2020年3月29日日曜日


2020年4月5日 午前10時30分

受難節第5主日礼拝(No1

      司式 大森 意索

    奏  黙 想        奏楽 梅本 順子

招  詞  93-1-35

讃 美 歌  16

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編93・1-5

讃 美 歌  289

聖書朗読  ゼカリヤ書9・9-10

      使徒言行録17・1-15

祈  祷

讃 美 歌  529

説  教  「ギリシアの町々で」

     戒能 信生牧師

讃 美 歌  303

使徒信条  (9341A

献  金              齊藤 織恵

報  告

頌  栄  92(二度繰り返して)

派遣・祝福

後  奏 



【本日の集会】

・教会学校(お休み)

・受難週全体祈祷会

礼拝後、お茶の会

・定例長老会

2020年3月28日土曜日


牧師の日記から(259)「最近読んだ本の紹介」

古川隆久『建国神話の社会史 史実と虚偽の境界』(中央公論社)天照大神の孫(伊邪那岐と伊邪那美)が高天原から降臨して大八島(日本列島)を生み出し云々という建国神話が、明治以降の教育現場で実際にどのように教えられ、それはどのような社会的影響力をもったかを、資料に基づいて丹念に分析している。明治期以降、学会のみならず、一般社会でもそれは神話として受け止められていた。ところが特に教育勅語以降、文部省の指導によって学校現場でそれが史実として教えられるようになる。教師たちの実践報告によれば、「そんなの嘘だっぺ!」と反応する児童をいかに納得させるかで苦労する悲喜劇が繰り返されたという。私自身は戦後の生まれなので、天孫降臨神話を全く教えられていない。しかし最近採択されるようになった『新しい歴史教科書』には建国神話が復活し、例の森友学園では幼児たちに教育勅語を暗誦させている。先頃の大嘗祭では「三種の神器」が恭しく登場した。「以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」は、戦時下の日本基督教団規則にまで入り込んでいたことを想い出した。

弓削達『地中海世界 ギリシア・ローマの歴史』(講談社学術文庫)ローマ史研究者の著者が、ギリシア文明からローマ帝国へと地中海世界の歴史をつないで書いた概説。ミケーネ文明に始まり、アテネやスパルタなどのポリスの興亡、その共同体の特質、そしてアレキサンダー帝国を経て、ローマが地中海世界の覇権を握る。五賢帝時代の「ローマの平和」と帝国の支配イデオロギーの分析、そして帝国の衰退へと、膨大な歴史を簡潔に整理してくれる。最後に、キリスト教の勝利?とローマ帝国没落の原因論の趨勢に触れている。大変参考になった。

NHK「ETV特集」取材班『証言 治安維持法 検挙者10万人の記録が明かす真実』(NHK出版新書)1925年に革命思想の取り締りを目的として制定された治安維持法が、その後改訂され、さらに戦時下における恣意的な運用によって拡大解釈されていった経緯を、証言と資料からたどる。14歳の少女が検束されていたという驚くべき事例などが次々に紹介されている。特に印象的だったのは、学校現場で多数の教師たちが逮捕され、拷問に近い取り調べを受けて転向させられていった事実。これらの教師たちが負った傷は深い。しかもこの治安維持法によって有罪とされた人々の名誉回復や復権は一切なされていない。そして新たに秘密保護法や共謀罪などが制定されている。治安維持法によって戦時下のホーリネス弾圧やキリスト教諸派への弾圧が繰り返されたことを忘れてはならない。

石ノ森章太郎『漫画超進化論』(河出文庫)手塚治虫から始まる戦後マンガの歴史を、中心的に担った手塚や石ノ森、藤子不二雄Ⓐ、さいとうたかをといった面々が対談形式で振り返っている。私自身もマンガ世代なので、懐かしく読んだ。この中でも紹介されているが、『あしたのジョー』で有名なちばてつやさんは、以前私が責任を負っていた東駒形教会の教会員だった。それで、東駒形教会90周年の際、記念講演に来てくれたこともある。(戒能信生)

2020年3月22日日曜日


2020年3月29日 午前10時30分

受難節第5主日礼拝(No51

      司式 鈴木志津恵

    奏  黙 想        奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  56

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編92・1-16(着席のま)

