2020年9月27日日曜日

 

2020年10月4日 午前10時30分

聖霊降臨節第19主日礼拝(No27

      司式 石井 房恵

    奏  黙 想        奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-50

讃 美 歌  20

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編119・1-8(アレフ)

讃 美 歌  214

聖書朗読  箴言3・13-20

      使徒言行録28・17-31

祈  祷

讃 美 歌  506

説  教  「神の言葉は繋がれたるにあらず」

      戒能信生牧師

讃 美 歌  458

聖 餐 式    配餐 石井房恵、野口倢司

讃 美 歌  79

使徒信条  (9341A

献  金  対外献金「北支区ワン・ドロップ献金(支区内小教会支援)のために」

                 石井摩耶

報  告

頌  栄  88

派遣・祝福

後  奏 

  

【本日の集会】

・教会学校 お話し・戒能牧師、奏楽・戒能直子

・礼拝後、お茶の会

・定例長老会

 

牧師の日記から(285

920日(日)主日礼拝。使徒言行録281-16の講解説教「ローマへの到着」。使徒言行録の学びも、約一年半かけてようやく最後の章に辿り着いた。エルサレムでパウロが逮捕されてから、獄中での長い待機の時間を経てついに目的地に到着する。しかしそれはさらに長い待機の始まりだった。パスカルの譬を持ち出すまでもなく、私たちもまた「その時」を「死刑囚」として待っている。パウロの長い待機は、そのことを私たちに向けて語っているのではないだろうか。礼拝堂で引き続きオリーブの会「大森意索医師にコロナについて聞く」。ご自身の墨東病院での経験から分かりやすく話してくれた。この日は、私の73歳の誕生日ということで、多くの人から声をかけられた。自分でもこの年齢まで生きるとは考えていなかった。私自身の残された時をどのように過ごすのかを問われる思いだった。

21日(月)北海道の高橋一牧師から、拙著恵贈への返礼として、沢山の銘菓と丁寧なお便りを頂いた。その最後に、「お忙しい戒能先生を忍耐強く支えておられる千代田教会の皆さんに、北海道からよく知られたお菓子をお送りしました」という一文があった。そうか、教会員は忍耐しながら支えてくれているのだと改めて気づかされた。礼拝後のお茶の会で皆さんに食べて頂かなければならない。この連休、観光地は大賑わいとか。こちらは書斎に籠もってひたすら「スペイン風邪と日本の教会」の講演の準備。

22日(火)来週の「月曜会」での準備のためシュタウファーの『キリスト教とローマ皇帝たち』を読む。古代の様々な運命史神話を経て、カエサルとアウグストゥスという偉大な皇帝によって帝国史的神話が成立する。そしてそれに対抗するかのようにイエス・キリストが生れる。世界の覇者ローマ皇帝たちとキリストとを対比しながら、著者は絶対的な支配を誇ったヒトラー政権への抵抗を想定していたのではないか。

23日(水)午前中、聖書を読む会で「ホセア書」の預言を取り上げる。家庭的な不幸を通して神の愛に目覚めた預言者は、北王国イスラエルの宗教的堕落と倫理的頽廃を痛烈に批判する。宗教の無力は社会全体の不公正の大本なのだ。午後、早稲田奉仕園に出かけ、上林順一郎牧師の聖書講座に出席。その前後、明日の講演のレジュメや資料を印刷する。台風襲来で来られない人たちからの要望で、急遽、西川穂さんに録画を依頼する。

24日(木)台風の進路が少し逸れたようでホッとする。お昼前からキリスト教会館の事務所で事務仕事と講演会の準備。2時からスコットホールで講演「スペイン風邪と日本の教会」。台風とコロナ禍の中でおよそ50人の人々が参加してくれた。新聞の取材も二社あった。急いで帰宅し、5時から柏木義円研究会の事務局会議をZOOMで。11月の講演会の準備と財政問題、次年度の計画などについて話し合った。

25日(金)この日は外出せず、少しのんびりする。書斎で10月の教会予定や週報の作成、義円研究会の事務仕事、説教の準備など。(戒能信生)

