2024年5月18日土曜日

 

牧師の日記から(469

512日(日)主日礼拝。ルカ福音書2326-32節の講解説教「Via Dolorosa 十字架の道行きに加わった人々」。ルカ福音書だけが、ゴルゴタまでの道行きに加わった人々を取り上げる。イエスの後に従うのは、代わりに十字架を背負ったキレネ人シモン、自分たちの十字架を担う二人の死刑囚、そして「民衆と婦人たち」とされる。この不思議な行列を描くのはこの福音書だけ。そこにルカ福音書のメッセージを読み取ることができるのではないか。礼拝後、オリーブの会で石井房恵さん手作りの軽食を共に頂きながら、大森意索さんの教会実習報告。農村伝道神学校の神学生高柳研二さんも参加してくれた。

13日(月)直子さんの丹精の成果で教会の前の薔薇が満開。今年は暖かいせいか例年より時期的に早いようだ。私の姉や妹とその連れ合いが集まり、恒例の薔薇を観る会。一緒に昼食を共にするだけだが、この年になるとお互いの心身の不調もあり、意識的に時々顔を合せるようにしている。いずれも70歳を越え、なんらかの障害を抱えている。

14日(火)午前中、NCA関東活動センター2023年度の事業報告を作成して、京都の法人本部に送稿。5月末の理事会のため。運営委員長の責任もこの作業で一区切りのはず。午後2時に、本郷の慈愛病院で高岸泰子さんと落ち合い、徹さんを見舞う。窓ぎわのベッドで徹さんは目を開いてこちらを見るが、はかばかしい反応はない。この日が徹さんの84歳の誕生日。そのことを覚えて、詩編1395節の言葉「主よ、あなたは、後ろからも前からもわたしをつつみ、御手でわたしを守られる」を読み、重篤な状態が続く徹さんのために、また泰子さんとご家族のために短く祈る。夜は、山口里子さんの聖書ゼミにZoomで参加。この日は創世記19章のソドムの町の物語が取り上げられる。

15日(水)午前中、四ッ谷三丁目に移転したしらと眼科を受診。6月に白内障と緑内障の手術を同時に受けるので、事前検査。いくつも入念な検査があり、心電図まで取る。左眼を先に処置して、経過を見て右眼の手術をするとのこと。来週の読書会「キリスト教と文学」のレジュメが、講師の柴崎聰さんから送られてきた。今回は倉田百三の『出家とその弟子』で、50年ぶりに再読して、記憶とのズレに驚いている。

16日(木)午前中、四ッ谷から市ヶ谷までの土手を散歩。途中で文教堂書店に立ち寄りより、読み逃していた渡辺京二の『逝きし世の面影』(平凡社ライブラリー)を見つけて求める。しばらく渡辺節を楽しめる。明日、キリスト教会館の会計監査があるので、その準備。300万余の剰余金を、6月から光熱費の値上げへの予備費として計上する。

17日(金)午前中、キリスト教会館の会計監査。GHPのリースを貸借対照表に入れていないとの指摘があり、専門家のアドバイスを聞くことにする。午後、弁護士から遺産検認手続きの報告の連絡。(戒能信生)

2024年5月12日日曜日

 

2024年5月19日 午前10時30分

聖霊降臨節第1主日合同礼拝(No3

             司式 石井 寛治

前  奏  黙想      奏楽 梅本 順子

招  詞  93-1-42

讃 美 歌  3

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編119・105-112(ヌン)

讃 美 歌  348

聖書朗読  エゼキエル書18・1-20

37・1-14

祈  祷

讃 美 歌  382

説  教  「古骨への呼びかけ」

戒能信生牧師

讃 美 歌  476

使徒信条  (9341A

聖 餐 式  配餐(高岸泰子、石井房恵)

讃 美 歌  81

献  金              高岸 泰子                      

報  告  

頌  栄  83

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

教会学校(合同礼拝に合流)

・礼拝後、「私の愛唱聖句」石井寛治

・ライブ配信担当・荒井眞

・礼拝堂の後ろに飲み物が用意されています。水分補給にご利用ください。

2024年5月11日土曜日

 

 牧師の日記から(468

55日(日)主日礼拝。ルカ福音書2313節—25節の講解説教「イエスとバラバ」。私の咎を代わりに主が負ってくださったという贖罪信仰の起源について、大貫隆さんは、イザヤ書の「苦難の僕」論の前に、詩編の「苦難の義人」や、レビ記の供義的贖罪論があったと想定している。各福音書すべてが、イエスの代わりに釈放されたバラバの存在に触れていることとの関連を考えさせられる。礼拝後、定例長老会。新年度の役割分担などについて話し合う。午後、久しぶりにテレビでラグビー観戦。

6日(月)休日で在宅。『時の徴』70号の発送準備。新しくクロネコゆうメール便に制度が変わり手続きが煩雑になる。購読依頼の発送分400通は、結局140円切手を貼って郵送することになり、費用も手間もかかる。ヤマトのDM便廃止は郵政省の圧力があったと推測されるが、全国の市民運動などへの深刻な影響を懸念している。この秋の郵便料金の値上げと連動して、あちこちの運動体が音を上げているのだ。だれかジャーナリストが、この問題の調査報道をすべきだと思う。

