2019年2月24日日曜日


2019年3月3日午前10時30分

降誕節第10主日礼拝(No49

      司式 鈴木志津恵  

    奏  黙 想        奏楽 内山 央絵

招  詞  93-1-

讃 美 歌  12

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編37・1~40(着席のまま)

讃 美 歌  475

聖書朗読  イザヤ書41・8-16

      Ⅰヨハネ書簡4・1-14

祈  祷

讃 美 歌  484

説  教  「愛には恐れがない」

                戒能 信生師

祈  祷

讃 美 歌  486

使徒信条  (9341A



献  金  対外献金「日本基督教団教誨師会の

      働きのために」     岡崎大祐

報  告

頌  栄  29

派遣・祝福

後  奏         

 

【本日の集会】

・教会学校 お話し・戒能牧師、奏楽・内山央絵

・礼拝後、お茶の会

・定例長老会

・週報等発送作業

2019年2月23日土曜日


牧師の日記から(202

217日(日)主日礼拝。Ⅰヨハネ書47-12の講解説教。この個所はストレートに「互いに愛し合いなさい」と勧める。つまり順接的な福音理解が強調される。逆説的にではなく、ストレートに、単純率直に福音を語り、受け容れることも必要なのだ。礼拝後、オリーブの会で橋本茂さんの「バッハ・カンタータ163番の社会学的考察」。聖書に由来する“Jedem das Seine”という言葉が、ブッヘンバルト強制収容所の正門に掲げられ、ユダヤ人迫害を象徴する言葉になる。それ以降、ドイツではカンタータ163番は演奏されなくなったという経緯が紹介された。昼食は石井房恵さんの心づくしの特製麻婆丼を頂く。

18日(月)新宿バスタから直行バスで羽田へ。11時の全日空機で那覇へ。沖縄宣教研究所・富坂キリスト教センター共同研修会に参加するため。あたかも辺野古基地建設の賛否を問う県民投票の直前。ポスターや投票を呼びかける宣伝カーが行き交う。タクシーのドライバーも、投票に行くと行っていた。夕方から普天間の野嵩ゲート前でゴスペルを歌う会に参加。夜は、沖縄バプテスト連盟の中城城東教会に分宿。なかなか得難い経験ではある。

19日(火)朝8時から車に分乗して現場研修。一昨年暮れに米軍ヘリの部品が園庭に落ちた緑が丘保育園、その直後に今度はヘリの窓枠が落下した普天間第二小学校など、普天間基地周辺を巡る。住宅が密集する地域の真ん中にあるこの基地の飛行ルートに保育園や小学校があることが如実に分かる。嘉手納飛行場を経て、読谷村のチビチリガマや「恨之碑」を見学。その後、研修会の開かれる恩納村のペンションへ。沖縄側から20名、本土から約20名の参加で研修会が始まる。

20日(水)午前中、「ヤマトの教会と沖縄の教会の交流の歴史」というテーマで私の講演。午後からは沖縄側から神谷武宏牧師の「神の国宣言の琉球独立論」という刺激的な講演。この二つの講演をめぐって、質疑応答や分団などの協議が重ねられる。本土からの参加者に向けて、沖縄側から激しい問いかけもある。

21日(木)研修会の最終日。平良修先生、そして外間永二さんの発題。沖縄の歴史と、ヤマトへの同化意識と自立への模索、そして独立論が語られる。議論は容易に噛み合わないが、そこにこの研修会の意味もあるのだろう。午後閉会。その後、スタッフたちとレンタカーで那覇のホテルへ。途中で、神谷牧師から勧められたブエノチキンなる鶏の丸焼きを買い求め、宜野湾キリスト教センターでオリオンビールを飲みながら食べる。ジューシーでなかなか美味しい。夜はスタッフたちと研修会の振り返りと打ち上げ。沖縄料理と泡盛を楽しむ。

22日(金)昼前によきサマリヤ人病院にチャプレン久保礼子さんを訪ねる。友人の中村喜信牧師も合流。三人は神学校時代の同級生なのだ。沖縄でも有数の総合福祉施設を見学し、礼子さんの働きを紹介してもらう。夕方の飛行機で帰京。

