2019年12月29日日曜日


2020年1月5日 午前10時30分

降誕節第2主日礼拝(No39

      司式 鈴木志津恵 

    奏  黙 想        奏楽 内山 央絵

招  詞  93-1-24

讃 美 歌  58

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編80・1-29(着席のまま)

讃 美 歌  148

聖書朗読  詩編100・1-5

祈  祷

讃 美 歌  393

説  教  「全地よ、主に向かって喜びの叫びをあげよ」

                戒能信生牧師

讃 美 歌  368

使徒信条  (9341A

献  金              戒能 直子

報  告

頌  栄  88(二度繰り返して)

派遣・祝福

後  奏 



【本日の集会】

・教会学校(冬休み)

礼拝後、お茶の会

・定例長老会

2019年12月28日土曜日


牧師の日記から(246)「最近読んだ本の紹介」

大澤真幸編『戦後思想の到達点 柄谷行人・見田宗介が自身を語る』(NHK出版)柄谷行人と見田宗介は、存命の思想家の中で、私が最も信頼している研究者と言える。それぞれの著作をかなり以前から読んできたが、この二人を交差して考えたことはなかった。それぞれ全く独自の世界を構築しているからだ。本書は、この二人の思想的巨人に大澤真幸が率直に切り込んで、それぞれの思索の足跡を解説してくれる。二人の著作はいずれもかなり難解で、正確に読み取れているか覚束ないところがあるのだが、編者である大沢真幸のインタビューによってそれぞれの問題意識の推移を辿ることができる。宗教、あるいはキリスト教の未来について、私が読み取った点を紹介してみよう。

柄谷行人の交換論は、カール・マルクスの『資本論』を再解釈して、人類史を次のように読み解く。すなわち「互酬の時代A=ネーション」を解体して、「略奪と再配分の時代B=国家」、「貨幣と商品の交換の時代C=資本」と整理する。そしてさらに未来社会を「交換D」として、新たな互酬の世界を構想しなければならないとする。そしてその「交換D」の世界を支える思想として、普遍宗教を想定している。その意味で柄谷の場合は、宗教に対する一定の評価と期待が見られるのだ。(柄谷行人『交換様式とマルクスその可能性の中心』(文学界12月号)

一方で社会学者の見田宗介は、特にその最後の部分で、これからの社会がどうなるかを大胆に予測している。現代社会は1970年前後で人類史的な人口転換に達したという。すなわち人類の爆発的な増殖期が収束し、安定した平衡期へと移行して来ていると分析する。この急激な人口増が始まった時期を、見田はカール・ヤスパースを援用して紀元0年前後の「軸の時代Ⅰ」と見る。それは都市化と貨幣経済によって始まったが、その「軸の時代Ⅰ」に対応してギリシア哲学やキリスト教、仏教などの普遍宗教が始まったと見る。そしてこの急激な人口増が、資源を消費し尽くして既に臨界点に達し、これ以降の人類は滅亡への道を辿るのか、それとも安定した平衡期へと軟着陸するかの岐路に立たされていると見る。そしてこの新しい「軸の時代Ⅱ」の思想や宗教のあり方も変容を迫られるというのだ。それは「天国や地獄というものが存在するという信仰に依存することなしに、この有限性としての生を歓びに充実した生として生きることを支える思想でなければならない」と見田は大胆に予測する。つまり宗教の役割についてかなり否定的な観方を提示しているのだ。

実際に先進諸国では宗教(キリスト教)の位置は大きく変容し、日本でも宗教は実質的に衰退の一途を辿っている。そこに環境問題が切迫している。「生態破壊、環境破滅の脅威こそ、私たちの時代の最も重要な宗教的な課題ではないか。最早自らのメンバーの拡大に固執することではない。どれほど多くの宗教が、未だに生命そのものの複合的なサバイバルに専念するのではなく、自分自身の組織的サバイバルに専念していることだろうか。(L.Boff)(戒能信生)

2019年12月22日日曜日


2019年12月29日 午前10時30分

降誕節第1礼拝(No38

      司式 野口 倢司 

    奏  黙 想        奏楽 向山 康子

招  詞  93-1-12

讃 美 歌  20

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編79・1-13(着席のまま)

