2023年6月18日日曜日

 

牧師の日記から(422

611日(日)主日礼拝。ルカ福音書18914の講解説教「主よ、憐みたまえ」。ファリサイ人と徴税人の祈りを取り上げたイエスの譬。単なる倫理的な謙遜ではなく、神の前に徹底したへりくだりの姿勢が強調されている。だれもが「主よ、憐みたまえ」と願う他ない。礼拝後、西川穂神学生と1時間ほど時間を取って話す。いよいよ来年3月には卒業で、これから卒業論文や補教師検定試験等が待っている。忙しい日々が続くが、健康を支えられ伝道者としての道が開かれるように祈る。

12日(月)午後から日本聖書神学校に出向き、教師との懇談会に出席。各神学生の教会での様子を聞く。その後、教務主任の荒瀬牧彦先生と話し合い、特に西川さんのために一緒に祈る。月曜礼拝に出席し授業。

13日(火)来週末に予定されている「関東大震災と賀川豊彦」の講演の準備。パワーポイントを用いるのは止めて、いつものようにレジュメを準備して話すことにする。夜は、山口里子さんのマルコ講座の一環で、アメリカから来日中の聖書学者ベルナデッテさんの講演。LGBTについての古代のラビ文献が紹介される。印象的だったのは、創世記の天地創造の記事に「神は光と闇を分けた」とあるが、そこには昼と夜だけではなく、朝焼けもあり、夕焼けもあったはずという。つまり神の創造は、ただ男と女の二つに分けただけではなく、その間に緩やかなスペクトラムがあったことを示唆された。渡邊さゆりさんの通訳が見事で感服。

14日(水)午前中の聖書を学び祈る会は休会。午後は農村伝道神学校の授業。いつものように少し早目に行って、図書室で来週の聖書箇所の註解書を調べる。夜、堀町子さんから電話で、昨日から光男先生は個室に移り、点滴も中止したとのこと。一週間か10日で最期の時を迎えるだろうという。急遽、金曜日に町子さんと一緒に見舞うことにする。

15日(木)午後、キリスト教会館管理区組合の決算総会にZoomで参加。私は会計監査を担当しているのでその報告。パリ在住の友人からのメールで、チャットGPTの問題と課題について書いてきた。同じ日に、バプテスト同盟宣教研究所の朴思郁さんの「チャットGPT時代の教会を考える」という論文が送られてくる。この問題がいよいよ身近に迫ってきていることを感じる。学生のレポートや論文だけでなく、説教なども簡単に作れるようだ。至極便利ではあるが、そこに人間性が欠如するという。

16日(金)午後、救世軍清瀬病院の病室に町子さんと共に堀光男先生を見舞う。さすがに痩せられたが、目を開けて「戒能くん」と発語された。ローズンゲンの今日の聖句を読んで祈ると、はっきりとアーメンと応じられた。町子さんと最期の時の相談をして、清瀬駅前で別れる。

17日(土)午前中、聖書と人間を考える会。米沢薫さんの発題で「多文化共生社会に向かって」というテーマで話し合う。特にご自身の東ベルリンへの留学の経験から話されて興味深かった。(戒能信生)

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