2018年7月29日日曜日


2018年8月5日 午前10時30分

聖霊降臨節第12主日合同礼拝(No19

      司式 橋本  茂  

    奏  黙 想        奏楽 梅本 順子

招  詞  93-1-10

讃 美 歌  12 

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編6・1~11

子どもの祝福           戒能牧師

讃 美 歌  474

聖書朗読  イザヤ書54・1-8

      Ⅰペトロ書4・4-9

祈  祷

讃 美 歌  416

説  教  「心を込めて愛し合いなさい」

                戒能信生牧師 祈  祷

讃 美 歌  543

使徒信条  (9341A

聖 餐 式       配餐 橋本茂、石井房恵

讃 美 歌  81 

献  金  対外献金「西日本広域水害被災教会のために」      竹森 靜子     

報  告

頌  栄  92

派遣・祝福

後  奏         

 

【本日の集会】

・教会学校(夏休み)

・礼拝後、お茶の会

・定例長老会

2018年7月28日土曜日


牧師の日記から(172)「最近読んだ本の紹介」

松谷好明『キリスト者への問い あなたは天皇をだれと言うか』(一麦出版)著者は私の少し先輩の牧師でピューリタニズムの研究者。天皇の退位表明を受けて、改革派教理の立場から徹底的に天皇制の問題を厳しく批判している。つまり現天皇は、「憲法を護り」と言明し、「慰霊の旅」などを続けているものの、宮中の実際においては神道儀式を司る祭司王であることを鋭く指摘する。明治以降の歴代天皇や皇族とキリスト教との関係も詳細に検証し、天皇家がクリスチャンになることはあり得ないこと、現天皇夫妻に対する敬意や親しみの感情から、祭司王としての偶像礼拝の問題を曖昧にしてはならないというのだ、9月にキリスト教連合会で同じテーマで講演しなければならないので、参考のために読んだ。

石井桃子『新しいおとな』(河出文庫)6月の信徒講壇での茨木啓子さんのお話を、『羊の群』に掲載するために羊子にテープ起こしをしてもらった。するとこの本を本箱から引っ張り出してきて、石井桃子さんも茨木さんと同じようなことを言っているという。『ノンちゃん雲に乗る』しか読んでいなかったが、著者が自宅で始めた子ども図書館「かつら文庫」と並行して始められた児童文学者・瀬田貞二さん(トールキンの指輪物語の訳者)の児童図書館で茨木さんが読み聞かせをしていたのだから、それは当然でもある。子どもたちが本からどのような受け取り方をするかの詳細な観察に感銘を受ける。

中川李枝子・松居直・他『石井桃子のことば』(新潮社)石井桃子についてほとんど知らなかったので「凄い人だね」と羊子に言うと、今度はこの本を出してくれた。以前にもどこかに書いたが、私自身は児童図書に不案内なのだ。中学生の頃から、いきなり小説を読み出したからだろうが、どこか読書領域に欠落があるのだ。ところが、『熊のプーさん』、『ドリトル先生』、D・ブルーナーの『うさこちゃん』、『ピーター・ラビットの絵本』など、私でも読んだことがあるこれらの児童図書がすべて石井桃子の手掛けたものなのだ。戦後のこの国の児童図書の世界を独力で切り拓いたといっても過言ではない。この本は、石井桃子の生涯とその日常生活を、残された写真や親しい友人たちの証言で浮き彫りにしている。

鶴見俊輔・網野善彦『歴史の話 日本史を問い直す』(朝日文庫)いずれも故人となった碩学の対談集。網野史学に鶴見俊輔が突っ込みを入れ、丁々発止のやり取りが交わされる。縦横無尽の議論の中で、明治の初め甲府で牧師だった山中共古にまで話題が及んでいる。山中共古(本名・山中笑)は、幕臣の子として生まれ、静岡で宣教師マクドナルドから受洗、メソヂスト教会の牧師だった人。民俗学者として知られるが、キリスト教界ではほとんど無名なのだ。御両人の博覧強記ぶりに改めて驚かされる。

畠中恵『なりたい』(新潮文庫)江戸の裕福な薬問屋の御曹司の主人公が、病弱ながら魑魅魍魎の世界に通じていて、その力を借りて難事件を解決する『しゃばけ』シリーズの最近作。ライト・ノベルなので気楽に読める。(戒能信生)