23日(土)午後から聖書と人間を考える会で堀町子さんの発題。『待ってる』という絵本を手がかりに、待つことの意味について話し合う。(戒能信生)

2019年2月17日日曜日


2019年2月24日午前10時30分

降誕節第9主日礼拝(No48

      司式 荒井  眞  

    奏  黙 想        奏楽 釜坂由里子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  16

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編36・1~13(着席のまま)

讃 美 歌  135

聖書朗読  申命記30・15-20

      エレミヤ書29・1-14

祈  祷

讃 美 歌  164

説  教  「命を選べ」

                戒能 信生師

祈  祷

讃 美 歌  579

使徒信条  (9341A

転入会式             齊藤 織恵

献  金             大森 意索

報  告

頌  栄  28

派遣・祝福

後  奏         

 

【本日の集会】

・教会学校 お話し・大森意索、奏楽・戒能直子

・礼拝後、故・竹森靜子記念会(於・ホール)司会・鈴木志津恵
・教会学校教師会
・週報等発送作業
・らふぁえる練習

2019年2月16日土曜日


牧師の日記から(201

210日(日)主日礼拝。Ⅰヨハネ書41-6の講解説教。霊の働きを見分けることは難しい。ヨハネ書簡は、イエス・キリストの受肉を認めるかどうかをその分別の基準とする。この個所は、後世の仮現論についての論争の際に必ず引用されることになる。つまり論敵たちがキリストの受肉を認めていないとされているからだ。ただ2世紀半ばのこの時期、既に自覚的な仮現論者がいたかどうかは分からない。ともかく、真正な信仰告白によって異端?と対峙し得るという考え方が、後にこの個所から生まれたというのだ。でも、その結果として魔女狩りや異端審問などが始まることになる。他方でナチスに抵抗したドイツ告白教会の「バルメン宣言」のようなケースもある。考えさせられるところだ。礼拝後、聖書を読む会。鈴木志津恵さんの発題で、創世記35章のラケルの死を取り上げる。

211日(月)大塩清之助牧師が亡くなって丁度一年になる。午後から南千住の大塩光子さん宅で、先生の遺稿・追悼集の編集会議。原稿はほぼ集まったが、何人か依頼が漏れていたことが分かり、私から改めてお願いすることになった。大塩先生の懐かしい写真の中から掲載するものを選ぶ。2月末までに校正・編集・レイアウトをしなければならない。夕方帰宅して、バラの世話をしに来てくれていた謙夫婦と一緒に食事。その後、謙に来週の講演のためのパワーポイント作成を手伝ってもらう。その後は講演の際のレジュメと資料の作成作業。

12日(火)午前中、神学読書会で犬養光博著『筑豊に出会い、イエスと出会う』を、富坂キリスト教センター主事の岡田仁牧師の紹介・発題で取り上げる。意外にも犬養さんに対する批判的な読み方が多かった。出席は牧師6名、信徒2名の計8名。岡田さんに、紀要の原稿の校正直しを戻し、沖縄での講演のレジュメと資料を渡して印刷を依頼する。また3月末の私の手術・入院中の説教もお願いする。夜は早稲田教会での山口里子ゼミの今年度の最終回。

13日(水)午前中、聖書を学び祈る会でサムエル記下7-8章を取り上げる。ダビデ王権の擁護者ナタンの預言の個所。このナタンが謎の人で、非イスラエル人の可能性もあるという。後にバテシバ問題でダビデを鋭く追及する人物だが、重臣たちの名簿の中にも出て来ない。ダビデの異民族も含めた重層的な政治支配の様子が伺える。夜電話で、柏井創先生に4月第1週の説教の依頼をする。

14日(木)午前中、教団の宣教研究所で調べもの。「教区の教会性」についての資料を捜す。続いて会館の三者協議会。私は管理組合委員長の責任からこの三月で解放されるので、この日が最後。その後NCAの事務仕事。3月の神学生交流プログラムのしおりの作成の準備。午後から医科歯科大学病院に行き、甲状腺腫瘤の検査結果を聞く。幸い悪性のものではないとのこと。但し無罪放免ではなく、半年ごとに経過観察をしなければならないという。やれやれ。