讃 美 歌  175

聖書朗読  サムエル記上2・1-11

祈  祷

讃 美 歌  127

説  教  「ハンナの祈り」

     戒能 信生牧師

讃 美 歌  178

使徒信条  (9341A

献  金              萩原 好子

報  告

頌  栄  89(二度繰り返して)

派遣・祝福

後  奏 



【本日の集会】

・教会学校(お休み)

礼拝後のお茶の会は、3月中は休止にします。

CS教師会

・週報等発送作業(ご協力ください)

2020年3月21日土曜日


牧師の日記から(258)「最近読んだ本の紹介」

牛見信夫・他『五人の教師 抵抗の群像』(ひまわり出版)法政大学の高柳俊男教授から頂いて目を通した。1970年代に刊行された日教組の古参の教員たちの学校現場における闘いと抵抗の記録。実は、戦前の朝鮮での日本人キリスト者の記録を、朝鮮史が専門の高柳さんに探してもらっていたのだ。台湾や満州における日本人キリスト者の足跡は、資料や証言も比較的多く残されているが、不思議なことに朝鮮の邦人教会や日本人キリスト者の動向についての資料はほとんど見ないのだ。この本の最初に出てくる牛見信夫さんは、1913年生まれで、山口師範を出た後、1938年に朝鮮の小学校教員として赴任。学生時代から矢内原忠雄の影響を受けた無教会のクリスチャンであった。植民地下の朝鮮で25歳で校長になるが、「良心の平安」を求めて校長を辞し、農業学校の一教員になっている。引揚げ後は、郷里の山口で日教組の闘士として不当配転に抵抗して闘った人。

小梅けいと『戦争は女の顔をしていない』(KADOKAWAノーベル文学賞作家のスヴェトラ-ナ・アレクシェーヴィチの原作を、漫画化した作品。原作は、独ソ戦に従軍した女性たちの聞き書きだが、私もその一部に目を通したものの全部を読み切ってはいない。まさかこの長大なノンフィクションが漫画化されるとは予想もしなかった。第二次世界大戦の際、ソ連では100万人を越える女性たちが従軍したという。原理的に性差を認めない社会主義思想がその基本にあったという。看護兵や通信兵、洗濯部隊だけでなく、狙撃兵や機関士、飛行士に至るまで、最前線の実戦部隊にも女性兵士たちが投入された。しかもその多くが志願兵だった。極寒の地での戦争の実態が、女性たちにどのような苦難と苦痛を強いたのかが生々しく証言されている。ただ、500人を越える証言は、断片的で短いものが多く、風景や状況描写などは削ぎ落とされている。この漫画化では、それぞれの証言が画として再現されており、見事な作品になっていて感嘆した。

上野千鶴子・田房永子『上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください』(大和書房)田房永子はエッセー漫画家で、母親の過干渉とそこからの自立を描いた作品『母がしんどい』がデビュー作。しかしいわゆるフェミニズムの思想やその歴史についてはほとんど知らない。その彼女を聞き手として、上野千鶴子がフェミニズムの歴史から、その思想や論争の経緯を、楽しく?分かりやすく語った対談集。これが出色の出来で、肩のこわばりが取れ、性にまつわる様々な事情と現実が次々に暴かれていく。教えられたこと、気づかされたこと、そして考えさせられることが満載ではあった。
青柳碧人『むかしむかしあるとこに、死体がありました』(双葉社)よく知られた日本昔話を題材にしたミステリー。荒唐無稽ではあるが、「一寸法師」や「花咲か爺」「鶴の恩返し」「浦島太郎」「桃太郎の鬼退治」などをミステリーに仕立て直すという着想に意表を突かれた。ただその出来映えは、率直に言って後味がよくない。もうちょっと工夫がありそうなものだが。(戒能信生)

2020年3月15日日曜日


2020年3月22日 午前10時30分

受難節第4主日礼拝(No50

      司式 野口 倢司

    奏  黙 想        奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  56

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編91・1-16(着席のま)

讃 美 歌  297

聖書朗読  サムエル記上2・1-10

使徒言行録16・16-40

祈  祷

讃 美 歌  548

説  教  「フィリピの町で」

     戒能 信生牧師

讃 美 歌  566

使徒信条  (9341A

献  金              野口 洋子

報  告

頌  栄  89(二度繰り返して)

