2020年6月28日日曜日


2020年7月5日 午前10時30分
聖霊降臨節第6主日礼拝(No14
      司式 大森 意索
    奏  黙 想        奏楽 内山 央絵
招  詞  93-1-52
讃 美 歌  4
主の祈り  (93-5A) 
交読詩編  詩編106・1-48(着席のまま)
讃 美 歌  202
聖書朗読  ヨナ書2・1-11
使徒言行録21・1-16
祈  祷
讃 美 歌  360
説  教  「御心が行われますように」
     戒能 信生牧師
讃 美 歌  531
使徒信条  (9341A
献  金  対外献金「日本基督教団教誨師会の
     働きを覚えて」高岸泰子          
報  告
頌  栄  27
派遣・祝福
後  奏 
  
【本日の集会】
・教会学校 お話し・野口洋子、奏楽・内山央絵
・礼拝後、お茶の会、
・定例長老会

2020年6月27日土曜日


牧師の日記から(272)「最近読んだ本の紹介」
シッダールタ・ムカジー『がん 1400年の歴史 上下』(早川書房)癌とその治療の歴史を総覧する大作。2010年のピュリッツアー賞を初めノンフィクション関連のあらゆる賞を総なめにした話題の書で、著者はインド系アメリカ人の腫瘍専門医。文庫本の上下巻でも900頁を越え、読み通すのには骨が折れる。しかしこちらは昨年前立腺癌の手術を受けたばかりなので、癌とその治療については関心がある。毎晩寝室で呻吟しながら(?)読了した(この読み方は、精神医学的にはあまり勧められない!)。既に古代エジプトの時代からこの病気は知られており、「治療法はない」と断定されていたという。近代医学になって、手術法の開発、抗癌剤治療(その副作用との戦いが凄まじい!)、放射線治療と、次から次への癌との闘いの歴史が紹介される。さらに最近の分子生物学の進展によって、遺伝子の変異による異常増殖という癌の発生メカニズムが解明される。すると治療だけでなく、その予防が必要とされ、発がん物質、特に喫煙との関連が指摘される。これに対しタバコ業界から猛烈な反対キャンペーンが行われ、政治問題化していく。患者、医師、研究者、病院と研究機関、さらに製薬会社を含めて、癌治療とその周辺事情とその問題を総ざらいしてくれる。「病気の帝王」とされる癌に対して先端医学が果敢に挑戦するが、やがて正常細胞に内在する発癌遺伝子の活性化によって癌は誘発されることが判明する。しかしなお挑戦は続く。
立花隆『思索紀行 ぼくはこんな旅をしてきた 上下』(ちくま文庫)学生時代のヨーロッパ反核無銭旅行に始まり、多忙な執筆活動の合間を縫って世界中を放浪してきた著者の旅の記録。部分的に読んだものもあったが、こう並べてみると壮観。旅は、自分自身を徹底的に相対化するという。週刊誌の記者として訓練を受けたその文体は、読みやすく分かりやすい。ずっと以前、ある社会学者が、モーセの出エジプト、パウロの伝道旅行、そしてなんと毛沢東の長征を並べて、旅の中での思想(信仰)の飛躍と展開について書いた論文を思い出した。それに触発されて、駆け出しの牧師の頃、『旅する人々』という旧約についての随想を『福音と世界』に一年間連載したことがある。一冊にまとめるように言われたが、忙しさに紛れて果たせないままになっている。私自身は極端な出不精で、ろくな外国旅行をしていない。国内旅行でも、ほとんどの場合講演に呼ばれて往復するだけだった。ともかく著者の旅の記録を羨ましく思いながら、楽しんで読んだ。
コロナブックス編集部編『フジモトマサルの仕事』(平凡社)2015年に白血病のため46歳で亡くなった漫画化・イラストレイターの様々な作品を紹介してくれる。いろいろな機会にこの人の作品に触れてきたが、その全体像を初めて知ることが出来た。動物を擬人化したその独特の絵は、ユーモアとある喚起力がある。
 (戒能信生)

