2026年3月14日土曜日

 

「牧師の日記から」(552)「最近読んだ本の紹介」

渡辺京二『私の幕末維新史』(新潮選書)1980年代に熊本で行われた市民講座「京二塾」で渡辺京二が講演した幻の録音を書籍化したもの。従来の講座派や労農派の硬直した維新観を徹底して相対化し、在野の歴史家として幕末維新史を縦横に語っている。これがもとになって、後に『逝きし世の面影』や『バテレンの世紀』に結実することになるわけで、興味深く読まされた。取り分け、幕末期の薩摩藩や熊本藩、長州藩などの下級武士たちの心情を取り上げているところが興味深かった。例えば吉田松陰の魅力について、高杉晋作や桂小五郎、久坂玄瑞、伊藤博文、山縣有朋など松下村塾で松陰に学んだ下級武士たちが、その後明治政府の長州閥を形成したことがしばしば取り上げられる。しかし著者は、松下村塾の実態を次のように紹介する。松陰自身は弟子たちを信用せず、「僕は忠義をするつもり、諸友は功業をなすつもり」と弟子たちを批判していたという。桂が、松陰の過激さに手を焼いて、先生を結婚させれば少しは丸くなると勧めたところ、松陰は「桂はダメな奴だ」と切って捨てたというエピソードも紹介している。最後には最も身分の低い足軽の入江杉蔵に心を許して、倒幕の直接行動に出ようとして藩に逮捕され、江戸送りになって最期は刑場の露となった。

これを読んで、明治時代の初期にアメリカ人教師の影響を受けた第一世代のキリスト者たちのことを連想した。熊本洋学校のL.L.ジェーンズや、札幌農学校のW.S.クラークが、短期間に若い学生たちに決定的な人格的影響を与えている。しかしジェーンズにしてもクラークにしても、アメリカに帰国して以降の生涯を追ってみても、さほどの思想家でもなければ教育者としての実績も残していない。つまり彼らは必ずしも偉大な思想家や教育者ではなかったことになる。しかし幕末や明治維新の激動の時期、向学心に燃える若者たちとの間でスパークするような人格的な出会いがあったのではないか。そこに「教育」という奇跡が起こったのではないだろうか。教師である松陰やジェーンズ、クラークが優れた思想家であり人格者であったからと言うよりも、時代の中で「教育」が秘めている無限の可能性を示唆していると考えるべきではないだろうか。(戒能信生)

2026年3月8日日曜日

 

2026年3月15日 午前10時30分

受難節第4主日礼拝(No.46)

             司式 石井摩耶子

黙  想         奏楽 梅本 順子

招  詞  93-1-31

讃 美 歌  3

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  50・1-23

讃 美 歌  106

聖書朗読  出エジプト記24・12-16

ヨハネ福音書6・16-21

祈  祷

讃 美 歌  456

説  教  「恐れるな」

                戒能信生牧師

讃 美 歌  462

使徒信条 (9341A

献  金             石井 寛治

報  告  

頌  栄  24

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

・教会学校 お話し・向山功、奏楽・梅本順子

・礼拝後、オリーブの会「2026年度の牧師体制について」(軽食の用意あり)

・礼拝堂の後ろに飲み物が用意されています。水分補給にご利用ください。

2026年3月7日土曜日

 

「牧師の日記から」(551

31日(日)主日礼拝は、ヨハネ福音書5115の講解説教「五つのパンと二匹の魚」。共同通信のジャーナリストだった宍戸寛さんから聞かされた日中戦争の末期のエピソードを紹介する。燃え盛る火の手に纏足の老婆が瓢箪の柄杓で水をかけ続けたことから、平和運動はそれによって戦争の火を消すことはできないけれども、それでも柄杓の水をかけ続けざるを得ないというメッセージ。礼拝後、定例長老会。担任教師をもう一人招く件で話し合う。前向きに検討することになったが、道が開かれることを祈る。梅本和義さんが『羊の群』に連載した「昆虫記」を読み直す。改めて教えられることが多い。