讃 美 歌  521

聖書朗読  士師記11・1-11

祈  祷

讃 美 歌  534

説  教  「士師エフタ」

                戒能信生牧師

讃 美 歌  530

使徒信条  (9341A

献  金              岡﨑 大祐

報  告

頌  栄  87(13節)

派遣・祝福

後  奏 



【本日の集会】

・教会学校(冬休み)

礼拝後、お茶の会

2019年12月21日土曜日


牧師の日記から(245)「最近読んだ本の紹介」

川添愛『聖者のかけら』(新潮社)13世紀の半ば、新興の托鉢修道会フランシスコ会とドミニコ会の競合を背景に、アッシジの聖フランシスコの遺体の行方をめぐる歴史ミステリー。ウンベルト・エーコの傑作『薔薇の名前』以降、中世カトリック教会や修道院を舞台としたミステリーが盛んに書かれるようになった。しかし当時の修道院同士の葛藤や教理論争についての理解が不十分で、リアリティーを持たないものが多い。その点で、本書は清貧を重んじたフランシスコと、その没後のフランシスコ会の興隆との矛盾、さらには当時の聖遺物信仰などを巧みに織り込んだ見事なミステリーになっていて、興味深く読まされた。

永田圭介『あまつましみづ 異能の改革者永井えい子の生涯』(教文館)。我が国で最も親しまれている讃美歌の一つ「あまつましみず」(21-404)を作詞した永井えい子の評伝。彼女が女性記者の草分けとして、足尾鉱毒事件のルポルタージュを『毎日新聞』に連載したことや、その後アメリカに渡り結婚、実業の世界で活躍したことなど、本書で初めて知ることが多い。明治期に渡米して、帰って来なかった日本人クリスチャンのことはほとんど知られていない。

原武史『「松本清張」で読む昭和史』(NHK出版新書)この著者の天皇制についての著作にはほぼ目を通しているが、著者の趣味である鉄道と天皇制を軸にして、松本清張が描いた昭和を縦横に論じていて面白かった。特に清張の遺作『神々の乱心』が取り上げた宮中におけるシャーマニズムの名残りについて、象徴天皇制の中に潜む宮中祭祀の危険性として指摘している。

礫川全次『日本人は本当に無宗教なのか』(平凡社新書)著者は在野の歴史研究者で、明治政府の宗教政策がこの国独特の宗教意識(国民の大多数が自らを無宗教と自認する)の骨格を形成したとしている。いわゆる宗教学の専門家でないこともあって、これまで取り上げられてこなかった資料や歴史的事象をいくつも紹介していて、大変勉強になった。例えば、内村鑑三の不敬事件を批判した帝国大学教授井上哲次郎が、晩年に神権天皇制に対する筆禍事件を引き起こしてすべての公職を追われた事情を丹念に掘り起こしていて参考になった。

森本あんり『キリスト教でたどるアメリカ史』(角川ソフィア文庫)『反知性主義』に先立って書かれているが、文庫化されたのを機に読み直してみた。この国のアメリカ研究の多くは、キリスト教抜きの視点からなされる場合が多い。しかし近代国家でアメリカ合衆国ほど宗教的な国はないと言える。その背景を、ふんだんに資料を用いて説得的に説明してくれる。例えばリンカーンの第二次大統領就任演説に散りばめられた聖句を見てもそれが分かる。激しい内戦によって膨大な犠牲を出した南北戦争を神の怒りの鞭と受け止め、「今なお『主の裁きは真実にしてことごとく正しい』(詩編199)と言わなければなりません」と言明しているのだ。(戒能信生)

2019年12月15日日曜日


2019年12月22日 午前10時30分

クリスマス主日合同礼拝(No37

      司式 橋本  茂 

    奏  黙 想        奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-12

讃 美 歌  242

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編77・1-21(着席のまま)

讃 美 歌  255

聖書朗読  ゼカリヤ書2・14-17

      マタイ福音書1・1-17

祈  祷

讃 美 歌  267

説  教  「隠された暗号

          イエス・キリストの系図」

                戒能信生牧師

讃 美 歌  258

使徒信条  (9341A

転入会式  西川 穂

聖 餐 式    配餐・野口倢司、高岸泰子

讃 美 歌  81

献  金              大森 意索

報  告

頌  栄  87(13節)

派遣・祝福

後  奏 



【本日の集会】

・教会学校(合同礼拝に合流)

