2017年1月28日土曜日

牧師の日記から(94
 122日(日)主日礼拝、Ⅰテサロニケ書3613の講解説教「道が開かれるように」。この日の旧約の聖書日課はエゼキエル書3章で、「あなたの顔と額を金剛石のように硬くせよ」という不思議な言葉が出てくる。かつて鈴木正久牧師がこの箇所を引いて、キリスト者は真理のためにもっと「鉄面皮」に「厚顔に」ならなければならないと書いていたことを思い出した。確かに現在のような時代に、平和への希望を抱き続けることはもっと「面の顔を厚く」する必要があるのだろう。昨日、「戦責告白50年論集」の初校がドサッと届いたので、1月末までに見て出版社に返さなければなければならない。
 23日(月)午前中、眼科の定期検診。緑内障の症状は一進一退のようだ。夜は日本聖書神学校の授業で、隅谷三喜男先生を取り上げる。私の日本キリスト教史の授業の最後は、井上良雄先生や隅谷先生など、信徒の活動を取り上げて締め括ることとしている。教職中心主義のこの国のキリスト教の歴史において、信徒たちが自立的に主体的に活躍することこそが、未来を拓くのではないか。永松紀義さんから教会に寄贈された『白井慶吉説教集・論集』と『復刊「霊光」合本』を神学校の図書館に寄贈手続きをする。
 24日(火)午前中は錦糸町の賛育会病院の定期検診。いろいろな検査のために午後3時までかかった。病院の待合室は絶好の読書の時間でもある。お正月を挟むと、暴飲暴食の故か血液検査の各数値が悪化するのが常なのだが、今年は大丈夫だったようだ。そこで主治医と相談して薬を減らしてはどうかということになった。そもそも、診療費として病院に支払う金額よりも、薬価の方が圧倒的に高いのだ。主治医にその矛盾を聞くと、同感だという。そこで試しに血圧降下剤を減らすこととする。結果が楽しみではある。夜は神学校の補講。
25日(水)午前中、聖書を学ぶ会で、出エジプト記1718章を取り上げる。モーセに率いられた出エジプトの民は、様々な困難な中で成長していく。ヨシュアをリーダーとする防衛組織、アロンとフルたちによる祭司集団、そして舅のエテロの助言によって行政組織が形成されていく。共同体の形成が図られるのだ。午後はひたすら校正作業。夜は聖書神学校の補講の最終日。終わって学生たちと近くの焼き鳥屋で打ち上げをする。神学生というのは、なかなか面白い人種で、それぞれ神学校に入るまでの多様な経緯を聞くと興味が尽きない。
 26日(木)午前中、戦争責任告白の英文の校正をしていて、アジアの諸教会に謝罪する肝心の部分が脱落していることに気が付く。50年間誰も気が付かなかったのだろうか。困り果てて、常盤陽子さんにメールして補訳とチェックを依頼する。午後からキリスト教会館へ行き、管理組合の職務、NCAの事務処理、そして宣教研究所にある戦時下の資料を調査。平和ネットの連載コラムのため。

 27日(金)朝から書斎に籠って校正作業。午後、郵便局に行き、クリスマス献金や対外献金等の送金。NCAの来年度の事業計画の作成も。(戒能信生)

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