牧師の日記から(516)
4月13日(日)主日礼拝。ガラテヤ書の講解説教が終わったので、この機会にいわゆる「贖罪信仰」についての私の理解をまとめて取り上げた。大正・昭和前期の煩悶青年たちの贖罪信仰において、時代や社会の問題が後景に退いてしまった事実、また罪とその赦しに集中するあまり、神の創造の豊さやおおらかな人間性の評価が二の次になってしまうことなどを指摘した。但し、そのような批判や留保を付した上で、贖罪信仰の意義を私は否定していない。礼拝後、大森意索さんの司会で受難週全体祈祷会。続いて戒能直子さんの「私の愛唱聖句」。その後、向山功さんに教会会計の監査をお願いする。いくつかの不備を指摘され、明日修正の手続きをすることになる。
14日(月)午前中、銀行や郵便局で、教会名義の通帳に利息の記帳をする。その上で、向山さん宅に出向き、監査の印鑑を頂く。午後は、神学者の福島揚さん宅で行われた柄谷行人の読書会に参加。『力と交換様式』を改めて読み直す。夜、直子さんに手伝ってもらって総会資料40部の印刷と製本を仕上げる。
15日(火)午前中、神学読書会でカルヴァンの『キリスト教綱要初版』を深井智朗訳で読み始める。初回は、佐々木潤牧師が「献呈の辞」と初版の背景を解説してくれた。午後に予定されていた読書会「キリスト教と文学」は休止になったが、念のため事務所でしばらく待機。どなたも来られないので帰宅。
16日(水)どうも背中から左胸にかけて違和感があるので皮膚科を受診したところ、帯状疱疹と診断され抗ウィルス剤を処方された。免疫力が落ちているでの体調管理に注意するように言われる。来週の墓前礼拝と納骨式について、多磨霊園の米内屋さんに確認の電話を入れ、またご遺族の千代勝美さんたちに連絡する。墓前礼拝の準備とプログラムの作成。横森智子さんが出張で近くの旅館に滞在中とかで、イースター献金を届けに顔を出してくれる。少しゆっくり話しを聞くことができた。
17日(木)午後、子育て相談カフェで大森意索さんが来られる。二人で勉強会をしているところに、NCCドイツ委員会の菊地純子さんが久しぶりに訪ねて来られる。NCCのプログラムに引っ張り出されそうになるので、慌てて断る。(戒能信生)