2日(月)午後、郵便局で昨日の対外献金を好善社宛てに送金。夕方、友人の上垣勝牧師が訪ねて来て、引退教師の悲哀について話し込む。『羊の群』に先日の葬儀奨励と昨日の説教の原稿を添付で送る。『福音と世界』の連載原稿に難渋する。

3日(火)雨の日。古くからの友人で研究仲間であるMさんの息子からメール。京都在住の彼女はかねてからレビー小体型認知症を患っていたのだが、独り暮らしが難しくなり施設に入れたとの連絡。私と同世代であるだけにつらい。

4日(水)2026年度に北支区連合祈祷会で奨励をお願いする牧師たちに電話をして交渉する。これがなかなか厄介で、牧師たちは忙しいらしくなかなか捕まらないので往生する。

5日(木)西荻窪のフランス料理屋で松浦茂長・信子夫妻とランチ。松浦さんはフジテレビのニュースキャスターやパリ支局長を担ったジャーナリストで、NCAの講座に参加されたことから親しくなった。リタイアされた後も優れた論説をネットで配信して教えられることが多い。久しぶりに西荻窪の街を歩く。学生時代、石原謙先生のお宅が西荻にあったので、書生のようなアルバイトで週に一度通っていたので懐かしい。

6日(金)午後、柴田朋子さんが訪ねてくれる。5月から千代田教会のもう一人の担任教師として働く可能性について相談する。夜は支区連合祈祷会で、奥羽教区議長の小林よう子さんの奨励(Zoom)。東日本大震災から15年を覚えて共に祈る。奥羽教区から何人もの参加があって嬉しかった。(戒能信生)

 

2026年3月8日 午前10時30分

受難節第3主日礼拝(No.45)

             司式 戒能 信生

黙  想         奏楽 内山 央絵

招  詞  93-1-31

讃 美 歌  3

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  49・1-21

讃 美 歌  309

聖書朗読  イザヤ書40・28-32

フィリピ書4・10-20

祈  祷

讃 美 歌  56

説  教  「満たされて」

               大森意索伝道師

讃 美 歌  528

使徒信条 (9341A

献  金            橋本悠久子

報  告  

頌  栄  24

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

・教会学校 お話し・戒能信生牧師、奏楽・内山央絵

・礼拝後、「私の愛唱聖句」常盤陽子

・お茶の会

・礼拝堂の後ろに飲み物が用意されています。水分補給にご利用ください。

 

2026年2月28日土曜日

 

「牧師の日記から」(550

222日(日)主日礼拝は、詩編第1篇の講解説教。説教で詩編を取り上げることがほとんどないので、自分の勉強のつもりでもある。1:30から髙岸徹さんの告別式。親族と教会員だけの簡素な葬儀。梅本順子さんに奏楽をお願いし、大森先生が細かいところまで配慮してくれて助かる。落合斎場で火葬に付す。

23日(月)朝9:00から、京都で開催されている日本クリスチャン・アカデミーの理事・評議員研修会にZoomで参加。長年理事を担ってきた立場から短くコメント。午後、多磨霊園千代田教会墓所で、伴野大造・輝夫・ゆうさんの納骨式。この三人は大連西広場時代からの古い教会員だが、伴野家の継承者がいないので小平霊園の墓地を始末して、千代田教会墓地に改葬することになった。大森先生も参加してくれて、ヒムプレイヤーの操作や写真撮影などを担ってくれた。「春一番」で風は強かったが、天気が良く暖かい日で助かった。

24日(火)午後から『時の徴』の発送作業。この175号で48年継続した『時の徴』も最終号。創刊当時、同人の中で最も若かった私も78歳になり、区切りの時が来たと言える。集まった同人仲間と手伝ってくれた条谷泉さんも一緒に、ワインで乾杯をする。紙媒体としては終刊だが、Webマガジン「時のしるし」として継続する。夜は、長老会のアジェンダ作成。