2018年7月23日月曜日


2018年7月29日 午前10時30分

聖霊降臨節第11主日礼拝(No18

      司式 鈴木志津恵  

    奏  黙 想        奏楽 向山 康子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  13 

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編5・1~13

讃 美 歌  549

聖書朗読  レビ記25・8-17

祈  祷

讃 美 歌  577

説  教  「ヨベルの年」

                戒能信生牧師 祈  祷

讃 美 歌  431

使徒信条  (9341A

献  金             高岸 泰子     

報  告

頌  栄  83

派遣・祝福

後  奏         

 

【本日の集会】

・教会学校(夏休み)

・礼拝後、お茶の会、週報発送作業、CS教師会

14:30浄風教会牧師就任式(戒能牧師が出席します)

2018年7月21日土曜日


牧師の日記から(171)「最近読んだ本の紹介」

ジェームズ・バラ『ジェームズ・バラの若き日の日記』(キリスト新聞社)1962年(文久2年)、29歳でアメリカから来日した若き宣教師バラは、先輩宣教師ヘボンやブラウンと協力して、横浜に日本最初のプロテスタント教会を設立することになる。ヘボンやブラウンの事績は比較的知られているのに、191987歳で離日するまで日本の宣教に尽くしたバラのことは不思議なことにあまり知られていなかった。初めて翻訳された自伝的文章といくつかの手紙によって、バラの人となり、そしてその信仰理解を伺うことが出来た。

須賀敦子『こころの旅』(ハルキ文庫)著者の没後20年で、様々な特集や記念出版が相次いでいる。この小さな文庫もその一冊で、これまで文庫本には未収録のエッセーを収録したというので読んでみた。しかしいずれもどこかで読んだことがあるという印象があった。と言うよりも、須賀敦子の文体と思考がこちらにすり込まれているからかも知れない。亡くなって20年も経つのに、こんなに読み継がれている人も珍しいのではないか。

トム・ハーパー『いのちの水』(新教出版社)カナダの聖公会司祭が書いた寓話を小さな絵本にしたもの。教会員の高岸泰子さんから頂いた。友人の望月麻生牧師(一昨年伝道礼拝にお招きした)が印象的な消しゴム版画を添えている。荒れ野を旅する人々の渇きを癒していた小さな泉が、やがて聖所とされ、要塞のような神殿に覆われ、祭司たちが管理するようになる。そして旅する人、渇いた人には飲めなくなってしまう。内輪揉めと難解な神学議論の横行によって生命力を失ってしまっているキリスト教界の現状を描いていると言えるだろう。『朝日新聞』朝刊の「折々のことば」欄でも紹介された。

島しづ子『尊敬のまなざし』(燦葉出版社)神学校時代の同級生に島勉という友人がいた。若くして病気で亡くなった彼のために、追悼集を編集したことがある。その後、残されたしづ子夫人は、二人の息子と重い障害のある陽子さんと共に、牧師として、また様々な障害者団体の責任者として歩んできた。その折々に書いた文章をまとめたエッセー集。特にラルシュの家の創設者ジョン・バニエとの交流が感動的。百日咳脳症の後遺症で重い障害を負う陽子さんに初めて会ったバニエさんが、心からの敬意をもって接した時、無反応と思われていた陽子さんはニコニコ笑ったという。障害を負う一人一人に尊敬をもって対する時、そこに出会いと解放が生れるというのだ。

仲正昌樹『ハンナ・アーレント「全体主義の起源」』(NKK出版)「100de名著」という教育テレビの番組を時々覗く。この番組は、難解な思想家や哲学者の生涯と著作をごくごく分かりやすく解説してくれる。アーレントは難解でほとんど読んでいないが、このテキストで勘所を知ることはできる。「考えることを止める時、凡庸な悪に囚われる」という彼女の言葉は印象的だ。(戒能信生)

