2024年1月27日土曜日

 

 牧師の日記から(453

121日(日)主日礼拝。ルカ福音書22723の講解説教「最後の晩餐」。千代田教会での聖餐式の回数の問題に触れる。この教会では聖餐式は教会暦に沿いつつ、年6回しか行なわれない(教団の多くの教会では月に一度が多い)。その理由を松野俊一名誉牧師に尋ねたところ、「特に理由があるわけではないが、やはりもったいないから」という答えだった。つまり「キリストの裂かれた肉であるパンと、流された血であるぶどう酒に預かることは特別なことであって、習慣化してはならない」ということだと理解して、その謙虚な姿勢に学びつつ踏襲してきた。加えて、板橋大山教会の伝道師であったとき、東村山の老人施設での聖餐式の経験を紹介した。すなわち、言葉が通じなくなっても、食べて飲むというプリミティブ(原初的な)行為を通して、神の恵みに預かることが許されている。そこに聖餐の意味が秘められているのではないか。礼拝後、石井房恵さんの「ひじき御飯」を頂きながら、『羊の群』89号の感想を語り合う。特に、『昆虫記』を寄稿された梅本和義さんが、ご自身が捕獲した蝶の標本をいくつか持って来て披露してくれた。その美しさに感嘆するとともに、蝶の世界の奥深さを知らされる思いだった。

22日(月)午前中、月曜会のため東駒形教会へ。大貫隆著『原始キリスト教の贖罪信仰の起源と変容』の最初の部分を、酒井薫牧師の紹介で一緒に読む。夜は日本聖書神学校の授業。この神学校で日本キリスト教史を担当するようになって約20年になるが、この日が最後の授業。こちらが学ばされ、教えられることが多かったことを感慨深く想い起こす。授業後、学生有志と一緒に打ち上げをする。大森意索さんも参加された。

23日(火)午前中、錦糸町の賛育会病院で内科の定期検診。血液検査の結果は全体的に落ち着いている。来週『時の徴』発送なので、購読者名簿をチェックし、購読料等の入金を確認して宛名ラベルに変換する。

24日(水)夕方、西川穂神学生が来て、一緒に食事をしながら、これからのことを相談する。西川さんはこの3月で神学校を卒業し、伝道者として赴任する教会を求めているのだが、神学校の人事委員会から「現段階では紹介する教会がない」と言われたという。時間をかけて話し合い、いくつかアドバイスをして、道が開かれるように一緒に祈る。

25日(木)午後、思い立って直子さんと一緒に銀座のデパートに砥部焼の催し物を見に行く。砥部焼は私の故郷の素朴な焼き物だが、直子さんが気に入っていろいろ揃えてきた。途中教文館に寄って何冊か本を書う。風は冷たいが、久しぶりに直子さんと銀ブラ?を楽しんだ。

26日(金)北支区報『北斗星』のバックナンバーをもとにして『北支区史』年表を作成する作業。1958年に北支区が発足してからの歩みを振り返る。夜はエパタ教会での支区宣教研究委員会に出席。(戒能信生)

 

0 件のコメント:

コメントを投稿