2022年9月25日日曜日

 

2022年10月2日 午前10時30分

聖霊降臨節第18主日礼拝(No25

司式 石井 房恵

前  奏  黙想     奏楽 梅本 順子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  5

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編54・1-9

讃 美 歌  369

聖書朗読  出エジプト記12・37-42

ルカ福音書13・1-5

祈  祷

讃 美 歌  407

説  教  「災難に遭った人々」

戒能信生牧師

讃 美 歌  469

使徒信条  (9341A

聖 餐 式  配餐・高岸泰子、西村正寛

讃 美 歌  79

献  金  対外献金「北支区ワンドロップ献金

  のために」      戒能 直子

報  告

頌  栄  91

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

・教会学校 お話し・大森意索、奏楽・戒能直子

・礼拝後、定例長老会

・ライブ配信担当・大森意索

・礼拝堂の後方に飲み物が用意されています。水分補給

 にご利用ください。

 

牧師の日記から(385

918日(日)主日礼拝。ルカ福音書211-4を取り上げ「やもめの献金の行方」と題して長尾有起牧師の説教。今問題になっているカルト宗教のように、自己犠牲を美化し、信仰熱心さを献金で現わせという理解ではなく、その前後の文脈から、神殿当局への批判として読むべきことを教えられた。この日は礼拝後の集会はなく、12時過ぎには皆さん帰られた。午後5時から、支区社会部の集会にリモートで参加。安倍元首相の国葬の法的問題について早稲田教会員の弁護士の丁寧な説明が参考になった。この日は私の誕生日が近いということで、久しぶりに子どもたち家族が集まり、一緒に夕食。台風の影響で、時折激しい雨風。

19日(月)午前中、散歩。午後から『時の徴』165号の発送作業と編集委員会。編集同人5名が集まり、条谷泉さんも助っ人で参加してくれた。夕方作業を終って、メール便で約800通を発送。雨宮栄一先生の遺稿『反ナチ抵抗運動とモルトケ伯』の四校直しも一緒に送る。夜は、明日の神学読書会での発題の準備と、同胞教会史研究会の資料を読み込む。

20日(火)午前中、神学読書会で榎本空『それで君の声はどこにあるんだ』について紹介と発題。台風の接近もあって、出席は牧師5名、信徒2名と少ない。午後、同胞教会史研究会が台風の中でも強行されることになり、富坂キリスト教センターへ。当時の年会記録や機関紙『同胞』の初期の資料を読み合わせて、明治後半期の同胞教会の歩みを辿る。終了後、京都から来てくれた藤田神学生の慰労も兼ねて、原誠先生たちと近所の焼き鳥屋に行く。この日が私の満75歳の誕生日。健康保険組合から後期高齢者医療被保険に移行に伴って医療費がすべて3割負担になるとのこと。これまで1割負担だったから3倍になる。老人もなかなか生きづらいようだ。

21日(水)午前中、神学生交流プログラムの準備会をリモートで。校長の神田健次さんや講師の荒瀬牧彦先生たちと来年3月のプログラムの内容を詰める。午後は、講座「キリスト教と文学」の4回目で山村暮鳥と八木重吉を取り上げる。聖公会の司祭であった暮鳥の信仰理解が興味深かった。『反ナチ抵抗運動とモルトケ伯』が10月に刊行になるので、その寄贈先のリスト案を作成して雨宮美枝子さんに送る。

22日(木)早朝に散歩。その後、門前仲町の歯科医へ。この日で治療は一応終了。この年になると、歯も眼も、そして耳にも故障が出て来る。午後、10月の予定表を作成して、看板の担当の橋本悠久子さんに送る。

23日(金)休日だが雨模様。その中を少し散歩。神学生の小川和孝さんが散歩コースの若葉町を案内をしてくれることになった。小川さんは若葉町の生まれで、この辺りの歴史に詳しいとのこと。今から楽しみである。

24日(土)午前中、聖書と人間を考える会で、長尾有起牧師が韓国での経験から話してくれた。隣の韓国との外交関係が行き詰まっているが、その背景にあるものを一緒に考え合った。(戒能信生)