派遣・祝福

後  奏 



【本日の集会】

・教会学校(お休み)

礼拝後のお茶の会は、3月中は休止にします。

2:00より北支区総会が信濃町教会で予定されていましたが、510日に延期になっています。

牧師の日記から(257)「最近読んだ本の紹介」

樋口陽一『リベラル・デモクラシーの現在』(岩波新書)リベラリズムが退潮し、代わってネオ・リベラリズムやイリベラルが台頭している世界の状況を、憲法学の視点から解説してくれる。原理主義やポピュラリズム、そして自国第一主義が興隆を極め、リベラリズムは旗色が悪い。しかしこの国の憲法の基本思想であるリベラル・デモクラシーにこそ立ち帰らねばならないと力説する。その点で、社会学者日高六郎の戦時下の思想に注目して紹介している部分に感銘を受けた。そう言えば、E・フロムの『自由からの逃走』の訳者が日高六郎だった。

NHK放送文化研究所編『現代日本人の意識調査 第9版』(NHKブックス)NHK1973年から5年ごとに継続している意識調査の最新版。「日本宗教史」の講義の準備をする中でこの調査の重要性に気づき、それ以来毎回購入して目を通している。特に信仰や宗教に関する意識変化に注目してきたが、若者の宗教離れが進む一方で、奇跡やお札を信じる層が増えているのが興味深い。今回の調査で際立った特徴は、結婚観の趨勢。1973年の調査開始時に、既に結婚を当然視する人が45%に対し、結婚しなくてもよいと答えた人が51%だった。その比率がその後徐々に拡がって来て、最新の2018年では27%対68%になっている。つまり結婚しなくてもよいと考える人が、全体の7割近くになっているのだ。これはこの国の家族観に決定的な影響を与えているだろう。

宗教情報リサーチセンター編『日本における外来宗教の広がり 21世紀の展開を中心に』先般、日本宗教史の集中講義の一環で、学生たちと一緒に杉並の国際宗教研究所を訪ねた。その時、旧知のセンター長井上順孝さんから頂いた。世界のグローバル化に伴って、日本社会にも多数の外国人が居住するようになっている。その在日外国人の宗教事情を追跡・分析している。フィリピンやブラジルなどカトリック国からの移住者が多いので、カトリック教会はそれに対応しようとしているが、決して十分ではないと指摘されていて、考えさせられた。私たちの教会も、近隣に住む外国人に開かれた教会にならねばならない。
小野正弘『オノマトペ 擬音語・擬態語の世界』(角川ソフィア文庫)日本語の特徴の一つに擬音語・擬態語の豊かさがある。例えば、漫画の世界では、銃声が「バギューン!」などと表現され、それはもはや画の一部となっている。このオノマトペが、古代の日本語にも既にあったというのだ。古事記の冒頭、イザナギとイザナミが天の浮橋で沼を「こおろこおろ」とかき回すと、塩が滴り落ちて日本列島ができたという「国造り神話」。この「こおろこおろ」がオノマトペだという。万葉仮名で「許々哀々呂々」と記されているので、それが判明する。文字をもたなかった古代の日本人は、中国から伝来した漢字を用いて、自分たちの言語を文字化した。その際、万葉仮名で当時の発音を記録したので、古代に用いられていたオノマトペが文字として保存されたというのだ。オノマトペを通して、日本語の成り立ちにまで遡ることができて面白かった。(戒能信生)

2020年3月8日日曜日


2020年3月15日 午前10時30分

受難節第3主日礼拝(No49

      司式 橋本  茂

    奏  黙 想        奏楽 梅本 順子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  56

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編90・1-17(着席のま)

讃 美 歌  298

聖書朗読  ヨシュア記24・29-33

使徒言行録16・11-15

祈  祷

讃 美 歌  356

説  教  「紫布の商人リディア」

     戒能 信生牧師

讃 美 歌  420

使徒信条  (9341A

献  金              野口 倢司

報  告

頌  栄  89(二度繰り返して)

派遣・祝福

後  奏 



【本日の集会】

・教会学校(お休み)

