2015年5月31日日曜日

式次第 2015年5月31日

2015年5月31日 午前10時30分
聖霊降臨節第2主日礼拝(今年度No.9
    司式  常盤 陽子姉
    奏  黙 想      奏楽 釜坂由理子姉
招  詞  (93-1-48
讃 美 歌  8番 
主の祈り  (93-5A) 
交読詩篇  詩編9編1~21節
讃 美 歌  351番
聖書朗読  創世記12・10-20
祈  祷
讃 美 歌  472番
使徒信条  (93-4-1A)
説  教  『偽りの豊かさ』
戒能 信生牧師
祈  祷
讃 美 歌  204番
献  金               荒井 眞兄
報  告
頌  栄  92番
派  遣
祝  福
後  奏 

牧師の日記から⑧ 2015年5月31日

牧師の日記から⑧
日本キリスト教史についての勉強の一環で、戦時下の説教を調べています。戦時中、敵性宗教であったキリスト教に対して、様々な迫害や嫌がらせがあったことはよく知られています。しかしそんな中でも、各地の教会では毎週日曜日には例え少数でも教会員が集まり、讃美歌を歌い、礼拝が行われていました。問題は、そこでどのような説教が語られていたかです。この国では高名な牧師や神学者の説教集が驚くほどたくさん出版されています。しかしその中に、戦時下の説教はほとんど見当たりません。日本聖書神学校の図書館に収蔵されている説教集を網羅的に探してみました。しかし戦時下の説教は見つかりませんでした。あの戦時下において時局に迎合しない立場を貫いたと伝えられている牧師たちの説教集にも、不思議なことに戦時下の説教は収録されていないのです。なにもそういう説教を探し出して、ことさらに非難するためではありません。「新しい戦前」が来ようとしている現在、つまり秘密保護法の制定、武器輸出三原則の撤廃、さらに集団的自衛権の解釈変更や安保法制の制定が国会で審議されるような事態の中で、70年前の戦時下、先輩牧師たちはどのように戦争について語ったのか、その苦悩と葛藤から学びたいと願っているからです。
千代田教会に赴任して、教会の書棚の片隅に初代牧師白井慶吉先生の説教集を見つけました。1983年に、松野俊一先生たちが編集・刊行した『白井慶吉説教及論考集』です。この中には、大連日本基督教会時代の白井先生の説教が何篇か収録されています。大連教会の月報『霊光』から、戦時下の説教がそのまま再録されているからです。この説教集は、自費出版で広く頒布されていません。神学校の図書館にも見当たりませんでした。「あとがき」に、編集者である松野先生は、白井牧師の戦時下の一連の説教について痛みをもって次のようにコメントしています。「私たちは自らの無知と傲慢をみ前に恥じながら、主の憐みによって、この説教集を公にしたいと願う」と。私はこれを読んでその見識と姿勢に感銘を深くしました。教団出版局から執筆を依頼されている『戦時下の教会に学ぶ』という小さな本に、是非紹介したいと考えています。

       (戒能信生)

2015年5月24日日曜日

式次第 2015年5月24日

2015年5月24日 午前10時30分
聖霊降臨節第1主日合同礼拝(今年度No.8
    司式  野口 倢司兄
    奏  黙 想      奏楽 釜坂由理子姉
招  詞  (93-1-48
讃 美 歌  8番 
主の祈り  (93-5A) 
交読詩篇  詩編8編1~10
讃 美 歌  343番
聖書朗読  使徒言行録2・1-13
祈  祷
讃 美 歌  205番
使徒信条  (93-4-1A)
説  教  『聖霊に満たされて』
戒能 信生牧師
祈  祷
讃 美 歌  348番
聖餐式   配餐 野口倢司、茨木啓子
讃 美 歌    81番
献  金              橋本悠久子姉
報  告
頌  栄  92番
派  遣
祝  福
後  奏

牧師の日記から⑦ 2015年5月24日

牧師の日記から
先週の水曜日の午後、名誉牧師の松野俊一先生御夫妻を、柏市西原のご自宅に訪ねました。1時間少しで行けると思っていたら、1時間40分かかり、約束の時間に大幅に遅れてしまいました。以前住んでいた東駒形教会から柏までの距離感覚が残っていたためです。ヤスコ夫人が、美味しいケーキを用意して待っていて下さり、たっぷり2時間、いろいろなお話を伺うことができました。
いくつか質問を用意して行ったのですが、その一つは松野先生の創世記の講解説教についてです。一読して、Gerhard von RadのATDの創世記註解を参考にしておられることが分かります。名著の誉れ高いラートの創世記註解は、多くの説教者が参考にしています。しかし松野先生の読み方は、単に参考にしているという体のものではありません。頭から齧り付いて、ラートの旧約理解を根本から飲み込み、それを咀嚼してご自身の説教の中に見事に組み込んでいるのです。創世記の講解説教はいくつも刊行されていますが、これほどラートの釈義に踏み込んで摂取している説教集は他にないと思います。まだ邦訳がない時期、先生はATDの英訳を読み込んで説教準備をしたそうです。説教箇所の註解を読みこなすのに、何日もかかったと言われていました。しかしもう一つの驚きは、この難解で高度な講解説教を聴いた教会員の理解力です。大連日本基督教会時代の出身神学生であった故・吉田満穂牧師が、松野先生の説教を評して、「千代田教会の教会員は幸せだ」と言われたという神話?が伝えられていますが、さもありなんと思わされました。

