2022年11月27日日曜日

 

2022年12月4日 午前10時30分

待降節第2主日礼拝(No33

司式 野口 倢司

前  奏  黙想   奏楽 梅本 順子

招  詞  93-1-15

讃 美 歌  242(2節)

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編62・1-13

讃 美 歌  240

聖書朗読  イザヤ書55・1-7

ルカ福音書13・31-35

祈  祷

讃 美 歌  487

説  教  「今日も、明日も、その次の日も」

戒能信生牧師

讃 美 歌  479

使徒信条  (9341A

献  金  対外献金「北支区ワンドロップ献金

 のために」       橋本悠久子

報  告

頌  栄  92

 

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

・教会学校 お話し・戒能牧師、奏楽・戒能直子

・礼拝後、定例長老会師

・ライブ配信担当・大森意索

・礼拝堂の後方に飲み物が用意されています。、水分補給にご利用ください。

2022年11月26日土曜日

 

牧師の日記から(394)『最近読んだ本の紹介』

藤原辰史『歴史の屑拾い』(講談社)このところ早朝に散歩をしていると、各家庭や店舗のゴミが所々にうず高く積まれ、それを東京都の衛生車が収集しているのに出くわす。改めて衛生局の職員たちの働きに頭が下がる思いがする。この本は、藤井誠一郎の『ごみ収集という仕事』の紹介から始まる。そこから、ベンヤミンの『パサージュ論』に言及し、その発想の原点がボードレールの「屑拾いの酒」にあることを教えてくれる。曰く「屑拾いがやって来るのが見られる 首をふり よろめき 壁にぶつかるその姿は まるで詩人のよう」。以前紹介したことのある『中学生から知りたいウクライナのこと』の共著者である若き歴史研究者のエッセー集。もともとはドイツ農業史が専門で、ナチスと農との関りを研究していた人。100年前のスペイン・インフルエンザの集団的記憶が失われた背景を辿り、歴史研究の課題を「屑拾い」と規定する。大きな物語に回収されないように、こぼれ落ちた生の断片を拾い集めて読み解くことに歴史研究者の使命を見定める。教えられ、考えさせられ、共感するところが多かった。

田中小実昌『ポロポロ』(河出文庫)艶笑小説で知られる田中小実昌は、牧師であった実父・田中種助について書いた晩年の小説『ポロポロ』で谷崎賞を受けている。「ポロポロ」は、パウロのことを指すとともに、父や信徒たちの異言を表現している。異言を語る一見熱狂的な父の信仰を、息子の醒めた視線から描いているのが興味深い。ところで、この短編集に収録されている従軍記は、著者自身の中国戦線での壮絶な経験をもとにしている。ところが、そこでは何人もの戦友たちの難死を描きながら、徹底して「物語化」を避けている。戦闘場面は皆無で、過酷な行軍と食糧難、そしてアメーバー赤痢で苦しむ兵卒たちの日常が淡々と描かれる。「大きな物語」に回収されることを徹底して拒み、ただ戦場での兵士たちの日常に密着し続ける田中小実昌の姿勢が印象的。

小塩海平『BC級戦犯にされたキリスト者』(いのちのことば社)以前この欄で紹介したことがあるが、戦時下、日本基督教団から派遣された南方派遣宣教師の一人に、中田善秋という若き牧師がいた。彼は、他の宣教師が帰国した後もフィリピンに残り、軍と現地教会との仲介役を担っていた。その過程で日本軍が約700名の現地人を虐殺したサンパブロ事件に関わったとしてBC級戦犯として訴追され、杜撰な裁判の結果、懲役30年の刑を受ける。その後帰国して巣鴨プリズンに収監され、聖書研究会を組織して『信友』という機関誌を発行していた。この小さな本は、その中田善秋の生涯を追うと共に、釈放後も教会に戻らなかった中田の心情に迫り、教会と私たちの戦争責任を問うている。サンフランシスコ条約後、戦犯たちの釈放運動が遺族会などを中心に展開されたとき、中田一人は「敢えて出所を望まず」として、キリスト者として戦争責任を負うべきだと主張した。しかしその声は当時の教会に響かなかったと言える。(戒能信生)