礼拝後のお茶の会は、3月中は休止にします。

2020年3月7日土曜日


牧師の日記から(256)「最近読んだ本の紹介」

和田誠『装丁物語』(中公文庫)先頃亡くなったイラストレーター和田誠さんが装丁した書物を自ら解説している。いかにも和田さん好みの本のオンパレード。谷川俊太郎や丸谷才一など、私の愛読書の装丁が次々に紹介されていて楽しい。中に一冊だけキリスト教関係の本があった。徳永五郎牧師が1985年に教団出版局から刊行した『その人をその人として』。和田さんの子どもたちを通わせていた幼稚園の園長が徳永牧師だった。211日が「国民の祝日」に制定されたとき、紀元節復活に反対して徳永園長は幼稚園を休園にせず、その旨を保護者に知らせた。それに反発する保護者もいたが、和田さんはこういう手紙を書いて励ましたという。「ぼく自身の事務所はその日休みます。ですから先生と共闘しようというわけじゃありません。しかしいい幼稚園だと思ってあなたの幼稚園を選び、子どもを通わせています。その園長先生が正しいと思ってやっていることに従いたいと思います。反対意見も多いようですが、頑張ってください。」この手紙がきっかけで、この本の装丁を引き受けたという。

中村哲『アフガニスタンの診療所から』(ちくま文庫)昨年暮れにアフガニスタンで銃殺された中村哲さんが書いた比較的初期の報告。単行本で読んでいるはずだが、本屋の片隅に少し変色した文庫版を見つけたので読み直した。当初、JOCS(キリスト教海外医療協力会)から派遣されてアフガニスタンのハンセン病療養所に赴任した当時の活動が紹介されている。最後に紹介されているNGOの先輩にあたる中田正一さんのエピソードが印象的だった。三人の若者が吹雪の山で遭難した。一人が具合が悪くなり、最も体力のある一人が救援を求めに行く。もう一人はやむなく倒れた病人を背負ってトボトボと歩き、救助隊に助けられる。しかし救援を求めに先行した体力のある若者は雪道で凍死していた。助けられた一人は悟る。「僕は病人を助けるつもりで歩いていたが、実は背負った彼の温もりで温められ、自分も凍えずに助かったのだ。」つまり、アジアの貧しい人々を助けるつもりが、実はこちらが助けられているのだ。共に生きることによって、初めて難民支援が成立することを示唆している。

宮下規久朗『カラヴァッジョ「聖マタイの召命」』(ちくまプリマー新書)カラヴァッジョの絵は、不思議な迫力と魅力に満ちている。しかし美術史では長らく取り上げられて来なかった。この画家は度々乱闘を起こし、殺人罪で死刑判決を受けて投獄され、脱獄して逃亡し、最後は38歳で野垂れ死に近い死を遂げている。その素行の悪さ?が災いしたのだろうか。しかし代表作『聖マタイの召命』を初め、聖書に題材を取った「ラザロの復活」や「聖パウロの回心」「聖ペトロの磔刑」など、驚くべき写実性と闇の中に差し込む光が印象的。著者によると、この絵は同時代の画家たちに絶大な影響を与え、それはイタリアだけではなく、遠くオランダのレンブラントにも及んでいるというのだ。改めてカラヴァッジョの絵画の革新性に気づかされた。(戒能信生)

2020年3月1日日曜日


2020年3月8日 午前10時30分

受難節第2主日礼拝(No48

      司式 常盤 陽子

    奏  黙 想        奏楽 内山 央絵

招  詞  93-1-

讃 美 歌  56

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編89・1-53(着席のま)

讃 美 歌  408

聖書朗読  列王記下5・15-19a

使徒言行録16・6-10

祈  祷

讃 美 歌  463

説  教  「マケドニアへの幻」

     戒能 信生牧師

讃 美 歌  404

使徒信条  (9341A

献  金              西村 正寛

報  告

頌  栄  89(二度繰り返して)

派遣・祝福

後  奏 



【本日の集会】

・教会学校(お休み)

礼拝後のお茶の会は、3月中は休止にします。

・聖書を読む会は延期とします。ただ教会総会の準備のために、婦人会の総会が必要です。礼拝後婦人会のメンバーはホールにお集まりください。