2018年6月23日土曜日


牧師の日記から(167

617日(日)伝道礼拝でⅠペトロ書218-25の講解説教「無理解な上司にどう対するか」。初代教会には奴隷の身分の教会員も含まれていた。そこで「無慈悲な主人」にどう仕えたらいいのかという切実な問いが出てくる。「恐れ敬いつつ主人に仕えよ」とペトロ書は勧める。奴隷制を容認しているとか、権力への服従を勧める「奴隷の宗教」として評判が悪い個所。この個所をどう読み解いたらいいのか。礼拝後、石井房恵さんが用意してくれたちらし寿司を頂きながら、「牧師に何でも聞く会」。牧師のガウンの着用や教派の違いについての質問などがある。その後、西武地区教会連合の研修会のために練馬聖ガブリエル教会へ。カトリック、聖公会、そして教団の諸教会から60名ほどが参加。「日本の教会が来た道、いま、そして行く道は」というテーマで40分の講演をする。各教会からもそれぞれの取り組みの発題。その後二次会にも出席し、楽しく懇談した。

18日(月)来週の日曜日、鶴川北教会の創立記念礼拝の説教と戦争責任告白についての短い講演を依頼されているのでその準備。夜は日本聖書神学校の授業。

19日(火)午前中、神学読書会で黒崎真『マーティン・ルーサー・キング』(岩波新書)の後半を取り上げる。大泉教会の須賀さんが丁寧に紹介してくれる。牧師6人信徒2人の計8名の参加。7月の例会では、聖書学者の土岐健治さんに最近のエルサレム問題について講演してもらうことになった。昼食抜きで、午後から賛育会病院で前立腺のMRI検査。造影剤を入れる注射がなかなか血管に入らず、両腕を何度も刺される。検査の結果は来週分かるが、おそらく生検をしなければならないのだろう。帰宅してから、7月の内面史研究会での発表の準備。大連西広場教会の月報『霊光』の白井慶吉牧師の説教を中心に、戦時下の説教を読んでいる。昭和10年前後までは政治的発言がほとんどないのだが、昭和15年頃から急に増えていく。その経緯を丹念に追う作業。夜、ワールド・カップで日本がコロンビアに勝ったとテレビで騒いでいる。

20日(水)午前中聖書を学ぶ会で、士師記19章以下のベニヤミン族の蛮行の記事を取り上げる。部族連合の時代の断面を伝える奇妙な伝承。後はひたすら、書斎に籠って資料の読み込み。

21日(木)午前中、キリスト教会館の管理組合委員会。いくつかの懸案について協議。帰宅後、1960年代の教団のベトナム戦争への対応について、油井大三郎さんから問い合わせがあったので、資料集の該当ページをコピーして送る。この当時教団は北米の教会と連携してベトナム戦争反対の姿勢を表明している。

22日(金)午後から農村伝道神学校の授業。いったん帰宅して、夕方からNCAのプログラム「編集者のその本音を聞く」のために蔵前のカフェ・エクレシアに行く。教団出版局の元・編集者伊東正道さんの話を聞く。その後、何人かの友人と一緒に飯田橋のバーで歓談する。(戒能信生)

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