2020年6月23日火曜日


2020年6月28日 午前10時30分
聖霊降臨節第5主日礼拝(No13
      司式 梅本 順子
    奏  黙 想        奏楽 釜坂由理子
招  詞  93-1-48
讃 美 歌  6
主の祈り  (93-5A) 
交読詩編  詩編105・1-45(着席のまま)
讃 美 歌  361
聖書朗読  サムエル記上8・1-22
祈  祷
讃 美 歌  194
説  教  「王を求める民に」
     戒能 信生牧師
讃 美 歌  457
使徒信条  (9341A
献  金             鈴木志津恵          
報  告
頌  栄  50
派遣・祝福
後  奏 
  
【本日の集会】
・教会学校(休止)
・礼拝後、CS教師会、週報等発送作業、らふぁえる練習

2020年6月20日土曜日


牧師の日記から(271)「最近読んだ本の紹介」
今野元『マックス・ヴェーバー 主体的人間の悲喜劇』(岩波新書)、野口雅弘『マックス・ウェーバー 近代と格闘した思想家』(中公新書)この5月末に相次いでマックス・ヴェーバーについての新書が出版された。この二冊を、岩波新書は寝室で、中公新書は書斎で読んだ。私は何冊かの本を同時並行して読むのが習慣になっている。しかし同じ思想家を取り上げた本を、同時に読むのは珍しい経験だった。ヴェーバーについては、主著とされる『プロ倫』や『古代ユダヤ教』などを大塚久雄や内田芳明の翻訳を通して、苦労して学んで来た。「マルクスとヴェーバー」という研究書があるくらいで、戦後日本において、ヴェーバーはマルクスとの関連や対決という仕方で取り上げられてきたと言える。しかし、この二つの新書の著者たちは、いずれも50歳前後で、第三世代のヴェーバー研究者。ドイツ語版新全集に収録された書簡や草稿など、ヴェーバーの周辺状況に関する豊富な資料を用いて、ヴェーバーの生身の姿、その実際の言動や振る舞いが赤裸々にされている。すると、これまで言わば理想化されたヴェーバー像が解体され、矛盾に満ちた、そして闘争本能丸出しの実像が浮かび上がってくる。この二冊の新書は、そのような最近の研究状況を踏まえて、徒にヴェーバーを理想化するのではなく、課題を整理しながら再評価をしているところが興味深かった。
對馬達雄『ヒトラーに抵抗した人々 反ナチ市民の勇気とは何か』(中公新書)ヒトラー政権は、当時のドイツ国民の圧倒的な支持を受けていた。その中で、国防軍内にクーデターやヒトラー暗殺計画があったことは知られている。しかし一般の市民の中にも広範な抵抗運動が存在した。そのほとんどがゲシュタポに摘発されて処刑されているが、これらの市民的抵抗者たちを取り上げて紹介している。以前にもこの欄で触れたが、故・雨宮栄一牧師の書斎から『反ナチ抵抗運動とモルトケ伯』の草稿が見つかり、それを私が整理して新教出版社から刊行の準備をしている。しかしここまで原稿が出来ていて何故完成しなかったのか一つの謎だった。本書は雨宮先生の書斎で見つけたのだが、特にモルトケ伯たちのクライザウ・サークルの活動が簡潔に紹介されている。201511月に初版が出て、雨宮先生が手に取ったのは2017年の第3版である。ちょうど、モルトケ伯の伝記の原稿をほぼ書き上げた時期と重なる。つまり、これまでこの国でほとんど知られていなかったモルトケ伯やクライザウ・サークルについて、本書にある程度まで紹介されていることを知って、完成稿に至らなかったのではないかと推測される。
南伸坊『ねこはい』(角川文庫)南伸坊が、猫の気持ちになって詠んだ俳句に独特のイラストを添えた一冊。著者ならではのユーモアがあり、楽しく読んだ。教会周辺に出没する野良猫たちの生態がそこにはある。(戒能信生)