礼拝後、CS生徒による「5つのおくりもの」、奉仕者への感謝、集合写真撮影、愛餐会、千代田教会器楽アンサンブル演奏(荒井眞・久美子、梅本和義)、クイズ大会(松野名誉牧師、橋本茂)、サンタクロース登場(2:00閉会予定)


2019年12月14日土曜日


牧師の日記から(244

128日(日)アドベント第2主日礼拝。使徒言行録12章の講解説教「使徒たちの苦難」。ヘロデ・アグリッパ王によるエルサレム教会への迫害によって、ヨハネの兄弟ヤコブが斬殺され、ペトロも逮捕される。このような政治的な弾圧に対して教会は全く無力で、「教会では彼のために熱心な祈りがささげられていた」と記されるのみである。以下、ペトロが天使の介入によって解放される伝承が紹介されている。使徒言行録には何度か牢獄からの解放の奇跡が紹介されているが、それは初代教会の迫害状況を背景にしているのだろう。この獄からの解放の奇跡伝承は、同じような迫害下にある人々を励ますためのものだったろう。戦時下の救世軍やホーリネス教会の弾圧でも同じことが繰り返されている。

9日(月)夕方新宿のメガネ屋さんに立ち寄り、新しい眼鏡を受け取る。最近辞書などの小さな文字が読みづらくなり、多少は効果があるといいのだが。そのまま目白の日本聖書神学校で授業。この日は由木康の生涯を取り上げる。

10日(火)同人誌『時の徴』のために、11月の西中国教区教師研修会での講演「教団の宣教論の推移と課題」を整理して送稿。井上良雄先生の小説教もノートから起こして送る。夜は早稲田奉仕園での山口里子さんの新約ゼミに参加。マルコ福音書435節以下の「嵐を静めるイエス」の伝承が、アメリカのイエス・セミナーでは一致してマルコの創作と見做されているという。しかしまるまる創作とは考えにくいのではないか。何らかの伝承がもとにあったと想定するのだが。

11日(水)午前中、聖書を学び祈る会。列王記上17章以下の預言者エリヤの伝承を取り上げる。祭司たちが王の絶対権力の下で無力化されたのに代って、預言者たちが立ち上がり、活発な批判活動を始める。『羊の群』のために、永眠者記念礼拝の説教と北支区の学習会での講演「ホーリネス弾圧と日本の教会」の原稿を送稿する。後は、明日の講座のための準備とレジュメの作成。

12日(木)昼前からキリスト教会館へ行き、NCAの事務処理。ついでに謝恩日献金や台風被害のための対外献金を担当者に手渡しする。午後、連続講座「日本キリスト教史を読む」の最終講義。50人以上の参加者で会場は満杯状態。この講座を3年間続けて来て、この日が最終回。その後、参加者の有志でお茶の会があり、皆さんからいろいろな感想やご意見を伺う。最初の時期の講座を聞き逃した人たちから補講やアンコール開講の要望があった。どうしたらいいだろうか。

13日(金)この日は在宅日で、少しのんびりする。私たち家族からのクリスマス・カードに署名をする。故・雨宮栄一先生の書斎から見つかった遺稿について、新教出版社から出版することになる。来年前半はその校訂作業に追われることに。

14日(土)午前中、聖書と人間を考える会。西村正寛さんの「ボタ山での少年時代」の話を聞く。聖書研究はエレミヤ書4章で、既に紀元前7世紀に自然破壊についての記述があることが注目される。ただ預言者の裁きの預言について、翻訳上の議論があることを紹介する。午後は、説教の準備や週報作り。(戒能信生)

2019年12月8日日曜日


2019年12月15日 午前10時30分

待降節第3主日礼拝(No36

      司式 高岸 泰子 

    奏  黙 想        奏楽 梅本 順子

招  詞  93-1-12

讃 美 歌  242(123節のみ)

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編76・1-13(着席のまま)

讃 美 歌  236

聖書朗読  マラキ書3・19-24

      使徒言行録13・1-12

祈  祷

讃 美 歌  240

説  教  「海外伝道へ」

                戒能信生牧師

讃 美 歌  514

使徒信条  (9341A

献  金              梅本 順子

報  告

頌  栄  87(13節)

派遣・祝福

後  奏 



【本日の集会】

・教会学校 お話し・大森意索、奏楽・戒能直子

・礼拝後、お茶の会(クリスマス・カードに一言添えて署名してください。今日で署名は締め切りです。)