2020年9月20日日曜日

 

2020年9月27日 午前10時30分

聖霊降臨節第18主日礼拝(No26

      司式 高岸 泰子

    奏  黙 想        奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-52

讃 美 歌  24

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編118・1-29(着席のまま)

讃 美 歌  402

聖書朗読  サムエル記下1・17-27

祈  祷

讃 美 歌  507

説  教  「弓の歌 勇士らは倒れた」

      戒能信生牧師

讃 美 歌  465

使徒信条  (9341A

献  金

                  荒井 眞       

報  告

頌  栄  85

派遣・祝福

後  奏 

  

【本日の集会】

・教会学校 お話し・大森意索、奏楽・戒能直子

・礼拝後、入門講座「讃美歌」(礼拝に引き続き、会堂で、お茶をいただきながら)

CS教師会

・週報等発送作業

2020年9月19日土曜日

 

牧師の日記から(284

913日(日)主日礼拝。使徒言行録27章の講解説教「海路の難を越えて」。乾燥地域の遊牧民であったイスラエルの民は海洋とは無縁だった。しかし例外がヨナ書。ヨナはニネベへの宣教命令に背いて、地中海に逃げ出す。しかし嵐の海に放り込まれ大魚に飲み込まれて、結果として宣教の使命に歩む。使徒言行録のローマへの船旅も、地中海での暴風に遭って難船するところは同じ。漂流する船は私たちの人生行路を示唆している。百人隊長も船長も指導力を失い、一介の囚人であるパウロが人々を励まし、危機に対応する。キリスト者の使命がそこにある。漂流しかけている世界の中で、希望を失った人々に主イエスの福音を証ししていかねばならない。

14日(月)午前中、NCAの対策会議をZOOMで。午後から日本聖書神学校の神学生出席教会の懇談会に参加。空いた時間に図書館で調べもの。夜は、後期の授業が教室で始まる。この日は山室軍平について取り上げる。

15日(火)午前中、神学読書会。武蔵野教会の佐々木潤牧師の丁寧な紹介で、ハルナックの『キリスト教の本質』を読み終わる。出席は牧師8名、信徒2名の計10名。大久保正禎北支区長も参加され、それぞれの教会のコロナ禍の中での取り組みや問題を話し合う。午後から賛育会病院の定期健診。その後、緩和ケア病棟に大須賀勝夫さんを見舞う。東駒形教会で大変お世話になった人で、先日病床受洗をされた。コロナ対策で面会が制限されているが、牧師ということで短時間の面会を許される。すっかり痩せた勝夫さんの手を握って短く祈る。門前仲町に回り、時間があったので石井房恵さんのお店に顔を出し、コーヒーを御馳走になる。その後、歯科医で歯の噛み合わせの調整と神経の治療。帰宅後、『福音と世界』の原稿の校正を出版社に送る。11月の柏木義円公開講演会の案内を作成する。コロナ禍で会場に来られない人たちのために、ライブ配信をすることにする。

16日(水)午前中、聖書を学び祈る会。北王国イスラエル末期の預言者ホセアを取り上げる。自らの家庭的な不幸をきっかけにヤハウェ信仰に目覚めた特異な預言者。午後からは、来週に迫った「スペイン風邪と日本の教会」の講演の準備。配布する資料とレジュメが多い。

17日(木)午前中からキリスト教会館に行って、NCAの事務仕事。2時から本多峰子さんの講座「悪と苦難を考える」の第1回。悪や不条理をなぜ神は許しているのかという難解なテーマだが、この際、神議論の歴史を改めて学ぶこととしたい。

18日(金)午前中、門前仲町の歯科医で治療。帰宅後、11月の義円公開講演会をZOOMで開催することになり、そのために案内を作り直す。共同研究「スペイン風邪と日本の教会」の日程も10月の終りに設定された。

19日(土)午前10時からNCAの理事会をZOOMで。10:30から並行して「聖書と人間を考える会」。理事会を途中抜け出して短く聖書研究をする。午後は週報の作成と明日の説教の準備。(戒能信生)