7日(火)午前中、錦糸町の賛育会病院内科の定期健診。先日のエコー検査や胃カメラ検査で特別の問題はないとのこと。午後、『時の徴』編集委員会と発送作業。同人4名と条谷泉さんがボランティアで協力しくれる。次号から「隠退教師論」の連載を始めることになり、初回は牧野信次牧師に執筆をお願いすることになった。楽しみではある。

8日(水)午前中、中川信明さんが訪ねて来て、北支区宣教研究委員会の今年度の進め方について相談する。支区の各委員会も世代交代の時期を迎えているが、なかなか若返りが難しいとのこと。午後、皮膚科を受診。このところジンマシンは影を潜めているので、ルパフィンをさらに減量する。その後、直子さんに手伝ってもらって『柏木義円研究』第8号の発送作業。ヤマトのドライバーも初めての経験で苦慮している。

9日(木)午前中、散歩。若葉町の鯛焼き屋さんに行列がなかったので、二つ買って帰る。このところなんとなく声が出にくいのが気になっていた。近くの耳鼻科にボイスクリニックの専門家がいるというので診てもらった。高音や低音の発声をしてみて、いかに声が出ていないかを実感する。さらに内視鏡検査をして、声帯が瘦せて、ぴったり閉じていない画像を見せられる。なにか日常生活で変化がないかと問われて、はたと思い当たったのは、各神学校の講師を退任して講義がなくなったこと。医師によれば、原因はそれだという。コロナ禍で独り暮らしのお年寄りが声が出なくなった症例が多数あるという。要するに身体の他の器官と同じで、使わなければ機能が低下するというのだ。姿勢を正して、大きく呼吸をし、大きな声で発声練習をするように勧められている。

10日(金)午前中、散歩。夜は北支区連合祈祷会にZoomで参加。目白町教会の信徒青柳志保さんの証しと土肥研一牧師の奨励。(戒能信生)

2024年5月5日日曜日

 

2024年5月12日 午前10時30分

復活節第7主日礼拝(No2

             司式 大森 意索

前  奏  黙想      奏楽 内山 央絵

招  詞  93-1-42

讃 美 歌  3

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編119・97-104(メム)

讃 美 歌  315

聖書朗読  列王記下5・9-19

      ルカ福音書23・26-31

祈  祷

讃 美 歌  369

説  教  「十字架を負わされた人」

戒能信生牧師

讃 美 歌  504

使徒信条  (9341A

献  金              鈴木志津恵                      

報  告  

頌  栄  83

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

教会学校(休校)

・ライブ配信担当・荒井久美子

礼拝後、オリーブの会「教会実習報告」発題・大森意索(軽食の用意があります。泣くべく多くの方がご参加ください。)

・礼拝堂の後ろに飲み物が用意されています。水分補給にご利用ください。

 

牧師の日記から(467)「最近読んだ本の紹介」

倉田百三『出家とその弟子』(新潮文庫)高校生の頃、この本と、西田幾多郎の『善の研究』、阿部次郎の『三太郎の日記』が必読書だと言われて、手に取ったものの歯が立たなかったことを覚えている。その中で『出家とのその弟子』だけは読み通したはずだ。読書会『キリスト教と文学』の課題図書に取り上げられたので、50年ぶりに再読して驚いた。私の記憶にあるものとかなり異なっていたからだ。もちろん浄土真宗の開祖親鸞とその愛弟子唯円、さらに親鸞の息子の破戒僧・善鸞を主要人物とする脚本という大枠は同じなのだが、その中身というか、内容が私の記憶とかなりズレている。特に罪意識や罪観の問題について、若かった私自身の経験や想いをこの作品の中に独自に読み込んでいたらしい。ところで、中島岳志によれば、大正期の煩悶青年の典型とされる倉田百三が、昭和期に入ると熱烈な皇国主義者になったという。良心的な煩悶青年が皇国史観に絡められていった経緯は、キリスト教における日本的贖罪信仰のケースと重なるところがあり、日本の教会の課題でもある。

谷川俊太郎選『茨木のり子詩集』(岩波文庫)この欄で、茨木のり子の詩とエセーを紹介したばかりだが、谷川俊太郎選の『詩集』が出たと聞いて、一読した。谷川がどのような選び方をしているかにも興味があったが、茨木のり子の逝去後に刊行された夫・三浦安信について詠んだ詩集『歳月』から数編が選ばれており(私は未読)、感動をもって読んだ。自立した女性詩人が、生活を共にした夫を心から愛していたこと、その人を病気で失った「生木を裂くような」悲しみが伝わって来た。また茨木のり子たちが始めた『櫂』の同人仲間だった大岡信との対談も収録されていて、興味深く読まされた。詩人というのは、その作品に、その人柄や性格、趣味や好みまでそのまま現わされるという事実を改めて思い知らされた。私などは到底詩人にはなれない。