2020年6月15日月曜日


2020年6月21日 午前10時30分

聖霊降臨節第4主日伝道礼拝(No12

      司式 石井 房恵

    奏  黙 想        奏楽 梅本 順子

招  詞  93-1-48

讃 美 歌  6

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編104・1-36(着席のまま)

讃 美 歌  407

聖書朗読  ハバクク書2・1-4

使徒言行録20・33-35

祈  祷

讃 美 歌  437

説  教  「受けるよりは与える方が幸い!?」

     戒能 信生牧師

讃 美 歌  475

使徒信条  (9341A

献  金             鈴木基三恵           

報  告

頌  栄  50

派遣・祝福

後  奏 

  

【本日の集会】

・教会学校(休止)

・礼拝後、「戒能牧師に何でも聞く会」於・ホール(昼食は省略)

2020年6月13日土曜日


牧師の日記から(270

67日(日)主日礼拝。使徒言行録201324の講解説教「聖霊に促されて」。礼拝後、長老会。ようやく新年度の長老会が発足する。その後、いつものように説教通信を作成して30部コピーし、直子さんが週報と一緒にメール便で送付してくれる。雨宮栄一先生のモルトケ伝の参考文献が宅急便で届いたので、夜遅くまで原稿との突き合わせの作業。使えそうな写真も見つかる。

8日(月)午後、日本聖書神学校の堀成美さんが来てくれて、「スペイン風邪と教会」の調査研究についての打ち合わせ。取り敢えず各個教会史にスペイン風邪についての言及がないか調べてもらうことにした。彼女は国際医療センターの看護教員で、感染症が専門。卒論でこの問題を取り上げるというので協力をお願いした。夜は日本聖書神学校の授業。書斎からズームを用いてライブ配信。この日は植村正久についての受講生たちのリーディング・レポート。同時並行して、礼拝堂では「辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会」の事務局会議。農村伝道神学校の平良愛香牧師に会場提供を依頼されたのだ。齊藤織恵さんも参加していた。台北日本基督教会の会報『台北基督教報』の191710月号に、「流行病盛んなる為一般の出席者少なきは遺憾なり・・・」という記述を見つける。

9日(火)午前中、キリスト教会館に行き、キリスト教主義学校同盟で和光大学の辻直人さんと打ち合わせ。辻さんはキリスト級主義学校がスペイン風邪にどのように対応したかを調べてくれている。下関の梅光女学院、神戸のランバス女学院、東京の頌栄保育専修学校の記録に、スペイン風邪についての記載があるとのこと。特に寮生活でクラスターが発生したようだ。その後、宣教研究所の古い資料を捜して、スペイン風邪についての記載がないか調べる。メソヂスト教会の機関誌『護教』の大正7年の合本に、各地の教会で流行性感冒のためにたくさんの人が亡くなっている記事を見つける。例えば、大正711月には鹿児島メソヂスト教会で立て続けに三人の若い教会員(一人は幼児)が亡くなっている。流行性感冒で亡くなった牧師たちも少なくない。

10日(水)午前中、3ヶ月ぶりの聖書を学び祈る会。列王記下の学びを続ける。午後、富坂キリスト教センターの秋山眞兄運営委員長と総主事の岡田仁さんが訪ねて来られる。戦後天皇制とキリスト教の共同研究への協力を依頼されたが、任にあらずとお断りした。その代わりに「スペイン風邪と教会」の調査について紹介したところ、これを富坂の緊急の共同研究にして欲しいと言われる。

11日(木)午前中、賛育会病院の成形外科の診察。痛み止めの薬を止めてみることになった。午後帰宅して、富坂の共同研究の企画書を作成する。

12日(金)午前中、農村伝道神学校の授業を書斎からライブ配信。この日は新島襄を取り上げる。午後、直子さんの買い物に付き合って散歩。(戒能信生)