2018年7月15日日曜日


2018年7月22日 午前10時30分

聖霊降臨節第109主日礼拝(No17

      司式 石井 房恵  

    奏  黙 想        奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  13 

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編4・1~6

讃 美 歌  533

聖書朗読  民数記11・21-23

Ⅰペトロ書4・1-

祈  祷

讃 美 歌  521

説  教  「誹(そし)られる人々へ」

                戒能信生牧師 祈  祷

讃 美 歌  529

使徒信条  (9341A

献  金             鈴木基三恵     

報  告

頌  栄  83

派遣・祝福

後  奏         

 

【本日の集会】

・教会学校 お話し・大森意索、奏楽・戒能直子

・礼拝後、お茶の、らふぇえる練習

2018年7月14日土曜日


牧師の日記から(170)「最近読んだ本の紹介」

アーシュラ・ル・グイン『ゲド戦記Ⅰ~Ⅴ巻、外伝』(岩波書店)子どもたちがまだ小学生から中学生の頃一緒に読んだ。しかし当初、第Ⅲ巻の『さいはての島へ』で完結したと思われていたのが、18年後に第Ⅳ巻『帰還』が書かれ、さらに11年後第Ⅴ巻「アース―シーの風」と続き、その間に外伝『ドラゴンフライ』が書かれている。その時々に読んで来たが、以前から全巻を通読してみたいと考えていた。この6月から7月にかけては、依頼されていた講演がいくつもあり、責任のある研究発表の準備もしなければならなかったのだが、羊子の本棚から全巻を引っ張り出して読み始めたらもう止まらない。仕事をそっちのけにして楽しみながら読み通した。私にとってのファンタジー小説は、トゥールキンの『指輪物語』を別とすると、この『ゲド戦記』にとどめを指す感がある。フェミニズムの視点から女性たちを主人公に代えて行った軌跡も、私には違和感がなかった。

山本周五郎『暗がりの弁当』(新潮文庫)若い頃、山本周五郎の時代小説をよく読んだ。中には何度も繰り返して愛読したものもある。主な作品を読み尽くしてからは、いつしか池波正太郎や藤沢周平などに移っていったが…。その山本周五郎が当時の新聞や雑誌に掲載したエッセーを編集した文庫本というので目を通した。かなり癖のある偏屈な小説家の日常生活が伺えて興味深かかった。

林綾野『フェルメールの食卓』(講談社)教会の本棚にあった小さな画集。フェルメールの絵が好きで、以前「真珠の耳飾りの少女」が来た時、東京都美術館に観に行ったことがある。思ったより小さな絵だったが、その色彩の美しさに驚いた。この画集の解説によれば、フェルメールはレンブラントより26歳年下とのこと。そう言えばレンブラントの肖像画の女性たちは、黒い衣装に白い襟という地味な服装が多いのに、フェルメールのそれは青や黄色や赤などの色彩が豊かだ。これはフェルメールが活動した17世紀の半ばのオランダの経済的な豊かさを反映しているという。画家の死後に作成された財産目録にその絵に描かれた衣装が記録されているとのこと。そのほかにも、フェルメールの絵に出てくる家具や食器、さらに料理まで考証して、それを再現している。

青柳正規『人類文明の黎明と暮れ方』(講談社学術文庫)いわゆる「四大文明」に先立つ世界各地の文明の痕跡を、主に考古学的なアプローチから検証し、多様な人類文明の発生の在り様を紹介してくれる。文書資料が残っておらず、発掘された遺構や土器などの分析を通じて、古代文明を拓いた人々の精神世界までをも考究する。特に印象的だったのは、人類最初の文明とされるシュメールは、チグリス・ユーフラテス河からの灌漑によって農耕を定着させたが、強引な灌漑によって塩害が発生し、結果として最盛期直後に急速に没落したいう。つまりその文明の興隆の特質が、没落の原因になったという指摘は考えさせられた。
(戒能信生)

2018年7月8日日曜日


2018年7月15日 午前10時30分

聖霊降臨節第9主日礼拝(No16

      司式 高岸 泰子  

    奏  黙 想        奏楽 梅本 順子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  13 

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編3・1~8

讃 美 歌  382

聖書朗読  詩編130・1-

Ⅰペトロ書3・18-22

祈  祷

讃 美 歌  463

説  教  「聖土曜日の祝福」

                戒能信生牧師 祈  祷

讃 美 歌  512

使徒信条  (9341A

献  金             鈴木志津恵     

報  告

頌  栄  83

派遣・祝福

後  奏         

 

