2019年2月16日土曜日


牧師の日記から(201

210日(日)主日礼拝。Ⅰヨハネ書41-6の講解説教。霊の働きを見分けることは難しい。ヨハネ書簡は、イエス・キリストの受肉を認めるかどうかをその分別の基準とする。この個所は、後世の仮現論についての論争の際に必ず引用されることになる。つまり論敵たちがキリストの受肉を認めていないとされているからだ。ただ2世紀半ばのこの時期、既に自覚的な仮現論者がいたかどうかは分からない。ともかく、真正な信仰告白によって異端?と対峙し得るという考え方が、後にこの個所から生まれたというのだ。でも、その結果として魔女狩りや異端審問などが始まることになる。他方でナチスに抵抗したドイツ告白教会の「バルメン宣言」のようなケースもある。考えさせられるところだ。礼拝後、聖書を読む会。鈴木志津恵さんの発題で、創世記35章のラケルの死を取り上げる。

211日(月)大塩清之助牧師が亡くなって丁度一年になる。午後から南千住の大塩光子さん宅で、先生の遺稿・追悼集の編集会議。原稿はほぼ集まったが、何人か依頼が漏れていたことが分かり、私から改めてお願いすることになった。大塩先生の懐かしい写真の中から掲載するものを選ぶ。2月末までに校正・編集・レイアウトをしなければならない。夕方帰宅して、バラの世話をしに来てくれていた謙夫婦と一緒に食事。その後、謙に来週の講演のためのパワーポイント作成を手伝ってもらう。その後は講演の際のレジュメと資料の作成作業。

12日(火)午前中、神学読書会で犬養光博著『筑豊に出会い、イエスと出会う』を、富坂キリスト教センター主事の岡田仁牧師の紹介・発題で取り上げる。意外にも犬養さんに対する批判的な読み方が多かった。出席は牧師6名、信徒2名の計8名。岡田さんに、紀要の原稿の校正直しを戻し、沖縄での講演のレジュメと資料を渡して印刷を依頼する。また3月末の私の手術・入院中の説教もお願いする。夜は早稲田教会での山口里子ゼミの今年度の最終回。

13日(水)午前中、聖書を学び祈る会でサムエル記下7-8章を取り上げる。ダビデ王権の擁護者ナタンの預言の個所。このナタンが謎の人で、非イスラエル人の可能性もあるという。後にバテシバ問題でダビデを鋭く追及する人物だが、重臣たちの名簿の中にも出て来ない。ダビデの異民族も含めた重層的な政治支配の様子が伺える。夜電話で、柏井創先生に4月第1週の説教の依頼をする。

14日(木)午前中、教団の宣教研究所で調べもの。「教区の教会性」についての資料を捜す。続いて会館の三者協議会。私は管理組合委員長の責任からこの三月で解放されるので、この日が最後。その後NCAの事務仕事。3月の神学生交流プログラムのしおりの作成の準備。午後から医科歯科大学病院に行き、甲状腺腫瘤の検査結果を聞く。幸い悪性のものではないとのこと。但し無罪放免ではなく、半年ごとに経過観察をしなければならないという。やれやれ。

15日(金)朝から来週の沖縄での講演の準備。加えて「教区の教会性」についてのメモを作成する。平良修先生からの依頼なのだ。(戒能信生)

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