2016年5月21日土曜日

牧師の日記から(59
5月15日(日)ペンテコステの合同礼拝。使徒言行録2・26-42から、ペトロの伝道説教の特徴と、それに対する人々の反応を取り上げる。聖餐式。礼拝後、オリーブの会では、会友の条谷泉さんの「篆刻の話し」。甲骨文字から篆書、そして印章、篆刻への歴史と、篆刻の実技、その鑑賞に至るまでよく準備された懇切な説明を聞く。これまで何の気なしに眺めていた篆刻の奥の深さを垣間見る想いだった。夜、時々話に来る若者が来る。生活保護を受け、近くの施設で暮らしているとかで、ありあわせの食物を用意して渡す。
16日(月)午前中、月曜会で東駒形教会へ。森本あんり著『反知性主義』(新潮選書)を取り上げる。紹介と発題は深川教会の長尾邦弘牧師。午後帰宅し、準備をして、夜は目白の日本聖書神学校の授業。
17日(火)私の高校時代の教会学校の先生だった増田利郎さん(元クラレ役員、岡山教会員)が久しぶりに上京されたので、東京駅で待ち合わせ。共通の友人である只野哲さん(NHK会友、阿佐ヶ谷東教会員)も合流して一緒に新丸ビルの中華料理のお店で食事を共にする。お互いの健康状態の話しから始まり、それぞれの教会の様子、最近の日本の教会の問題に至るまで、よくもまあこんなに話すことがあるかと思うほど話しが尽きない。夕方帰宅し、原稿書きや事務仕事の処理。郵便が再開したと聞いて、熊本市在住の親戚に見舞いの手紙を出す。被害はどの程度だったのだろうか。
18日(水)午前中、聖書を学ぶ会・祈祷会。創世記44-45章のヨセフと兄たちとの再会と和解のテキストを取り上げる。劇的なドラマの中で、「神の摂理」という理解に先立って罪の告白が求められている。午後、調べものをしていて、大森意策さんの父上、故・大森三郎牧師の戦前の中国伝道についての資料を見つける。東亜伝道会から派遣された宣教師だったのだ。
19日(木)朝から西早稲田のキリスト教会館へ。NCAの仕事を済ませてから、会館管理組合の委員会、そして決算総会と続く。年間の予算総額が約3000万円、その中から耐震改修工事のための借入金約8000万円を10年がかりで返済して行かねばならない。すべて承認され、ホッとする。
20日(金)午前中、農村伝道神学校の授業。急いで帰宅したところに、新木裕さんと松岡俊彦さんが来訪。以前のこの欄でも紹介したが、お二人は少年時代、相模原市の淵野辺で不思議な出会いをしている。お二人の父上が成城学園の同僚で、すぐ近くに住み、遊び仲間だったという。69年ぶりの感動的な再会に立ち会うことができた。NCAの機関紙の原稿をメールで入稿。

21日(土)満開の薔薇鑑賞を名目に、戒能家の家族が集まる。私の姉や妹、そしてそれぞれの連れ合いや子どもたち、孫たちも一緒で総勢13人。両親亡き後、時々こうして一族が集まり、交流を深めることとしている。(戒能信生)

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