2020年9月13日日曜日

 

2020年9月20日 午前10時30分

聖霊降臨節第17主日礼拝(No25

      司式 大森 意索

    奏  黙 想        奏楽 梅本 順子

招  詞  93-1-52

讃 美 歌  24

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編117・1-2

讃 美 歌  543

聖書朗読  エレミヤ書50・4-

使徒言行録28・1-16

祈  祷

讃 美 歌  520

説  教  「ローマへの到着」

      戒能信生牧師

讃 美 歌  510

使徒信条  (9341A

献  金

                 荒井久美子       

報  告

頌  栄  85

派遣・祝福

後  奏 

  

【本日の集会】

・教会学校 お話し・西川穂、奏楽・戒能直子

・礼拝後、オリーブの会「大森意索医師にコロナについて聞く」(オリーブの会)会堂にて、お茶をいただきながら

2020年9月12日土曜日

 

牧師の日記から(283

96日(日)主日礼拝。使徒言行録26章の講解説教。アグリッパ王の前でのパウロの証言を取り上げる。それは法廷における証言というよりも、伝道説教ともいうべき内容。まさにルカ福音書21章の主イエスの預言「人々はあなたがたに手を下して迫害し、会堂や牢に引き渡し、わたしの名のために王や総督の前に引っ張って行く。それはあなたがたにとって証しをする機会となる」という言葉通りの場面と言える。著者ルカがこのような場面を強調して描いた意図を考えさせられる。礼拝後、定例長老会。コロナ禍が続く中で、注意しながら礼拝やその他の集会を続けていく以外にない。920日の礼拝後、「大森意索医師にコロナについて聞く会」をオリーブの会の一環としてすることになった。

7日(月)この夏は、親しい友人が何人も急逝した。一人は信濃町教会の長老・秋山眞兄さんで、自宅の火災によって亡くなった。青年会時代から親しくして来たし、つい先月、千代田教会に来てくれて、富坂キリスト教センターの共同研究「スペイン風邪と日本の教会」について話し合ったばかり。またボンヘッファー研究者の山崎和明さんが、8月末に癌で急逝した。故・雨宮栄一先生の遺稿『反ナチ抵抗運動とモルトケ伯』のチェックを依頼していたのに、その作業の途中で亡くなったのだ。そして若いときから本当にお世話になってきた東海林勤先生が亡くなった。この年になると、次々に親しい友人が先に逝ってしまうのがつらい。

8日(火)『福音と世界』11月号に依頼されていた『スペイン風邪と日本の教会』の原稿をなんとか仕上げて出版社に送稿。そこに明治学院大学の紀要の査読原稿が届く。人の論文をチェックするのはいささか気が重い。

9日(水)午前中、聖書を読んで祈る会。列王記下15章以下、北王国イスラエル末期の王たちの列伝を取り上げる。先日『日本キリスト教歴史人名辞典』が送られてきたばかりだが(私は数項目を執筆しただけ)、発行元の教文館編集部から『本のひろば』の書評対談をして欲しいとの依頼。やむなく引き受けたが、このような辞典の書評は皆目見当が付かない。

10日(木)午後からキリスト教会館へ。NCAの事務仕事。そこへ旧知の染谷武男さんが編集者と共に訪ねてきて、難民申請中の外国人の支援について相談された。毎年数万に及ぶ難民申請が出されるが、認められるのは数十件だけ。その人々は不安定な身分の上にコロナ禍で経済的にも困窮している。彼らを支援する定期刊行物を作り、それを難民申請者が街頭で販売して(『Big Issue』のように)支援したいというのだ。いろいろアドバイスをしたが、難問山積ではある。その後『時の徴』発送用の封筒の印刷作業。神戸の神田健次さんから電話で、来年3月に予定されている神学生交流プログラムが実施できるかどうか聞いてきた。COVID-19が収束しているとはとても考えられず、再延期を考えざるを得ないだろうか。9月に入って急に様々な仕事が押し寄せてくる感じ。(戒能信生)