2022年9月18日日曜日

 

2022年9月25日 午前10時30分

聖霊降臨節第17主日礼拝(No24

司式 高岸 泰子

前  奏  黙想     奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  3

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編53・1-7

讃 美 歌  392

聖書朗読  ホセア書3・1-5

祈  祷

讃 美 歌  218

説  教  「憐みに胸を焦がす主」

戒能信生牧師

讃 美 歌  399

使徒信条  (9341A

献  金             岡﨑 大祐

報  告

頌  栄  89(二度繰り返して)

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

・教会学校(休校)

・礼拝後、入門の会「使徒信条③ 乙女マリアより生まれ」戒能牧師

・ライブ配信担当・荒井眞

・礼拝堂の後方に飲み物が用意されています。水分補給

 にご利用ください。

 

牧師の日記から(384

911日(日)主日礼拝。ルカ福音書1245-47の講解説教「和解への勧め」。マタイ福音書とも共通するイエスの言葉伝承で、係争中の友と和解するように勧めている。関連してⅠコリント書61-8のパウロの言葉を引用する。「内部の争いを外部の法廷に持ち出してはならない」と厳しく戒めている。これは当時のユダヤ社会やローマ社会との緊張関係を背景に、教会内の紛争は自分たちで祈りと信仰をもって解決するように勧めている。ここからChurch Court(教会裁判)という制度が生れる。この世の法や制度から独立した教会独自の法廷を指す。それは本来、この世との厳しい対峙を前提として機能した。その関連で、耶蘇基督之新約教会の弾圧とその指導者寺尾喜七の尋問調書を紹介する。夕方、散歩に出かける。四谷駅からイグナチオ教会横のソフィア通りの土手をホテルニュー大谷まで歩き、上智大学の校舎をグルッと回って帰る。約5000歩のコース。

12日(月)午前中散歩。昨日のコースを辿り、ニュー大谷で右折して迎賓館横に出る。辻々に警官が立ち警備が厳しいので聞くと、間もなく上皇の車が通るという。午後は、雨宮栄一先生の遺稿『反ナチ抵抗運動とモルトケ伯』の四校の校正に取りかかる。夕方、久しぶりに都バスに乗って目白の日本聖書神学校へ。図書館でこの間の学術誌に目を通す。月曜礼拝に続いて授業。深川教会時代に出会った聖公会の今井俊道さんが聴講している。現在は立教小学校の音楽の教師をされているとのこと。

13日(火)午前中散歩。コースが次第に固定化してきて、この日は迎賓館から坂を降りて二葉乳児院まで行く。ずっと以前一度訪れたことがあるが、すっかり建物は変わっている。二葉乳児院は、明治期に学習院の教師だった野口幽香が創設したスラムの幼児たちのための施設。ここから二葉独立教会が始まり、それが由木康に引き継がれ現在の東中野教会に至る。午後は『モルトケ伯』の校正の続き。夜は山口里子ゼミにZoomで参加。

14日(水)午前中、久しぶりに聖書を学び祈る会。エステル記を取り上げる。午後はひたすら校正作業。疲れて飽きてくると、来週の神学読書会の準備にも平行して手をつける。榎本空のユニオン留学記を私が紹介することになっている。いわゆる「属格の神学」が70年代のトレンドになるが、それがいつしか読まれなくなった経緯を考えさせられる。

16日(金)早朝に散歩。11時から門前仲町の歯科医で検診。午後、生嶋ひろみさんのご遺族川井佐幾子さんが訪ねて来られ、1023日の記念礼拝や納骨式の相談。生前、何度か電話で声を聞いただけで、コロナ禍もあってついに直接お目にかかることはできなかった生嶋さんの歩みについて伺う。10月に女子学院の152周年の講演を依頼されており、その演題を担当者にメールする。果して高校生に通じるだろうか。『モルトケ伯』の四校の校正を終了してホッとする。後は出版社に任せる。今週は、毎日の散歩と校正作業に明け暮れたことになる。(戒能信生)