2020年6月7日日曜日


2020年6月14日 午前10時30分

聖霊降臨節第3主日礼拝(No11

      司式 野口 倢司

    奏  黙 想        奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-48

讃 美 歌  6

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編103・1-22(着席のまま)

讃 美 歌  149

聖書朗読  申命記6・16-25

使徒言行録20・25-35

祈  祷

讃 美 歌  352

説  教  「神とその恵みの言葉」

     戒能 信生牧師

讃 美 歌  226

使徒信条  (9341A

献  金             齊藤 織江           

報  告

頌  栄  50

派遣・祝福

後  奏 

  

【本日の集会】

・教会学校(休止)

・礼拝後、お茶の会

・聖書を読む会 「エフタの娘」士師記1129-40、発題・高岸泰子

2020年6月6日土曜日


牧師の日記から(269

531日(日)ペンテコステ礼拝。5月の最後の主日礼拝でもあるので、サムエル記上4章の講解説教「奪われた契約の箱」。部族連合時代の中央聖所シロが、ペリシテ人によって荒らされ、契約の箱が奪われた出来事が伝えられている。軍事力に優るペリシテに対抗するため「神の箱」を持ち出したところ、逆に大敗して神の箱も奪われてしまう。それは言わば呪術信仰からの脱却を伝えるエピソードと言えるのだろう。これによって、祭司エリの一族からサムエルへの宗教的権威の転換が決定的となった。礼拝後、定期教会総会。22名の出席。昼食は摂らずに、礼拝堂でそのまま続行した。総会後、何人かの方に、この間の逼塞の間の経験を話してもらった。午後8時頃、松野ヤスコさんからの電話で、松野俊一名誉牧師が亡くなったとの知らせ。すぐに柏市のご自宅に行く。夕方、眠るように亡くなったとのこと。ご遺体は既に検死のため柏警察に運ばれていた。葬儀社にも来てもらって告別式などの相談。松野先生の末弟にあたる三郎さんが来てくれて、ヤスコさんを支えていろいろ相談に乗って下さり本当に助かった。

61日(月)昼過ぎ、松野先生のご遺体が搬送されてくる。詩編23篇を朗読して短く祈る。夕刻、日本聖書神学校の授業で、書斎からズームで植村正久を取り上げる。インターネット授業にも少し慣れてきた。

2日(火)午前中、門前仲町の雨宮美枝子さん宅を訪ねる。昨年亡くなった栄一牧師の書斎から遺稿が見つかった。『反ナチ抵抗運動とモルトケ伯』という内容で、ナチス支配下にあって敗戦後ドイツ再生のための構想を練っていたクライザウ・サークルの中心人物ヤーメス・フォン・モルトケの伝記。モルトケを初め10名が処刑されている。一応原稿は終わりまで出来ているのだが、推敲が出来ていない。雨宮牧師の最後の仕事なので、私が原稿整理を引きうけ、CIVID-19による逼塞の期間、集中的に作業をして来た。30冊ほどの参考文献と照合しなければならないので、書斎を探して必要なドイツ語文献を見つけ出し、宅急便で送ってもらう手配をする。午後帰宅して告別式の準備。礼拝堂が密になるのを避けるため、親族を優先し教会員にはなるべく遠慮してもらうことになった。そのためご遺族の了解を得て、告別式のライブ配信の準備を西川穂さんに依頼する。

3日(水)午前中、葬儀社が来て告別式の準備。1時から告別式。出席は親族18名、教会関係者22名だった。落合の火葬場に萩原好子さんも来てくださった。

4日(木)来週の定例長老会のアジェンダ作成。NCAの事務所に行く予定だったが、取りやめにして自宅で仕事。少しのんびりする。

5日(金)午前中、農村伝道神学校の講義をライブ配信で実施する。今年の受講生は三名と少ない。こちらの音声は明瞭に伝わっているのだが、学生側の音声が不安定で聞き取りにくい。いろいろ調整が必要のようだ。(戒能信生)