2022年11月20日日曜日

 

2022年11月27日 午前10時30分

待降節第1主日礼拝(NCAo32

司式 戒能信生牧師

前  奏  黙想   奏楽 釜坂 百合子

招  詞  93-1-47

讃 美 歌  242(1節)

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編61・1-13

讃 美 歌  157

聖書朗読  ルカ福音書21・25-28

祈  祷

讃 美 歌  241

説  教  「身を起こして頭を上げなさい」

長尾有起牧師

讃 美 歌  237

使徒信条  (9341A

献  金              萩原好子

報  告

頌  栄  90

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

・教会学校(休校)

・礼拝後、入門の会「使徒信条⑤」戒能牧師

・週報等発送作業

・らふぁえる練習

・ライブ配信担当・荒井眞

・礼拝堂の後方に飲み物が用意されています。、水分補給にご利用ください。

 

 

牧師の日記から(393)『最近読んだ本の紹介』

宮田光雄『良き力に不思議に守られて』(新教出版社)橋本茂さんを通して宮田先生から贈られて一読。比較的最近の講演や説教が収録されているが、宮田先生独特の分かりやすい文章に改めて感銘を受ける。90歳を超えて依然として旺盛な研究意欲を持続し、人々に語りかける姿勢に学ばされた。1400円の小さな書籍で、プレゼントに適している。

谷川俊太郎・正津勉『鶴見俊輔 詩を語る』(作品社)詩人の谷川俊太郎と正津勉を相手に、80歳の鶴見俊輔が自分の生涯と詩との関りを自由に話している。その闊達さがいかにも鶴見さんらしくて、一気に読まされた。そもそも『鶴見俊輔全詩集』が刊行されているなんて知らなかった。鶴見さんは詩人でもあったんだと新しい発見。例えば、「出鱈目の鱈目の鱈を干しておいて 夜ごと夜ごとに ひとつ食うかな」という訳の分からない詩には、鶴見の南方での戦争体験が詠み込まれているというのだ。特に晩年の鶴見の『もうろく帳』に書き付けた断片的な言葉が詩になっていると詩人たちは指摘している。哲学者、あるいは思想家としての鶴見ではなく、ごく自由で自然な鶴見俊輔像に触れることができる一冊。

橋爪大三郎『アメリカの教会』(光文社新書)キリスト教国アメリカの歴史を、植民地時代の各州の政教分離への格闘の歴史に分け入って詳細に論じている。神学者や宗教学者ではなく、社会学者としての著者のアプローチにが独特。「世俗政府と、政府と特別な関係のない諸教会」の組み合わせにこそ、アメリカ合衆国の特徴があり、それはアメリカの影響を受けて成立した日本の憲法と制度的には共通すると指摘する。「曲がりなりにも、自由と人権を基調とする今の世界秩序を維持するために、日本もできることをすること、隠居したアメリカの代わりに、この秩序を支えるつっかえ棒になること。この覚悟と用意が必要」というのが著者の主張。

並木浩一・奥泉光『旧約聖書がわかる本』(河出新書)小説家の奥泉さんは、かつて並木浩一門下の旧約学徒だった。その奥泉さんが、並木先生に聞く形で、旧約聖書のエッセンスを引き出してくれる。対話形式で旧約各書の解説が語られ、しかもテキストを引用して、二人の対話が重ねられるので読みやすい。ただあまりにも分かりやすく語られているので、もっと深堀してほしい部分にはちょっと物足りない感じもする。

青戸教会『創立70周年記念誌』(私家版)青戸教会の高橋克樹牧師から送って来た。青戸教会を創立した中山真多良牧師は、賀川豊彦に影響を受けた人で、戦後の下町伝道では欠かせない人。小さな教会だが、そこから何人もの牧師を輩出しているのだ。戦後すぐの時期、上野のガード下のホームレスへの路傍伝道で、中山牧師は「いつくしみ深き」のメロディに乗せて、独特の替え歌を歌ったという。「母ぎみにまさる 友や世にある 生命の春にも 老いの秋にも 優しく労り いとしみたまふ 母ぎみにまさる 友や世にある」いかにも中山先生らしい歌詞ではある。(戒能信生)