鶴見俊輔『内にある声と遠い声 鶴見俊輔ハンセン病論集』(青土社)鶴見俊輔のハンセン病との関わりについてはこれまで断片的に読んできたが、それらが一冊にまとめられたと知って再読し、改めて感銘を深くした。亡命ロシア人トロチェフとの出会いと栗生楽泉園での再会、YMCAホテルがトロチェフの宿泊を断ったことへの憤激、それが同志社の教え子たちが患者さんたちを受け入れる施設の創設につながった経緯、またハンセン病を介して出会った志樹逸馬、大江満雄、神谷美恵子たちとの交友を共感をもって読んだ。私自身も、学生時代に好善社のワークキャンプで国立駿河療養所を訪ね、神山教会の患者さんたちと出会っている。またカトリックの神山復生園で存命だった井深八重院長にもお目にかかったことがある。以来、各地の療養所の教会を訪れて、患者さんたちとのささやかな交流を重ねてきた。終末期を迎えている各療養所の教会と患者さんたちのことを覚えながら繰り返し目を通した。(戒能信生)

2024年4月27日土曜日

 

 牧師の日記から(466

421日(日)主日礼拝。復活節に入っているが、読み残しているルカ福音書231-12の講解説教「ピラトの法廷」。総督ピラトの尋問に加えて、領主ヘロデの取り調べをこの福音書だけが付け加えている。イエスが、総督ピラト、領主ヘロデという政治的権力者と対峙したことが記される。私たちキリスト者は否応なく政治的局面に引きずり出されることがあるのだろう。「使徒信条」の「ポンテオ・ピラトのもとに苦しみを受け」という表現について、K・バルトが「聖なる場所に犬が迷い込んできたように」と揶揄しているが、私たちは政治と決して無縁でなく、好むと好まざるに関わらず政治的責任を負わされているのではないか。

22日(月)午前中は月曜会のため東駒形教会へ。この日は、大貫隆さんの『贖罪信仰の起源と変容』の最後の部分を、私が紹介する。原始キリスト教において「贖罪信仰」がどのように生まれ継承されたのかについて、精密な大貫仮説が展開されている。特に「贖罪信仰では罪は論理的にイエス・キリストの贖罪死よりも先にあり、後ろから来るそれによって贖われる。ところが存在の破れとしての罪はイエス・キリストの犠牲死と同時かつ一体である他はない。そこで伝統的な贖罪信仰の底が割れる」という説明には心から同意し感銘を受けた。これは私自身がE・ブルンナーの『我等の信仰』から読み取った贖罪信仰理解と通底するのだ。

23日(火)午前中、錦糸町の賛育会病院で内蔵のエコー検査と胃カメラ検査を受ける。毎年この時期の慣例になっているが、取り敢えず癌等の存在は確認されないとのことでホッとする。

24日(水)午前中、キリスト教会館に行き、7階のテナントのことで関係者と折衝する。教会婦人会連合が退去するのに伴い、入居を希望する団体との交渉。厄介だがNCAの大切な収入源でもあるので看過できない。一連の経過を、京都の法人本部にメールで報告。

26日(金)午後、目白の聖母ホームに杉森澄子さんを訪ねる。この施設に入所されてから初めての訪問。感染症のため面会が制限されて来たが、ご主人の彰さんの了解を得てようやく面会が可能になった。車椅子の澄子さんは、思ったよりお元気そうで、ホームでの生活の具体的な困難や、その中で頑張っておられることを話してくれた。教会から送られる週報等を丹念に読んでおられて、この欄に私が紹介した書籍のいくつかを読みたいと所望される。次回にお持ちすることを約束した。聖母ホームは、都内の老人施設の中で最も評価の高い施設だが、医師として長年働き、自立心に富む澄子さんにしてみれば、規制ばかり多くて、患者本位になっていないということのようだ。これから時折訪ねることを約束する。帰りに日本聖書神学校の図書館に寄り、改めて会員登録をする。これまでは講師として制限なく利用できたのだが、講師を退任したので、年間2,000円の登録料を払って利用することになる。(戒能信生)

2024年4月21日日曜日

 

2024年4月28日 午前10時30分

復活節第5主日礼拝(No54

             司式 橋本  茂

前  奏  黙想      奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-42

讃 美 歌  8

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編119・81-88(カフ)

讃 美 歌  407

聖書朗読  ヨエル書3・1-5

祈  祷

讃 美 歌  388

説  教  「老人は夢を見、若者は幻を見る」

戒能信生牧師

讃 美 歌  346

使徒信条  (9341A

献  金               戒能直子                      

報  告  

頌  栄  331(二度繰り返して)

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

教会学校(休校)

・ライブ配信担当・荒井眞

礼拝後、定期教会総会(ホールにて、軽食の用意があります)

・総会後、週報等発送作業

・らふぁえる練習(2:00~)

・礼拝堂の後ろに飲み物が用意されています。水分補給にご利用ください。