千代田教会に赴任して2か月近くが経ちますが、印象のひとつは、教会員の皆さんが説教をよく聴くということです。み言葉を聴く姿勢が整えられていると言ってもいいかもしれません。松野先生たち、この教会の歴代の説教者たちによって鍛えられ、整えられたのだと思います。いよいよ緊張感をもって、説教の準備に当たらねばならないと思わされています。(戒能信生)

2015年5月17日日曜日

式次第 2015年5月17日

2015年5月17日 午前10時30分
復活節第7主日礼拝(今年度No.6
    司式  茨木 啓子姉
    奏  黙 想      奏楽 内山 央絵姉
招  詞  (93-1-42
讃 美 歌  18番 
主の祈り  (93-5A) 
交読詩篇  詩編7編1~18節
讃 美 歌  512番
聖書朗読  フィリピの信徒への手紙
2・1~11節
祈  祷
讃 美 歌  421番
使徒信条  (93-4-1A)
説  教  『キリストの謙遜』
戒能 信生牧師
祈  祷   
讃 美 歌  513番
献  金              永松 信行兄
報  告
頌  栄  89番(二度繰り返して)
派  遣
祝  福
後  奏 

牧師の日記から⑤ 2015年5月17日

牧師の日記から
 先週の514日(木)の午後、日本キリスト教会館の管理組合定期総会が開催されました。そこで、昨年度の決算(約3,600万円)が承認されるとともに、会館の耐震改修工事や資金計画についても審議され、その基本計画が承認されました。
西早稲田にある日本キリスト教会館の建物は、エキュメニカル・センターとして1970年に竣工しています。日本基督教団を初めいくつかの教団本部、そしてNCC(日本キリスト教協議会)やキリスト教社会事業の各団体が、この建物を中心に活発な活動を展開してきました。私が責任を負っている日本クリスチャン・アカデミーも、この建物の6階フロアーと7階の一部、1階の事務室と地下倉庫を有しており、それを他団体にテナントとして貸したり、教室や貸会議室などとして運用しています。地上7階、地下1階、総面積4345㎡の施設で、この国のプロテスタント教会の中核的な存在です。
2011311日の東日本大震災によって、この建物も大きな影響を受けます。直接的な被害は軽微だったのですが、耐震診断をしたところ、築40年が過ぎており、建築基準が厳しくなっていることもあって、耐震補強が必要と判定されたのです。新築案もあったのですが、様々な経緯を経て、必要な耐震補強と老朽化している部分の改修の工事計画が立てられました。この61日からいよいよ工事が始まります(20162月末に完成の予定)。総工費27,500万円と見積もられ、その資金計画もほぼ見通しがついています。
私は、日本クリスチャン・アカデミーを代表して、この管理組合の副委員長と、建築委員を担っています。毎週のようにそのための会議や打ち合わせがあります。千代田教会の牧師が、このような役割を担っていることを皆さんに覚えて頂きたいと思います。

いつもは四谷から飯田橋を経由して早稲田まで電車で行くのですが、先日、天気も良かったので思い切って自転車で行ってみました。約20分で着きました。但し、途中にいくつか急な坂があって、結構な運動になります。健康のためにも、せっせと西早稲田まで自転車で通うことにしようと考えています。(戒能信生)

2015年5月10日日曜日

式次第 2015年5月10日

2015年5月10日 午前10時30分
復活節第6主日礼拝(今年度No.6
    司式  橋本  茂兄
    奏  黙 想      奏楽 釜坂由理子姉
招  詞  (93-1-42
讃 美 歌  18番 
主の祈り  (93-5A) 
交読詩篇  詩編6編1~11節
讃 美 歌  531番
聖書朗読  フィリピの信徒への手紙
1・27~30節
祈  祷
讃 美 歌  533番
使徒信条  (93-4-1A)
説  教  『恵みとしての苦難』
戒能 信生牧師
祈  祷   
讃 美 歌  529番
献  金              岡崎 大祐兄
報  告
頌  栄  89番(二度繰り返して)
派  遣
祝  福
後  奏