2020年9月6日日曜日

 

2020年9月13日 午前10時30分

聖霊降臨節第16主日礼拝(No24

      司式 常盤 陽子

    奏  黙 想        奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-52

讃 美 歌  24

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編116・1-19(着席のまま)

讃 美 歌  528

聖書朗読  エレミヤ書29・4-

使徒言行録27・1-44

祈  祷

讃 美 歌  479

説  教  「海路の難を越えて」

      戒能信生牧師

讃 美 歌  534

使徒信条  (9341A

献  金

                  堀 町子        

報  告

頌  栄  85

派遣・祝福

後  奏 

  

【本日の集会】

・教会学校 お話し・野口洋子、奏楽・戒能直子

・礼拝後、お茶の会

聖書を読む会(ルツ記14章)発題・萩原好子 於・ホール

2020年9月5日土曜日

 

牧師の日記から(282)「最近読んだ本の紹介」

山口周三『小西芳之助の生涯』(教文館)戦後、高円寺東教会という独特の教会があって、その小西芳之助という牧師が力ある聖書講解をすると聞いていた。小西芳之助は第一高等学校の学生時代、福音教会のローラ・モーク宣教師から薫陶を受けた広野捨次郎、石館守三、篠崎茂穂といったグループの一人。その後、内村鑑三の聖書研究会に出席してその深い影響を受け、実業界で働いていたが、49歳の時伝道者に転身した人。千代田教会の茨木啓子さんも、しばらくこの集会のメンバーだったはず。著者の山口周三さんは長く小西牧師に私淑し、小西牧師没後もその聖書集会をずっと継続して来られた方で、昨年私の『日本キリスト教史を読む』の講座に参加されたことから恵贈された。私自身の空白が埋められる感じがした。

ヘニング・マンケル『苦悩する男 上下』(創元推理文庫)スウェーデンの田舎警察の刑事を主人公とする刑事ヴァランダー・シリーズの最終巻。60歳を越え、体調の不良を覚える主人公が、海軍の高官だった夫妻が失踪した事件を追いかける。そこには戦後のスウェーデンの置かれていた政治的位置や国際政治が絡んでいる。ただ事件を追うだけではなく、その過程で主人公の生涯が繰り返し回想され、スウェーデン社会の変化と、それについて行けない自分の老いと死への恐怖が語られる。それは20年近く続いたこのシリーズ全体への回顧へと読者を促す。そして事件が一応解決した直後に、主人公がアルツハイマーを発症して物語は終わる。著者自身が一昨年亡くなっているが、長年に渡って愛読して来たシリーズを読み終えて、なんとも複雑な感想を抱かざるを得なかった。愛読していた作家が亡くなると、もうその作品は読めない。自分よりも若い作家の小説には容易に馴染めない。こうして、自分の老いを突きつけられることになるのだ。

村上春樹『一人称単数』(文藝春秋)この二年ほどの間に書かれた短編を集めたもの。収録された何篇かは、言わば著者の若き日のちょっとした出会いや経験に着想を得て書かれている(と思われる)。そこに出てくる音楽や車、服装などに私自身が同時代の空気を吸った想い出がある。そして、自分自身の未熟で不安定だった若き日の苦い経験や、失敗などを思い出させる。しばしば読むのを中断して、昔一度だけ出会った人のこと、ほんの些細な出来事や小さな事件などが次から次へと想い出されるのだ。そこに、この著者の文体がもつ喚起力があるのだろう。

佐藤優『ヤン・フスの宗教改革』(平凡社新書)ルターやカルヴィンによる宗教改革の以前に、チェコの地で宗教改革を試み、教皇に抵抗して焚殺されたヤン・フスを取り上げる。フスからコメンスキー、マサリク、そしてフロマートカへと至るチェコ・プロテスタント神学の流れを、分かりやすく紹介してくれる。途中、著者独特の地政学的な知見や現代政治の分析が挟まれるのがご愛敬と言えるだろうか。東京での同志社講座の講演をもとに再構成したもので、大変読みやすく啓蒙された。(戒能信生)