2022年9月12日月曜日

 

2022年9月18日 午前10時30分

聖霊降臨節第16主日礼拝(No23

司式 橋本 茂

前  奏  黙想     奏楽 梅本順子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  3

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編52・1-11

讃 美 歌  196

聖書朗読  ルカ福音書21・1-4

祈  祷

讃 美 歌  226

説  教  「やもめの献金の行方」

長尾有起牧師

讃 美 歌  563

使徒信条  (9341A

献  金             大森 意索

報  告

頌  栄  89(二度繰り返して)

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

・教会学校(休校)

・ライブ配信担当・大森意索

・礼拝後、「私の愛唱讃美歌」戒能直子

・礼拝堂の後方に飲み物が用意されています。水分補給

 にご利用ください。

2022年9月10日土曜日

 

牧師の日記から(383)「最近読んだ本の紹介」

鶴見俊輔『もうろく帳 後編』(SURE)鶴見俊輔が79歳から93歳で亡くなる直前までの手帳に記された断片的な覚え書きを書籍化したもの。著者最晩年の記録でもある。自分の「耄碌」を直視しながら、しかし明晰さと知的関心をもち続けた様子が伺える。印象に残った言葉は、例えば「自分にとって受けいれられる負けへの道、をさがす」「負け戦を最後まで残ってたたかった人には、おちつきがある。栗本鋤雲、島成郎」「私は若いときから老人を馬鹿にしたことがない。だから、今、自分が老人になっても、私は自分を馬鹿にしない」等々。もうすぐ後期高齢者に突入する私自身を励ましてくれる。石原謙、井上良雄、隅谷三喜男といった私の先生と言うべき大先輩たちも、身体は衰えても最期まで明晰さを失わなかった。

小島英俊『世界鉄道文化史』(講談社学術文庫)私は「鉄道オタク」ではないが、人並みに鉄道とその歴史には関心をもっている。そういう者のための格好の入門書。鉄道の歴史は産業革命から始まる。その意味で、鉄道は近代の歴史を縫うように発達して来た。この国で「定刻主義」が定着したのも汽車が定刻通りに運行されてからだという。この文庫は、鉄道に関わるありとあらゆる蘊蓄が披露されており、楽しんで読んだ。例えば、工業デザインも鉄道の発達とともに洗練されて来たという。煙草Pieceの「鳩がオリーブの葉を咥えた」デザインがアメリカ人のレイモンド・ローウィだということは知っていたが、彼はもともとアメリカ最大の鉄道会社ペンシルヴァニア鉄道のデザイナーで、流線型の列車を設計したという。こういう類の蘊蓄が、鉄道黎明期から、植民地支配と二つの世界大戦でどう利用されたかを、現在のリニア新幹線に至るまで次々に披瀝されるのだ。

ラーラ・プレスコット『あの本は読まれているか』(創元社推理文庫)パステルナークの『ドクトル・ジバゴ』は映画で見ただけだ。しかしこの本が、ソ連では刊行されず、海外で刊行されてノーベル文学賞を受けたことは知っていた。その『ドクトル・ジバゴ』が書かれた事情と背景、作者とその愛人に対するKGBの圧力、さらにこの本をロシア国内に持ち込もうとするアメリカⅭIAの策謀を、女性の視点からドキュメンタリータッチで描いている。ちょっと盛り込み過ぎの感もあるが、興味深く読んだ。

佐藤優・池上彰『真説・日本左翼史』『激動・日本左翼史』『漂流・日本左翼史』(講談社現代新書)名だたる論客の二人が、戦前から現在に至るまでの左翼の歴史を対談形式で分かりやすく解説してくれる。それは客観的な分析と言うよりも、著者たちの学生時代からの実際の経験に基づく主観的な観方が披瀝される。そこから、現在の野党の無力さの背景には、社会党や共産党、そして新左翼を含めた左翼勢力の混迷と迷走に原因があるとされる。この国に健全なリベラル政党が育たなかった背景を、左翼史から逆照射しているのだ。貧富の格差が拡大して来た今、改めて左翼の結集と対抗勢力としての存在意義が求められているというのだ。(戒能信生)

