2016年8月19日金曜日

牧師の日記から(72
8月14日(日)この日の千代田教会の礼拝は信徒講壇で、荒井久美子さんが担当してくれた。私は、以前からの約束で、弓町本郷教会の礼拝説教と講演のため出かける。弓町本郷教会は、海老名弾正が創立し、吉野作造が所属した歴史のある教会。礼拝後、「戦争責任告白と教会の課題」というテーマで約1時間の講演をする。100名ほどの参加者が熱心に聞いてくれた。午後帰宅してから、荒井久美子さんの信徒講壇「大連からの脱出」の録音テープを聴く。ソ連軍支配下の大連から蒋介石軍支配地域に脱出し、そこから日本に引き揚げるという道筋で、こういうケースがあったことを初めて知った。荒井さんのご家族やお孫さんたちも礼拝に出席して、お祖母ちゃんの証言を聴くことができ、よい機会になった。夜、長男の嘉信が泊めてくれとやって来る。新宿で飲んで、明日が早いからだという。テレビで女子マラソンの放送を見て、「世界陸上か何か?」と聞く。リオのオリンピックのことを知らないのだ。IT関連の仕事に追われるサラリーマンはこんなものかと改めて驚いた。
15日(月)朝7時からの千鳥ヶ淵戦没者墓苑での平和祈祷会に参加。旧知の人たちと一年ぶりに顔を合わせる。しかし常連の人で顔を見かけない人がいると、健康のことを案じてしまう。お互いそういう年齢なのだ。帰宅して10時半から東博昭さんの受洗準備会。マタイ福音書の「山上の説教」を少しずつ読んでいる。9月の長老会で受洗試問会をして、洗礼式ということになりそうだ。午後、江古田斎場に出かけ、ご遺族と齋藤晃子さんの告別式の打ち合わせ。野口倢司さんも晃子さんの遺影を現像して持って来てくれた。
16日(火)この日は一日在宅して、書斎で仕事。台風が接近して、断続的に雨が降る。8月の終りに同志社神学協議会で二つの講演をしなければならないので、その準備も並行して手をつけねばならない。『信濃毎日』の記者から連絡があり、私が預かっている戦時下に弾圧されたホーリネス教会の池田政一牧師の資料についての記事が掲載されたことを伝えて来た。9月に教団宣教研究所への寄贈式を行うのだが、それも取材したいとのこと。
17日(水)聖書を学ぶ会はお休み。斎藤晃子さんの告別式プログラムの印刷や、葬儀説教の準備など。晃子さんの人となりについて、太田牧師や親しくしていた教会員・お友だちにも電話をして取材。晃子さんは、あまりご自分のことを話す人ではなかったので、告別式の奨励の準備に手間取る。
18日(木)午前中から西早稲田のキリスト教会館に行き、NCAの発送作業の準備。午後帰宅し、準備をして、6時から江古田斎場で斎藤晃子さんの葬儀前夜式に臨む。台風は去ったが、時折激しい雨が降る。

19日(金)朝10時から斎藤晃子さんの告別式・火葬に立ち会う。参列者はあまり多くなかったが、斎場がすべて整えてくれて助かった。(戒能信生)

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