2023年6月11日日曜日

 

牧師の日記から(421

64日(日)主日礼拝。ルカ福音書1818の講解説教「不正な裁判官の譬」。ルカ福音書だけに伝えられるこの譬は、当時の常識に逆らって不正な裁判官に諦めないで願い続けるやもめの姿勢を評価している。その点、16章の「不正な管理人の譬」と共通する。ルカ福音書は、富者や権力者を一義的に否定していない。その射程は、広く地中海世界にも拡がっていることを示唆しているとも言える。礼拝後、定例長老会。コロナ感染症の5類移行に伴い、千代田教会としての対応について話し合う。我が家でも、最近羊子が陽性で一週間家庭内隔離をしたばかりだし、近隣の教会でも陽性患者が出ていると聞く。気をつけながら、しかし緩やかに戻していく方向を探る。夕方、四ッ谷から迎賓館の近辺を散歩。

5日(月)午後、近くの皮膚科を受診。帯状疱疹の経過は良好で、痛みもかなり少なくなっている。ただ痛みがぶり返すこともあるそうで、念のために痛み止めを処方される。夕方、都バスで目白の神学校へ。この日は内村鑑三についての学生たちのリーディングレポート。

6日(火)夜は、北支区教師部の例会にZoomで参加。北支区内の諸教会のコロナ対応の様子を聞くと、必ずしも一様ではない。まだ短縮礼拝を続けているところもあれば、ほとんど旧に復している教会もある。問題は、コロナ禍で私たちが学ばされたこと、考えさせられたことを、これからの教会活動にどう生かしていくかが問われている。

7日(水)早稻田奉仕園の正午礼拝で短い奨励「善きサマリア人のその後」。その足で町田の農村伝道神学校へ。急な山道を歩くと息が切れる。いい運動にはなるが、そろそろ年のことも考えなくてはならないだろう。

8日(木)午前中、緑陰書房の編集者が来訪。『火の柱』のバックナンバーに、関東大震災前後の深田種継日記「私の新川生活」が掲載されていることを教えてくれた。これによって、震災直後の神戸での活動状況を詳細に知ることができる。特に、1016日、長崎丸で神戸から横浜に賀川と共に来た三人の青年を特定出来た。最近の研究でこの三人について疑問が提起されていたので、それを資料に基づいて訂正出来る。午後から、NCA連続講座「日本キリスト教史を読む」で赤岩栄について取り上げる。生涯その思想や信仰の転変の激しかった人ではあるが、教会の内側からのキリスト教批判に応える責任があることは言うまでもない。この日から、月末に予定されている「関東大震災と賀川豊彦」についての講演の原稿執筆に着手。なかなかはかどらない。

9日(金)午前中、駅前の銀行で通帳の住所変更手続きなど。午後からキリスト教会館管理組合の会計監査。電気料やガス料金の値上げに備えてどのような対応が出来るかを協議する。歩いて帰宅。約6000歩。監査報告を作成し、いくつかの留意点を列記する。将来の大規模修繕のために積み立てが必要だが、その余裕がないのが懸念される。(戒能信生)

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