牧師の日記から(492)
10月20日(日)主日合同礼拝。ヨハネ福音書6・1-15の講解説教「五つのパンと二匹の魚」。上林順一郎先生と塩谷直也牧師夫妻が出席された。礼拝後、会場造りをして、12時半から千代田教会ミニ・バザー開店。近隣の方々が三々五々来てくれる。リサイクル品を見て回り、珈琲とケーキを楽しんでいる。教会のオープン・ハウスでもある。何と言っても今年の目玉は岡﨑裕一さんの手作りオルゴール演奏で、讃美歌をオルゴール用に編曲して何曲も演奏してくれた。座り込んで聴き入る人もいた。2時に閉店して後片付け。残品は、東駒形教会のバザーに献品し、来週取りに来る予定。夕方、迎賓館近辺を散歩。
21日(月)上野駅から11時の特急「ひたち」で勿来へ。日本聖書神学校同窓会東北支部一泊研修会のため。佐野治牧師が駅まで迎えに来てくれて、会場の勿来教会へ。全部で8名の参加。「東北教区の宣教の歴史と課題」というテーマで講演。特に戦後の方式伝道、ラクーア伝道等の資料から東北教区の形成過程について話す。宮城・福島・山形からなる東北教区の中核教会は、1880年代から1920年代にかけて、つまり100年以上前に既に設立されている。仙台を中心とした都市型教会と、福島や山形の小教会との格差を乗り越えることに教区の課題がある。夜は、近くの温泉旅館に会場を移して夕食・親睦会。地方教区で頑張っている牧師や教え子たちの苦労話を聞く。
22日(火)朝風呂に入り、近くの海岸を散歩。午前中は「教団史に関わる難問」と題して、教団信仰告白の形成過程や二種教職制の歴史について講演。午後の「ひたち」で帰京。天童教会の原裕牧師から帰りの電車で読むようにと手渡された福本清三『どこかでだれかが見てくれている』(集英社文庫)を読みながら。映画の時代劇全盛期に京都太秦の東映撮影所に入り、主に「切られ役」として端役を務めてきた大部屋俳優福本清三の聞き書き。要するに下積みの役者の苦労と下からの視線に謙遜さを学べということのようだ。
23日(水)午前中近くの皮膚科を受診。午後、佐竹明先生逝去の知らせ。これでお世話になった関田寛雄、川島貞雄、荒井献先生たち青山関係の先生がすべて亡くなったことになる。淋しいこと限りなし。
24日(金)夜はエパタ教会で北支区宣教研究委員会。北支区史年表が一応できたので、北支区のホームページに掲載することになる。
26日(土)大連西広場教会の時代からの古い教会員泉哲・初代さんのお孫さんにあたる千代茉香さんが、膵臓癌の末期で順天堂病院に入院されている。ご主人の千代勝美さんが訪ねて来られて、これからの看取りや葬儀のことについて依頼される。(戒能信生)