15日(金)朝から来週の沖縄での講演の準備。加えて「教区の教会性」についてのメモを作成する。平良修先生からの依頼なのだ。(戒能信生)

2019年2月10日日曜日


2019年2月17日午前10時30分

降誕節第8主日礼拝(No47

      司式 高岸 泰子  

    奏  黙 想        奏楽 梅本 順子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  16

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編35・1~28(着席のまま)

讃 美 歌  476     

聖書朗読  箴言3・1-12

Ⅰヨハネ書4・7-12

祈  祷

讃 美 歌  485(1-3節)

説  教  「ここに愛あり」

                戒能 信生師

祈  祷

讃 美 歌  485(4-7節)

使徒信条  (9341A

献  金            荒井久美子

報  告

頌  栄  28

派遣・祝福

後  奏         

 

【本日の集会】

・教会学校 お話し・齊藤織恵、奏楽・戒能直子

・礼拝後、オリーブの会「バッハ・カンタータ163番の社会学的考察」橋本茂(軽食の用意あり)

2019年2月9日土曜日


牧師の日記から(200)「最近読んだ本の紹介」

R.E.ルーベンスタイン『中世の覚醒 アリストテレス再発見から知の革命へ』(ちくま学術文庫)文庫本で600ページ近い大著。アウグスティヌスが新プラトン主義に基づいてキリスト教教理の基礎を築いた後、アリストテレスの哲学は西ヨーロッパでは全く忘れられてしまった。それが、12世紀のスペインのレコンキスタでアラビア語に翻訳されたアリストテレスの著作が発見される。しかもイブン・ルシュドやマイモニデスなど、イスラムやユダヤ学者たちによる詳細な注解と共に。このアリストテレスの再発見が、その後の西ヨーロッパのキリスト教と社会に与えた影響は甚大であった。すなわちアウグスティヌス以来、「信仰と理性」の関係について何より信仰が優先するとされていたのが、アリストテレス哲学に学んだスコラ学者たちによって統合が図られ、さらにカトリック教会の統制を乗り越えて、信仰から理性が解き放たれることになる。その推移を、アベラール、ボナベントゥラ、トマス・アクィナス、そしてオッカムへと跡付ける。このところは、例えばゴンサレスの『キリスト教思想史』で読んでも難解でしかもかなり退屈な神学思想史である。ところがルーベンスタインは、それをきわめて説得的で読みやすく説明してくれる。驚くべき筆力と言える。イスラム社会は、アリストテレスの遺産を13世紀以降その信仰とは別枠にして無視してしまったために近代に乗り遅れて停滞していく。それに対して、西ヨーロッパはカトリック教会との壮絶な葛藤(異端審問による弾圧)を経ながらも、アリストテレスを媒介にして科学の進展を容認することにつながった。その先に、ガリレイが、ダーウィンが、そしてニュートンが現れたのだという。本書の原題は『アリストテレスの子どもたち キリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒はいかにして古代の知恵を発見し、暗黒の時代を照らしたか』。スコラ哲学の歴史は、敬して遠ざけていたが、本書によってその大筋を理解することが出来た。この間、病院での診察や検査で長時間待たされる合間に目を通した。

市川裕『ユダヤ人とユダヤ教』(岩波新書)ユダヤ人とユダヤ教の歴史については、いくつも大著があるが、この新書は、その歴史、信仰、学問、社会の観点から、要点を簡明に解説してくれる大変便利な入門書。

増川宏一『江戸の目明し』(平凡社新書)テレビ・ドラマの時代劇に登場する「江戸の目明し」の実態について、江戸期の古文書から読み解いてくれる。奉行所の与力や同心の数は限られており、とても大都市江戸の犯罪の取り締まりに手が回らず、元犯罪者を手先にしたのが「目明し」なのだという。したがってその素行も悪く、様々な非行を繰り返していたという。

クリストファー・パオリーニ『エラゴン123』(静山社)1983年生まれのアメリカの若者が書いたファンタジー。これが意外に面白かった。ドラゴンとそれを乗りこなす少年の成長物語で、世界中で累計3500万部も読まれているという。続きは、入院している時に読むことにしよう。(戒能信生)