2022年11月13日日曜日

 

2022年11月20日 午前10時30分

聖霊降臨節第25主日礼拝(No31

司式 橋本 茂

前  奏  黙想     奏楽 梅本順子

招  詞  93-1-47

讃 美 歌  32

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編60・1-14

讃 美 歌  397

聖書朗読  サムエル記下5・1-5

ルカ福音書13・22-30

祈  祷

讃 美 歌  560

説  教  「狭き門から入れ」

戒能信生牧師

讃 美 歌  451

使徒信条  (9341A

献  金              野口洋子

報  告

頌  栄  90

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

・教会学校(休校)

・礼拝後、礼拝堂・ホールの窓拭き作業(婦人会主催)ご協力ください。

・謝恩日献金にご協力ください。

・ライブ配信担当・大森意索

・礼拝堂の後方に飲み物が用意されています。、水分補給にご利用ください。

 

 

牧師の日記から(392

116日(日)永眠者記念主日礼拝。詩編13篇とダニエル書12513を通して、「主よ、いつまでなのですか」という問いについて取り上げる。この問いは、苦難の神義論(ヨブ記)には出てこない。あくまで実際の苦難の中での具体的・実践的な問いと言える。紀元前2世紀、シリアのセレウコス王朝がユダヤに侵攻し併呑しようとしたとき、祭司や指導者層は圧倒的な軍事力を誇るシリアに降伏しようとするが、自営農民の一部とハシディストたちが立ち上がる。マカベア独立戦争である。3年半に渡る激戦の結果、ローマ帝国の介入もあってシリア軍は撤退し、神殿が回復され祭儀が再開される。その間の絶望的な抵抗戦争の中で、「これらの驚くべきことはいつまで続くのか」(126)という問いが生まれたとされる。現下のウクライナ戦争の帰趨と重ね合わせて考えさせられる。永眠者のご遺族たちが何人も出席された。礼拝後、定例長老会。8月に96歳で亡くなった故・中谷芳枝さんの記念礼拝を、ご遺族の希望もあり来週の主日礼拝後に実施することとなった。夕方、散歩に出る。夜、古い教会の資料に中谷芳枝さんの記録がないか捜し回って、ようやく松野俊一牧師の時代の機関紙『からし種』に、中谷さんの言葉がひと言引用されるのを発見する。

7日(月)午前中、散歩。このところ定番化している旧鮫ヶ橋貧民街の露地を抜けて二葉乳児院に出るコース。そう言えば40年ほど前、この乳児院を初めて訪ねたとき、園長から赤ちゃんを三歳まで預って養育する家庭を捜していると聞いて、早速直子さんに提案したところ、あっさり却下されたことを思い出した。実際に世話をするのは直子さんだということを見抜かれたのだ。夜は目白の神学校で授業。西川穂神学生に11月の奨励金を手渡す。巣鴨ときわ教会での実習をさらに半年延長したいとのこと。

8日(火)午前中、散歩。四谷駅前のコモレ・ビルの裏手の一等地が長く空き地になっていたが、アイルランド大使館が移転してくることになり、新築工事が始まるという。コロナ禍の不況が言われているが、散歩する途中でしばしば工事中の家を見かけることが多い。

9日(水)聖書を学び祈る会で、マタイ福音書141530の「タラントの譬」を取り上げる。午後、散歩。須賀神社前の「珈琲日記」という喫茶店に立ち寄る。高級な珈琲専門店で、おいしい珈琲を飲ませてくれる。

10日(木)午前中は、散歩と午後からの講座の準備。直子さんが、中谷芳枝さんの資料を、千代田教会のごく初期の礼拝出席者名簿に見つけてくれる。佐藤美枝子・芳枝の姉妹が昭和22年に受洗していることも確認できた。午後2時からNCA連続講座「日本キリスト教史を読む」で植村環を取り上げる。夕刻、中谷芳枝さんのご遺族に電話をし、芳枝さんのご家族のことや歩んで来た道についてインタビュー。

 11日(金)11時から門前仲町の歯科医で治療。帰宅後は、故・中谷芳枝さんの記念礼拝の準備。讃美歌を梅本順子さんに連絡。(戒能信生)

