2022年6月11日土曜日

 

牧師の日記から(370

65日(日)ペンテコステ主日礼拝。使徒言行録2章から、その日の出来事を取り上げる。それは、弟子たちの破れの修復から始まる。自らの罪と過ちへの直視を前提として、聖霊の働きがもたらされたことを忘れてはならない。礼拝後、定例長老会。新年度の役割分担を確認。6月末に臨時総会を招集して、予算案の承認を改めて得なければならない。先日の教会総会について話し合い、新しい会計長老にその原案作成を託すことになる。鈴木志津恵さんが長老辞任を申し出られ、やむを得ないこととして承認し、次点の西村正寛さんにお願いして引き受けていただく。

6日(月)このところ日々ジンマシンとの戦いが続く。と言っても、膨疹が出た部分に保冷剤を当てて冷やすしかない。書斎で仕事をしていると、無意識のうちに患部を掻いてしまうので、仕事をやめ、横になって休む。合間を縫って散歩。この四ッ谷界隈の地理に詳しくなった。

7日(火)午後から、富坂キリスト教センターに出向き、同胞教会史研究会に出席。同胞教会は明治半ばに宣教が始まったメソヂスト系の小さな教派で、東京、千葉、静岡、滋賀、京都、大阪などに30ほどの教会が成立する。小さな教派ではあるが詳細な年会記録が残っており、この日は原牧人牧師が簡潔に紹介してくれた。この年会記録のデータを各研究員にシェアし、分担を決めて読み込まなければならない。また機関紙『同胞』から外谷悦夫牧師が発題。最初期にフレンド派からの転入があることに注目させられた。すなわち日清戦争の是非をめぐる議論から、友会を離れた人々が同胞教会に合流するのだ。この事実は、その後の教派形成に少なからぬ影響を及ぼしたはずだ。帰宅して、夜、散歩1万歩。

8日(水)高岸徹さんの体調がよくないと聞き、聖書を読む会を休止にする。午前中、若葉町の周辺を歩く。この地域は迎賓館や学習院初等部があるかと思うと、その崖下は都内有数のスラムだった。新教出版社から雨宮栄一先生の遺稿『反ナチ抵抗運動とモルトケ伯』の初稿が届く。これからこの校正が始まる。浦安教会の礼拝説教と講演を依頼され、その日程で苦慮していたが、長尾有起牧師が予定を変更して千代田教会の説教を担当してくれることになり、731日に日時が決まってホッとする。

9日(木)午後、NCAの連続講座「日本キリスト教史を読む」でホーリネス教会の創始者中田重治を取り上げる。きわめて興味深い人物で、ある種の宗教的カリスマ。受講者もよく聞いてくれて、質問が多く時間をオーバーする。2時間しゃべり続けると、さすがに疲れる。夕方直子さんの買い物に同行。夜、神戸の神田健次さんから電話が入り、高崎にいる原誠さんも呼んで、7月の初めに久しぶりに会おうと言ってきた。

11日(土)午前中、聖書と人間を考える会で絵本『平和ってどんなこと』を取り上げて話し合う。長尾先生も参加された。午後、先日行なわれた池明観先生を追悼する集いの収束会にリモートで参加。(戒能信生)

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