2019年2月10日午前10時30分

降誕節第7主日礼拝(No46

      司式 野口 倢司  

    奏  黙 想        奏楽 釜坂由理子

招  詞  93-1-

讃 美 歌  16

主の祈り  (93-5A) 

交読詩編  詩編34・1~23(着席のまま)

讃 美 歌  413     

聖書朗読  アモス書5・14-15

Ⅰヨハネ書4・1-

祈  祷

讃 美 歌  466

説  教  「公に言い現わすこと」

                戒能 信生師

祈  祷

讃 美 歌  468

使徒信条  (9341A

献  金            橋本  茂

報  告

頌  栄  28

派遣・祝福

後  奏         

 

【本日の集会】

・教会学校 お話し・野口洋子、奏楽・戒能直子

・礼拝後、お茶の会

・聖書を読む会(創世記3516-22)発題・鈴木志津恵

2019年2月2日土曜日


牧師の日記から(199)「最近読んだ本の紹介」

橋爪大三郎・大澤真幸『アメリカ』(河出新書)気鋭の社会学者二人のアメリカ論についての対談集。トランプ大統領に象徴される最近のアメリカ合衆国について、特にキリスト教とプラグマティズムを軸にして議論している。最近のアメリカ論の多くは、A.トクヴィルの『アメリカのデモクラシー』とR.ホーフスタッターの『アメリカの反知性主義』を軸にして論じられることが多いが、この対談もその両者を踏まえた森本あんりさんの『アメリカ・キリスト教史』をもとにして議論を展開している。ただその教派理解について、R.二ーバーの”The Social Sources of Denominationalism”の視点が欠けているように思うのだが…。

フェルデイナント・v・シーラッハ『禁忌』(創元社推理文庫)ドイツの実務法律家(刑事事件の弁護士)だった著者が、このところ立て続けに話題のミステリーを発表している。翻訳からも感じ取れる彫琢された文体で、ドイツ社会のある側面を見事に描き出すが、この作品の評価は分かれるようだ。

沢木耕太郎『銀河を渡る』(新潮社)著者の最近のエッセーを集めたもの。この間の様々な作品の舞台裏が描かれていて興味深く読んだ。そう言えば、沢木さんが、私の恩師に当たる井上良雄先生を取材していた時期がある。聖書を一緒に読んでほしいと言われて、しばらく聖書研究を続けたこともあったそうだ。それで井上先生から沢木さんについて聞かれて、私が理解している範囲で答えたことがある。「書かれますよ」と忠告して、結局その取材は中断したのだが、この人の関心の置き所に興味を持った。井上先生が何冊か沢木さんの本を読んでの感想が「まるでサイダーか何かを飲んだような感じで、スカッとはするのだが…」というもので、言い得て妙ではある。抑制の効いた沢木さんの文体とその清潔さが魅力で私は愛読しているのだが……。

菊池良和『吃音の世界』(光文社新書)自身が少年時代から吃音に悩み、その経験から医師として吃音治療の専門家になった著者の歩みと、吃音の原因についての現在の医学的な理解や、治療の最前線を分かりやすくまとめている。医師は、その病気の専門家であっても、病者ではない場合が圧倒的に多い。その点で、吃音者の悩みに徹底して寄り添おうとする姿勢に感銘を受けた。実は、私自身も少年の頃、軽い吃音があったこともあって、関心をもって読まされた。

保坂正康『昭和の怪物 七つの謎』(講談社現代新書)昭和史の研究者の著者が、東條英機、石原莞爾、瀬島隆三といった昭和史の怪物たちについて、その周辺へのインタビューをもとに興味深い事実をいくつも掘り起こしている。遺族や側近の証言を注意深く史料と突き合わせて批判的に聞き取り、それぞれの正当化や自己弁護を鋭く暴いている。例えば、戦後伊藤忠商事の役員を務め、中曽根臨調の中心にいた瀬島隆三にも直接取材して、東京裁判でソ連側の証人として証言している事実、さらに内閣情報局は瀬島をソ連のアセット(資産)と見ていた事実などが紹介されている。(戒能信生)