牧師の日記から④ 2015年5月10日

牧師の日記から
 先日、近くの郵便局に行こうと自転車で走っていると、津の守坂の途中で「アラ、先生」と声をかけられました。たまたま通りかかった教会員の野口洋子さんでした。挨拶をして別れた後、こちらが気がつかなかったのは、まだこの近隣では、自分を知っている人がいないと思い込んでいたからだと思い当たりました。
前任地の東駒形教会には、併設して園児150人の保育園がありましたし、同じ建物の5階には児童館や学童クラブもありました。ですから朝早くから夜7時頃まで子どもたちの声が絶えず、賑やかでした。おかげで近隣の人たちに私も顔を知られるようになりました。子どもたちに礼拝でお話をするほか、入園式や卒園式、クリスマス会などの度に、牧師として聖書のお話をしたり、祈りをしなければならないからです。そうすると、地域ではうっかりしていられません。道を歩いていると、突然頭上から「ぼくしせんせー」という子どもの声。見上げると、マンションの三階から園児とお母さんが手を振っています。近くの喫茶店でコーヒーを飲みながら週刊誌を捲っていると、突然園児の一人が「先生、何読んでるの」と飛びついてきます。喫茶店の奥にお母さんたちがいることに、気がつかなかったのです。要するに前任地では、地域の多くの人が自分のことを知っている、そして見られているという意識があり、ある種の緊張感がありました。

千代田教会に転任して、併設する施設もなく、地域に知っている人はだれもいません。「都会の孤独」というと大袈裟ですが、知られていない者の自由さを満喫していたのです。しかしそうは言っていられなくなったようです。連休が明けて、朝早く、直子さんと二人で、咲き始めた薔薇の芽摘みや剪定をしていると、通りかかる近隣の人たちが次々に声をかけてくれます。それだけではありません。同じ坂町の四谷駅寄りにYMCA同盟の事務所があり、総主事の島田茂さんを初め、顔見知りの職員たちに道で行き交うことがしばしばあります。桜美林大学の建物には、キリスト教学校同盟の事務所が入っており、顔見知りの職員と顔を合わせます。つまり早くも、この地域で顔見知りが増えて来て、緊張感が増しつつあります。ちょっと残念な気もしますが、他方で千代田教会の牧師になりつつあるのだなあと思わされています。

2015年5月3日日曜日

式次第 2015年5月3日

2015年5月3日 午前10時30分
復活節第5主日礼拝(今年度No.5
   司式  野口 倢司兄
    奏  黙 想     奏楽 内山 央絵姉
招  詞  (93-1-42
讃 美 歌  18番 
主の祈り  (93-5A) 
交読詩篇  詩編5編1~13節
讃 美 歌  329番
聖書朗読  フィリピの信徒への手紙
1・12~26節
祈  祷
讃 美 歌  575番
使徒信条  (93-4-1A)
説  教  『生きるはキリスト』
戒能 信生牧師
祈  祷   
讃 美 歌  419番
献  金              野口 洋子姉
報  告
頌  栄  89番
派  遣
祝  福
後  奏

牧師の日記から③ 2015年5月3日

牧師の日記から
 私の対外活動の一つに、日本クリスチャン・アカデミー(NCA)の仕事があります。前任の太田春夫牧師にも関東活動センターの運営委員をお願いしていましたし、週報の「坂町坂だより」にも時折NCAの活動のことが紹介されていましたから、千代田教会の皆さんもある程度ご存知と思います。
クリスチャン・アカデミー運動は、戦後ドイツの教会から始まりました。第二次世界大戦への反省に立ち、もう二度とあのような戦争を繰り返さないようにとの祈りと願いから、信徒運動としてこの活動は出発します。具体的には、キリスト教や教会の壁を越えて、異なる立場や信仰をもつ者同士が同じ席に着き、共に話し合うことを活動の中核に据えました。その後、世界中にこのアカデミー運動は拡がり、約50年前にこの国でもNCAの活動が始まりました。当初は、神奈川県の大磯、京都の修学院、そして北海道の白老町にセミナーハウスをもち、財界や政界の支援も受けて相当活発な活動を展開したようです。現在では、セミナーハウスは京都だけにしかありませんが、西早稲田のキリスト教会館の6階、7階にフロアーをもち、独自の講演会や学習会活動を行う他、テナントや貸室として財源を捻出しています。
私は、数年前から法人本部の理事の一員として、関東活動センターの運営委員長を担っています。今年度の活動は、二つの聖書講座、「自死に遭遇した人々への慰め」「古典で読む20世紀」「これでいいのか日本のキリスト教」「牧師のボイストレーニング」「神学生交流プログラム」といった多彩なプログラムが展開されています。
最近、この国のキリスト教界は全体として退潮気味で元気がなく、そのこともあってどの教派も内向きになり、教派や教団を越えた交流・対話が低調になっています。そこに日本クリスチャン・アカデミーの使命と役割があると考えています。集会や活動の案内を掲示板でお知らせしますので、ご都合がついたら是非ご参加ください。

(戒能信生)