25日(水)久しぶりの雨。水不足の地域に降ればいいのだが。郵便局から『時の徴』の印刷費をシャローム印刷に送金。午後、しばらく行けなかった皮膚科を受信。このところ蕁麻疹は出ていない。確定申告の資料を直子さんがまとめてくれたので、申告用紙を作成。マニュアルの文字が小さくて読みにくい。毎年この時期の苦行の一つだが、何とか仕上げて税務署に提出。

26日(木)午前中、久しぶりに散歩。若葉で鯛焼きを買って帰る。午後から子育て相談カフェ。この日は、先週送れなかった週報の発送作業。また説教題の看板を大森さんに書いてもらう。プロバイダーの法人契約についてBiglobeと電話でやり取り。使用料の引き落としがゆうちょ銀行で出来ないとのこと。

27日(金)午前中散歩。直子さんは術後二回目の検診で慶応病院へ。経過は順調ということでホッとする。(戒能信生)

2026年2月22日日曜日

 

2026年3月1日 午前10時30分

受難節第2主日礼拝(No.44)

             司式 石井 寛治

黙  想         奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-31

讃 美 歌  3

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  48・1-15

讃 美 歌  205

聖書朗読  エレミヤ書4・4-10

ヨハネ福音書6・1-15

祈  祷

讃 美 歌  198

説  教  「パンの奇跡の物語」

               戒能 信生牧師

讃 美 歌  297

使徒信条 (9341A

献  金             大森 意索

報  告  

頌  栄  24

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

・教会学校 お話し・大森意索伝道師、奏楽・戒能直子

・礼拝後、持ち寄りランチ

・定例長老会

・礼拝堂の後ろに飲み物が用意されています。水分補給にご利用ください。

2026年2月21日土曜日

 

「牧師の日記から」(549

215日(日)教会学校は向山功さんの担当で「まいごのメーコ」の紙芝居。子ども讃美歌55番を歌いながらの熱演で、子どもたちは食い入るように見ていた。主日礼拝はヨハネ福音書5章の講解説教。田村喜代子さんの転入会式。様々な事情で教会から離れていた田村さんの教会生活が整えられるように祈る。礼拝後オリーブの会で、石井房恵さん作成の中華丼を頂きながら、一人一人が田村さんへの歓迎と励ましの言葉を贈る。

16日(月)午前中は、東駒形教会での月曜会に出席。鶴見太郎著『シオニズム』(岩波新書)を本所緑星教会の岡田いわお牧師の発題で話し合う。午後は文京区千石の福嶋揚さん宅での読書会。堀光男先生の追悼集の原稿をシャローム印刷に入稿。

17日(火)午前中は神学読書会。この日は、1月に千葉支区で講演したデータを整理して私の発題で話し合う。午後は、西早稲田のキリスト教会館で読書会「キリスト教と文学」。スイフトの『ガリバー旅行記』を取り上げる。子ども向けのお伽話のように思われているが、18世紀のイギリスをめぐる政治や社会状況への痛烈な風刺文学。著者は国教会の聖職者だったが、相当の変わり者。宣教研究所に立ち寄り戦後すぐの資料の調査。

18日(水)灰の水曜日。この日から受難節(レント)に入る。午前中、会館管理組合委員会にZoomで参加。夜、新しく始まるWebマガジン「時のしるし」の編集会議にZoomで参加。

19日(木)午後から富阪キリスト教センターで同胞教会史研究会。夜9時過ぎ、高岸徹さん危篤の連絡。帰宅したところへ逝去の報。葬儀社にご遺体の搬送をお願いして本郷の病院へ。詩編23編を読んで枕頭の祈り。この病院で2年間の闘病生活だったが、徹さんは静かな表情だ。泰子さん、輝さん夫妻と葬儀について相談。11時半に搬送車が来てご遺体を教会に運ぶ。

20日(金)午前中は、昨日からの研究会の続き。新教出版社から編集者も来て出版のスケジュールの打ち合わせ。帰宅して午後3時から岐阜から駆け付けた娘の幸子さんも交えて納棺式。

21日(土)午後、柏木義円の日記を読む会にZoomで参加。あとは説教と葬儀の準備など。慌ただしい週だった。(戒能信生)