2019年11月17日日曜日


牧師の日記から(240

1110日(日)主日礼拝。使徒言行録10133の講解説教「それは夢から始まった」。カイサリアの町のローマの百卒長コルネリウス見た夢、近くの町ヤッファに滞在してたペトロの夢。この二つの夢が結びついて、異邦人への伝道が始まったという伝承。旧約聖書にもいくつもの夢が語られている。逃亡の旅の途中で石を枕にしたヤコブの見た夢、その息子ヨセフの見た夢、さらに現代でも、例えばマルティン・ルーサー・キングのワシントン大行進の有名な演説「I have a dream」がある。夢は絶望の淵にある人を励まし奮い立たせる。しかし私たちはいつしか夢を見なくなっている。見たとしても、すぐに忘れてしまう。夢や幻から、何事かが始まるのではないだろうか。礼拝後、聖書を読む会では直子さんの発題で、モーセの妻ミリアムを取り上げる。夜は明日からの出張の準備。

11日(月)朝、バスタ新宿から高速バスで羽田に行き、広島への日航機に乗る。山の中にある広島空港は初めて。迎えに来てくれた甲山教会の梅崎須磨子牧師の車で1時間半程走って、会場の「かんぽの郷庄原」に着く。この日から二泊三日で西中国教区教師研修会。開会礼拝に引き続き、講演Ⅰ「日本基督教団の宣教論の推移と課題」。出席した30数名の牧師たちがよく聞いてくれた。12年前にもこの教区の教師研修会に来ているが、牧師たちの顔ぶれがかなり変わっている。30歳前後の若い牧師たちが多い。世代交代が進んでいるのだ。しかし地方の教会もまた、教勢の停滞と信徒の高齢化の中で悩んでいる。講演を終えてゆっくり温泉に入り、夜は若い牧師たちと懇談。

12日(火)午前中、講演Ⅱ「西中国教区と新しい宣教論の模索」。講演の責任を終えてホッとする。午後は自由時間で、何人かの牧師たちと名物の蕎麦を食べに行き、その後、紅葉の山々を見ながらドライブ。久しぶりに自然に囲まれてのんびりする。特に観光地でもないのだが、紅葉の山々を満喫する。夜も温泉にゆっくり入り、牧師たちと楽しく懇親。これが研修会の醍醐味ではある。

13日(水)お昼で研修会は終わる。古くからの友人・盛谷祐三牧師や荒川純太郎牧師も参加してくれて、ゆっくり話せたのが嬉しかった。また梅崎牧師の車で空港まで送ってもらい、夕方帰宅。溜まっているメールや手紙の処理をし、明日の講演の準備をして、さすがに疲れたので、早々に寝てしまう。

14日(木)午前中、西早稲田のキリスト教会館に行き、NCAの事務仕事。2時から連続講座「井上良雄とその時代」。井上先生については客観的に話すことはできない。あまりにも近すぎて、どうしても自分の主観が入ってしまう。40名余の参加者が熱心に聞いてくれた。講座のアンケートを取ったところ、アンコール開講の希望が多いのに驚く。3年も続いた講座なので、初めの頃の講義を聞いていない人も多いのは事実だが・・・。運営委員会で検討することとする。

15日(金)この日は一日在宅。頼まれていた短い原稿を苦労して書いて、メールで送稿。タイトなスケジュールも一息ついた感じ。(戒能信生)

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