2019年9月21日土曜日


牧師の日記から(232

915日(日)主日礼拝。北支区交換講壇で、南板橋伝道所へ。以前は池袋からバスだったが、副都心線の小竹向原駅から歩いて10分くらいで行ける。40年前と街の様子がすっかり変わっていた。南板橋伝道所は小沢一牧師が開拓伝道をされた教会で、現在は秀島行雄牧師が主任牧師。91歳の小澤夫人が会堂守をされていて迎えてくれる。私も含めて7人の礼拝。小沢先生が心血を注いで開拓伝道した教会が、今もこのように教会員に支えられて続けられていることに感銘を受ける。小沢夫人の心づくしの昼食をみんなで頂く。午後、近くの障害者施設から車椅子で来た斎藤さんも交えて月に一度の教会学校の礼拝を守る。

16日(月)この日は休日で、一日書斎で仕事。来週末に、北支区の「キリスト教から天皇制を考える」学習会で講演の責任があるので、その準備。夕方、直子さんと一緒に買い物に出る。台風15号による千葉県下の被害が、予想をはるかに超えるらしい。大網に住む関田寛雄先生のことが気になり、何度か電話をするが通じない。週に二度透析が必要なので、停電は致命的なことになるのだが。

17日(火)午前中、神学読書会。シュライアマハーの『宗教について』第4章を富坂キリスト教センターの岡田仁牧師のよく準備された発題で読む。啓蒙主義の影響で宗教が衰退した時代に、宗教の復権を主張した一種の弁証論だが、持って回った饒舌な論述で、読みにくいことこの上ない。神学生の齊藤織恵さんも出席。牧師8名、信徒2名の参加。来月でこの本は読み終わるので、今度はハルナックの『キリスト教の本質』をやはり深井智朗訳で読むことになる。早速深井さんにメールして、出版社から著者割引で10冊送ってもらうように依頼する。

18日(水)午前中、聖書を学び祈る会。この日から列王記に入る。ダビデ王の最晩年、その後継をめぐりエルサレム派のナタンたちの策動によって、ヘブロン派の四男アドニヤを退けてソロモンが即位する。列王記は、読んで字のごとくソロモン以降の王たち、北王国イスラエルと南王国ユダに分裂後の王たちの400年に渡る記録だが、両王国が滅んだ後の視点から描かれている。つまりいわば敗戦後の視点から歴史を振り返っているのだ。それは決して自虐史観などではない。

19日(木)午後からキリスト教会館へ。3時からNCAの運営員会。神学生交流プラグラムの報告書の校正が上がってくる。早速その手直しの作業をしなければならない。直子さんは、津金寿子さんに誘われて歌舞伎の見物へ行った。この日福島第二原子力発電所の爆発事故の刑事責任について、東京電力の幹部たちに無罪の判決。なにも彼らを刑務所に送りたいわけではないが、あの惨劇の責任をだれもとらないという法の限界を痛感する。現在の司法の無力への憤りが湧く。

20日(金)私の72回目の誕生日。何人かの方から誕生カードが届く。夜は支区宣教研究委員会。北支区報『北斗星』のバックナンバーの学びを続けている。。

21日(土)午後、聖書と人間を考える会。石井摩耶子さんの発題で障碍者との共生について話し合う。10月の例会は野口倢司さんの発題とのこと。(戒能信生)

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