【本日の集会】

・教会学校 お話し・橋本悠久子、奏楽・戒能直子

・礼拝後、オリーブの会「私の海外生活から」梅本順子(軽食の用意があります)

2018年7月7日土曜日


牧師の日記から(169)「最近読んだ本の紹介」

白井聡『国体論 菊と星条旗』(集英社新書)『永続敗戦論』で論壇に登場した若き政治学者の第二弾。戦後の日本社会がアメリカの属国になっている事実を、戦前の絶対主義天皇制と比較して、最早この国の「国体」となっていると指摘する。そう言えば、今から40年ほど前、数寄屋橋で通りすがりに赤尾敏の演説を聞いたことがある。日本愛国党の党首が堂々とアメリカ万歳と叫んでいたのが印象的だった。民族主義者の右翼もまたアメリカに屈従するこの国の実態は、確かに「国体」と揶揄されても致し方ないのだろう。トランプ政権にすり寄ろうとする安倍政権にほとほと呆れるが、その歴史的背景を説き明かしている。

村上春樹『村上さんのところ』(新潮文庫)作家の村上春樹が、期間限定でネット上で様々な質問に応えた全記録。多くがディープな村上ファンからの問いに答えて、短く秀逸な回答をしている。新聞やラジオの人生相談には現代社会の断面が色濃く反映されるが、その意味でも興味深く読んだ。私は不眠症気味で、夜寝るときに必ず本を読むのだが、その内容に引きずられて逆に目が冴えてしまうことがよくある。その点、この文庫は一つ一つが短い断片のためか、絶好の睡眠導入剤になる。

本城雅人『トリダシ』(文春文庫)スポーツ新聞社の内幕を巧みに小説化している。「取り敢えずニュースを出せ」が口出しの辣腕デスクである主人公(それで「トリダシ」と呼ばれている)が、ジャーナリズムの世界では格が落ちるとされるスポーツ紙の世界で縦横無尽の活躍をする。最近の短編小説の中では出色の読み物になっている。

内田樹『寝ながら学べる構造主義』(文春新書)構造主義の思想については、フランス語ができないこともあって、食わず嫌いで来た。時折入門書などに手を出すのだが、そこで用いられる難解な用語に躓いて、ぼんやりした印象しか受けなかった。ソシュール、フーコー、ロラン・バルト、レヴィ・ストロース、そしてラカンと、極めつけの難解な思想家たちを、著者独特の読み込みで、それこそ「寝ながら学べる」仕方で紹介してくれる。と、ここまで書いて気になって調べてみると、元の新書版を数年前に既に読んでいることが判明した。「寝ながら読む」とすぐに忘れてしまうらしい。

油井大三郎『ベトナム戦争に抗した人々』(山川出版)由井さんから依頼されて、日本基督教団がベトナム反戦運動にどのように関わったのかの資料を送ったのに対して寄贈されて読んだ。ベトナム戦争は、アメリカ合衆国が唯一敗北した戦争とされるが、国内における反戦運動が大きく影響している。その反戦運動の軌跡を改めて辿り直し、そこから現在への教訓を読み取るろうとしている。反共主義を乗り越え、一部の暴力化する運動に抗して非暴力抵抗の姿勢を保持することによって多くの人々を結集し、マスコミも巻き込んで、国政にも影響を与えたという。「新しい戦前」の今、そこから学ばねばならない。(戒能信生)

2018年7月1日日曜日


2018年7月8日 午前10時30分

聖霊降臨節第8主日礼拝(No15

      司式 野口 倢司  

    奏  黙 想        奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  13 

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編2・1~12(着席のまま)

讃 美 歌  367

聖書朗読  詩編119・129-136

Ⅰペトロ書3・8-17

祈  祷

讃 美 歌  492

説  教  「悪をもって悪に報いず」

                戒能信生牧師 祈  祷

讃 美 歌  493

使徒信条  (9341A

献  金              柴田哲子     

報  告

頌  栄  83

派遣・祝福

後  奏         

 

【本日の集会】

・教会学校 お話し・野口洋子、奏楽・戒能直子

・礼拝後、お茶の会

・聖書を学ぶ会(創世記191-29 発題・津金寿子)