2017年3月18日土曜日

牧師の日記から(101
 312日(日)主日礼拝。Ⅰテサロニケ書51628の講解説教。「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい」というパウロの有名な言葉を取り上げる。この3連の勧めの真ん中に「絶えず祈れ」と命じられている。ルターは「靴屋が靴を造り、仕立屋が衣服を縫うように、信仰者は祈らねばならない」と言ったという(D.ボンヘッファー)。祈りは神の御旨を聞こうとして沈黙することから始まる。その祈りにおいて、いつも喜び、どんなことにも感謝する姿勢が整えられるというのだ。礼拝後、婦人会例会で、ロマ書161節以下に登場する奉仕女フェベを初めとする初代教会の女性指導者たちについて紹介する。夜は、先週から作業を続けている大連日本基督教会の月報『霊光』から拾い上げた126名の逝去者、650名に及ぶ会員の受洗・転入・転出、102組の結婚、96名の出生の記録を整理して、直子さんに校正を依頼する。
13日(月)昼から本郷で北支区教師部の例会。昼食を共にし、この春北支区を離れる教師たちの送別。帰宅して、キリスト者平和ネットの「戦時下の教会」の原稿を書く。今回は、昭和197月から始まった牧師の勤労動員の実態を紹介する。全国で203名の牧師たちが、軍需産業などに動員されているのだ。このコラムは字数が限られているので苦労するが。何とか仕上げてメールで送稿。
14日(火)朝早くの新幹線で京都へ。修学院セミナーハウスで開催される第8回神学生交流プログラムに出席するため。今回は参加者が少なく、7つの神学校から11名の参加。校長はいつものように関田寛雄牧師、講師はナザレン神学校の石田学先生。石田先生の牧師としての歩みを詳しく伺って深い感銘を受ける。修学院の自然に囲まれた環境の中で、夜遅くまで、神学生たちと話し込む。
15日(水)神学生交流プログラムの二日目。神学生たちによる朝の礼拝から始まり、石田先生の宣教論の講演。4世紀にキリスト教がローマ帝国の国教になって以降、体制化したキリスト教の歴史が始まる。しかし今や、体制への対抗共同体としての教会の在り方が改めて求められているというのだ。午後は、同志社大学一神教学際研究センターを訪問し、四戸潤弥教授の説明を聞く。終わって、キャンパスにある朝鮮人詩人尹東柱の記念碑を見学する。同志社の学生だった時、逮捕されて獄中死している。夜はまた遅くまで学生たちとの交流が続く。
16日(木)最終日。お昼で終わって、洛西教会の柳井一朗牧師の案内で有名なイノダ本店でコーヒーを頂く。その後、友人の甲南大学教授高野清弘さんを、入院している京都桂病院に見舞う。食道癌の大きな手術を受けて、今リハビリ中なのだ。夕方の新幹線で帰京。溜まっている手紙やメールの処理。

17日(金)午前中、キリスト教会館管理組合の役員会。来週予算総会が予定されているのでその準備。午後はさすがに疲れが溜まっている感じなので、のんびりする。「平和ネット」のコラム原稿の誤植修正をメールで送る。また神学生交流プログラムでお世話になった方々にお礼状を書く。(戒能信生)

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