 

2022年9月11日 午前10時30分

聖霊降臨節第15主日礼拝(No22

司式 大森 意索

前  奏  黙想     奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  3

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編51・1-31

讃 美 歌  134

聖書朗読  申命記10・12-22

ルカ福音書12・57-59

祈  祷

讃 美 歌  574

説  教  「和解への勧め」

戒能信生牧師

 

讃 美 歌  529

使徒信条  (9341A

献  金             石井摩耶子

報  告

頌  栄  89(二度繰り返して)

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

・教会学校(休校)

・ライブ配信担当・荒井久美子

・礼拝後、「私の愛唱讃美歌」戒能直子

・礼拝堂の後方に飲み物が用意されています。水分補給

 にご利用ください。

2022年9月4日日曜日

 

牧師の日記から(382)「最近読んだ本の紹介」

鶴見俊輔『「思想の科学」私史』(SURE)戦後まもなく鶴見俊輔は信頼する友人たちと同人誌『思想の科学』を始め、何度かの中断を挟んで1996年まで続ける(通巻526号)。その歩みの中で出会った人々についての回想が綴られている。編集や刊行の苦労、特に財政的な負担などについても触れられているが、なにより『思想の科学』に関わった多数の人々の群像が描かれていて興味深い。よく知られた学者・研究者もいるが、全く無名の市民たちも混じっている。「この会ができてから65年、だれ一人除名することなく続いて来た。それがこの会の特色だと思う」と書かれているのが印象的。『思想の科学』とは比べものにならないが、私自身も同人誌『時の徴』をもう45年も続けている。最初は6人の同人で隔月刊で始まったが、間もなく季刊になり、この9月に発行される最近号で165号になる。毎号、1000部ほど印刷し、500名前後の購読者に支えられている。最初の同人の内4名は亡くなって次々に補充されているが、購読者でも亡くなったり高齢のために購読を中止する人も出て来た。しかし常に新規の購読者が与えられ、一度も赤字になったことがないのが秘かな自慢と言える。

鶴見俊輔『日本の地下水 小さなメディアから』(SURE)鶴見俊輔という人は、あらゆる印刷物を読むので知られる。その範囲は、文学や哲学の領域に留まらず、市民運動のサークル誌や様々なグループの小さな機関誌などにも及ぶ。その多くは、ワラ半紙にガリ版刷りの小冊子だったという。本書には『思想の科学』に連載された「日本の地下水」というコラムに著者が「小さなメディア」から拾い出した文章が紹介されている。キリスト教関係では、「戦争責任告白」を発表したことで知られる鈴木正久牧師の葬儀で配られた小冊子が紹介されている。また教団総幹事だった中嶋正昭牧師の母上・中嶋静恵さんが発行していた『野幌便り』や『ルソンの山々』も。いずれも戦争の経験と記憶を、戦後の歩みにおいて残した人々だった。

鵜飼秀徳『仏教の大東亜戦争』(文春新書)仏教界の戦争責任の問題は今なお一種のタブーとなっているそうだ。この新書は、自ら浄土宗の住職でありジャーナリストである著者が、仏教界の戦争協力の実態とその歴史を、明治初頭の廃仏毀釈から辿っている。キリスト教界会と並行する事象もあるが、仏教特有の課題も挙げられていて勉強になった。植民地支配の拡大と共に、仏教各派も海外布教に乗り出し、台湾、朝鮮、そして満州に積極的に布教使たちが派遣されている。そこでは「皇道仏教」とも言うべきナショナリズムと一体化した問題が指摘されている。また戦時下の金属供出で、各寺院の梵鐘や仏具まで供出させられたという。

小山哲・藤原辰史『中学生から知りたいウクライナのこと』(ミシマ社)ウクライナ戦争が始まって、改めてウクライナの歴史が注目されている。京都大学の関係者が、それぞれの研究領域の識見からウクライナの複雑な歴史と現在の問題を分かりやすく解き明かしてくれる。(戒能信生)