2023年6月25日日曜日

 

牧師の日記から(423

618日(日)主日礼拝。ルカ福音書181517の講解説教「子どもの祝福」。この箇所から、再びマルコ福音書の平行箇所に沿って受難への歩みが始まる。その冒頭に、乳飲み子を祝福するテキストが置かれている。通例「子どものように神の国を受け入れよ」と訳されるこの箇所を、田川建三さんは「子どもを受け入れるように神の国を受け入れよ」と訳すことを提案している。子どもを、しかも乳飲み子を受け入れることは案外難しい。この前後の箇所は「神の国」についてのイエスの言葉が並べられている。そこにルカ福音書の主張があるのだろう。礼拝後、オリーブの会で西川穂さんの巣鴨ときわ教会での教会実習の報告。とても優れた内容で、皆さんと共に喜んだ。石井房恵さんのスープを頂きながら久しぶりにホールで交わりの時を持つことができた。午後2時半から、深川教会での友野富美子牧師の就任式に出席し、短い祝辞を述べる。

19日(月)来週の日曜日の午後、本所賀川記念館の合同研修会で「関東大震災と賀川豊彦」の講演をすることになっている。そのレジュメを作成してメールで送付する。夜は日本聖書神学校の授業。明日予定されていた読書会「キリスト教と文学」の講師柴崎聰さんが、鼠径部ヘルニアの手術が入ったと連絡が入り、急遽参加者に延期の連絡をしてもらう。

20日(火)午前中は神学読書会で坂口ふみ著『個の誕生』を武蔵野教会の佐々木潤牧師の丁寧な紹介で取り上げる。難解な書物だが、西方教会からの視点ではなく、どちらかと言えば東方教会に軸足を置いてキリスト教教理の形成過程が展開されているところが興味深い。牧師6名、信徒2名の参加。終了後直ちに富坂キリスト教センターへ。共同研究「戦後社会とキリスト教」に講師として招かれ「戦後の賀川豊彦という難問」と題する発題講演。夕方まで若い研究員の発表を聞き議論をする。

21日(水)堀光男先生の病状が案じられる。点滴を断って一週間。いつ緊急連絡が入るか分らない。祈りながら待機している。午後から農村伝道神学校の授業。電車とバスを乗り継いで1時間半。最後に10分ほどの急な山道が待っている。なかなかきついが、自分の体調が試されているように感じる。いつものように図書室で次週の説教の準備。

22日(木)午前中、NCAの緊急理事会にZoomで参加。中村信博先生に引き続き理事長をお願いすることになる。この日は一日在宅で、7月の予定表の作成や、講演の準備。書斎が種々の資料で埋まっている。

23日(金)なんとか「関東大震災と賀川豊彦」の講演原稿を仕上げる。90分の長丁場ではある。堀町子さんから電話で、堀先生が院内感染でコロナ陽性と判定されたとのこと。町子さんも面会時に接触しているので心配ではある。堀先生の容態は、バイタルも安定しているとのこと。

24日(土)明日の礼拝と講演の準備。入門の会は残念ながら延期とせざるを得ない。長尾有起牧師の就任式のために祝電を送る。(戒能信生)

0 件のコメント:

コメントを投稿