2018年2月3日土曜日


牧師の日記から(147

128日(日)主日礼拝。出エジプト記1919の講解説教「鷲の背に乗せて」。この個所と申命記3111の二箇所だけに出てくるこの言葉は比喩的表現と考えられてきた。ところがごく最近、巣立ちを迎えた雛を、親鷲が巣を揺り動かして巣から落とし、落ちた雛を親鷲が背中に乗せて巣に戻すという生態が報告されたという。これを繰り返していくうちに、雛鷲は自分の羽で羽ばたくことを覚えるというのだ。シナイの荒れ野は「鷲の国」と呼ばれ、旧約の詩人たちは鷲の生態を詳細に観察してこの表現を用いたのだろう。その場合、親鷲が雛を背に乗せて巣に戻すのは、雛が自分の羽を羽ばたかせて飛べるようになること、つまり雛の自立が目的なのだ。出エジプト記のこの個所は、出エジプトの民がここから自立のための新しい出発をすることを指しているということになる。そして20章で「十戒」が語られる。来週から「十戒」の講解説教に取り組むことになる。礼拝後、お茶の会、週報等の発送作業、CS教師会、そしてフルート・アンサンブルらふぁえるの練習と続く。夜、2月の予定表を忘れていたので、その作成。

29日(月)午前中、月曜会に出席のため東駒形教会へ。赤江達也『内村鑑三』(岩波新書)を取り上げて、柏井創牧師が発題と紹介。午後帰宅して、『時の徴』発送のために、宛名ラベルやDM便のシールを封筒に貼る作業を直子さんにお願いする。購読者が約500通、寄贈分が約300通あり、結構な事務量ではある。振替用紙が切れていることに気がついて慌てる。取り寄せなければならない。

30日(火)午前中、NCAの次年度予算案の作成と、次期運営委員の推薦のためにあちこちに電話やメールで交渉。そこに『時の徴』1200部が納品される。午後から『時の徴』同人が集まって発送作業と編集委員会。

31日(水)聖書を学び祈る会で、この日からヨシュア記を取り上げる。ヨシュア記はカナンの先住民との戦闘の記事が繰り返される極めつきの好戦的な文書で、その解釈が厄介だ。しかしエリコの遊女ラハブがイスラエルの密偵を匿ったという伝承は、いわゆる「引きあげ説」の有力な根拠とされる。すなわち武力によってカナンの都市国家を征服したと言うよりも、都市国家の下層民と連携したと見ることもできる。午後は今日と明日の授業の準備と、『時の徴』の発送作業の後始末。印刷費の振り込みや購読者名簿の整理等。夜は日本聖書神学校の授業。先日の降雪で休講になった補講で、一年の学びのまとめをする。

21日(木)来週の長老会のアジェンダの作成。午後から西早稲田のキリスト教会館に行って事務仕事。戦時下の在日朝鮮人に対する弾圧について、宣教研究所所蔵の『特高月報』で確認する。そのまま夜は東京バプテスト神学校の授業。

2日(金)午前中、巣鴨ときわ教会での北支区連合祈祷会に出席。夜は信濃町の新生会館で行われたネラン神父追悼ミサに出席。ネラン神父は遠藤周作の『おばかさん』のモデルとされる人で、歌舞伎町にエポペというバーを開いていて、私も行ったことがある。NCAの運営委員を確定して本部に送る。(戒能信生)

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