牧師の日記から(243

121日(日)アドベント第1主日礼拝。使徒言行録11章の講解説教「キリスト者と呼ばれて」。イエス・キリストの福音はシリア州の州都アンティオキアにまで及び、このヘレニズム的国際都市に教会が生まれる。そしてその信徒たちは、周囲からXristianoiと呼ばれた。「キリスト者」という呼び名は、もともとは周りの人々から投げつけられたあだ名というか蔑称であったようだ。100年ほど前、ローマ市の道路工事の際、地下の遺構から粗雑な落書きが見つかった。そこには十字架が描かれ、「アレクサメノス、その神を拝む」と乱雑な字で彫り込まれていた。それは美術的・考古学的には全く価値のない悪戯書きに過ぎないが、紀元3世紀にアレクサメノスという奴隷のキリスト者がいて、仲間たちから馬鹿にされたり揶揄われたりしていた様子が伺われる。「福音を恥としない」という逆説的な表現は、そのことを指しているのだろう。礼拝後、アドベント全体祈祷会、長老会と続く。西川穂(みのる)さんの転入会が承認された。また新しい仲間が加えられたことを喜びたい。夜は羊子の誕生祝いで、家族で一緒に食事。

2日(月)午後、日本聖書神学校の図書館で、故・雨宮栄一牧師の著作目録に追加するための調べ物。『教団新報』の執筆記事を検索して16件追加できた。夜はそのまま授業で、賀川豊彦の生涯について講義。

3日(火)午後、門前仲町の雨宮美枝子さん宅を下田洋一牧師と共に弔問する。雨宮先生の書斎に案内され、著作目録に追加する論稿を数点見つける。残された書籍の中からドイツ教会闘争関係の貴重な文献は、農村伝道神学校に寄贈することを相談する。しかしその選別が厄介ではある。もう一つの問題は、雨宮牧師が書き残した反ナチ抵抗運動クラウザウ・グループについての遺稿。未定稿ではあるが、目次や序文、文献表等、基本的な原稿は揃っている。この原稿を整理して、出版すべきがどうかを編集者と協議しなければならない。

4日(水)午前中、聖書を学び祈る会。列王記上16章を取り上げる。ヤラベアム王没後の北王国の政治体制が記されている。軍部が実権を握り、度重なる軍事クーデターによって政情不安が続く状況が読み取れる。午後、雨宮牧師の著作目録を一応仕上げて、『賀川豊彦研究』の追悼号のためにメールで送稿。

5日(木)朝早く新幹線で軽井沢へ。養護施設沓掛学荘の職員礼拝で奨励。午後、佐久平の老人施設に保志治子さんを見舞う。お元気そうで、白内障の手術がうまく行って喜んでおられた。今日の聖書個所を読み祈る。夕方の新幹線で帰宅。

6日(金)午前1030分からの支区連合祈祷会に出席するため、根津教会へ。関東大震災以前に建てられたヴォーリスの建築。午後は早稲田教会で、関西から上京した神田健次先生たちと来年3月の神学生交流プログラムの打ち合わせ。

7日(土)午後から信濃町教会での北支区クリスマス音楽祭に出席。合唱あり、器楽演奏ありで楽しいプログラムだった。帰宅して週報や長老会報告などの作成と説教の準備。今週も少し忙しかったが、健康が支えられて感謝。(戒能信生)

2019年12月2日月曜日


2019年12月8日 午前10時30分

待降節第2主日礼拝(No35

      司式 常磐 陽子 

    奏  黙 想        奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-12

讃 美 歌  242(12節のみ)

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編75・1-11(着席のまま)

讃 美 歌  229

聖書朗読  イザヤ書2・1-5

      使徒言行録12・1-24

祈  祷

讃 美 歌  235

説  教  「使徒たちの苦難」

                戒能信生牧師

讃 美 歌  531

使徒信条  (9341A

献  金              内山 央絵

報  告

頌  栄  87(13節)

派遣・祝福

後  奏 



【本日の集会】

・教会学校 お話し・野口洋子、奏楽・戒能直子

・礼拝後、お茶の会(クリスマス・カードに一言添えて署名してください。)

・聖書を読む会(民数記2711036113担当・常盤陽子)

15:00 北支区按手礼式(信濃町教会)