2022年11月7日月曜日

 

2022年11月13日 午前10時30分

聖霊降臨節第24主日礼拝(No30

司式 石井 房恵

前  奏  黙想    奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-47

讃 美 歌  32

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編59・1-18

讃 美 歌  444

聖書朗読  出エジプト記3・1-12

ルカ福音書13・18-21

祈  祷

讃 美 歌  446

説  教  「からし種の譬」

戒能信生牧師

讃 美 歌  404

使徒信条  (9341A

献  金             常盤 陽子

報  告

頌  栄  90

派遣・祝福

後  奏 

 

【本日の集会】

・教会学校(休校)

・礼拝後、故・中谷芳枝記念礼拝

・ライブ配信担当・荒井誠

・礼拝堂の後方に飲み物が用意されています。、水分補給にご利用ください。

・千代田教会アンサンブル練習

2022年11月6日日曜日

 

牧師の日記から(391

1030日(日)主日礼拝。ヨエル書31-5の講解説教「老人の夢、若者の幻」。旧約聖書の小預言書を取り上げて学んでいる。ヨエルは旧約聖書の中でも最も遅い時期の預言者とされる。捕囚後のこの時期、預言者の活動はほとんど見られない。ペルシアの圧制下で預言活動も禁じられ、黙示的な象徴表現で語る以外になかったと考えられている。その意味でヨエルは黙示文学的預言者と言われている。夢や理想が見捨てられる時代にこそ、「老人は夢を見、若者は幻を見る」ことが求められている。礼拝後、次週の永眠者記念礼拝の会場設営。礼拝堂の壁一面に永眠者の写真が掲げられる。今年は新たに、保志治子、生嶋ひろみ、中谷芳枝さんたちの写真が加わった。午後、四ッ谷からホテルニュー大谷まで散歩。

31日(月)午前中、東駒形教会での月曜会に参加。山口雅弘著『ガリラヤに生きたイエス』について酒井薫牧師の紹介と発題。すぐに帰宅して、1時から横森智子さんのZoom講座「キリスト教と美術」を視聴。14世紀以降の北方ルネサンス絵画が取り上げられる。夜は聖書神学校の授業。この日は植村正久について講義。大森意索さんも聴講されて、帰りのバスの中でいろいろ話し合うことが出来た。帰宅後、すぐに明日の納骨式の準備。

111日(火)午後から小平メモリアルガーデンで、故・生嶋ひろみさんの納骨式をご親族やお友だちと共に。帰りに近くのファミリー:レストランに寄ってお茶を頂く。なんとロボットが配膳するのにびっくり。ご遺族の川井徳寛さんが画家ということは聞いていたが、ヤン・ファン・エイクばりの細密画を描いていると知って驚く。昨日、横森智子さんの講座で学んだばかり。帰宅して少し休んでから、夕方、散歩。夜は、柏木義円公開講演会の発題講演の準備。ようやくレジュメを仕上げて、関係者に送稿。

2日(水)早朝、散歩。来週の長老会のアジェンダを作成して、長老の皆さんに送付。北支区連合祈祷会の来年度の奨励者の選定と交渉を電話で。この間リモートで連合祈祷会を実施してきたが、来年度は4回ほど対面・ハイブリット方式を導入することになる予定。新型コロナ感染症の第8波が緩やかなものだといいのだが。

3日(木)朝、散歩。このところ、散歩の途中で喫茶店に立ち寄り、永井荷風の『断腸亭日乗』を拾い読みしている。特に昭和に入り、50歳を超えて自らの老いと落剥の身を嘆く部分に共感する。荷風の散策の途中での情景描写にも惹かれる。11月の月曜会に、『ガリラヤに生きたイエス』の著者・山口雅弘さんに参加を依頼して、快諾のメールを受け取る。

4日(金)朝、散歩。来週のNCA連続講座『植村環とその時代』の講義の準備。なんとか講義レジュメを作成して、担当者に送付。夜は北支区連合祈祷会にZoomで参加、奏楽を担当。明日、インドネシアに語学教師として出発される西村正寛さんに電話。ビザの関係で、3月には一時帰国される由。旅の無事と赴任先での働きのために祈る。(戒能信生)