2019年5月25日土曜日


牧師の日記から(215

519日(日)主日礼拝。Ⅲヨハネ書簡515節の講解説教「余所から来た人たちに」。田川健三さんの『訳と註』を参考に、第Ⅱ書簡と第Ⅲ書簡の緊張関係を取り上げる。第Ⅱ書簡で「家に入れるな、挨拶もするな」と排斥されている巡回伝道者たちを、第Ⅲ書簡で賞賛されているガイオという教会員が迎え入れ歓迎したとする大胆な解釈。つまり第Ⅱ書簡を第Ⅲ書簡が批判しているということになる。「余所から来た人たち」を受け入れよという第Ⅲ書簡のメッセージは、今日の難民問題や外国人排斥の風潮に対する現代的な使信でもある。礼拝後、オリーブの会で荒井眞さんが、「主の祈り」の様々な讃美歌を紹介してくれた。グレゴリオ聖歌から始まり、イギリス聖公会や現代アメリカの合唱曲、そしてロシア正教会の讃歌を聴く。なかなか得がたい経験だった。午後から小石川白山教会で北支区の准允式があったが、体調が整わず出席できなかった。

20日(月)午前中、電車で東駒形教会での月曜会に出席。大貫隆さんの『終末論の系譜』Ⅴ-Ⅵ章を酒井薫牧師の紹介と発題で取り上げる。大貫さんのこの大著は、評価はともかく丁寧に読んでいく必要がある。帰宅して少し休んで、夜は目白の聖書神学校の授業。往復はタクシーを利用する。受講生たちの海老名弾正についてのリーディング・レポートはいずれも優れたものだった。

21日(火)午前中、神学読書会でシュライエルマハーの『宗教について』の第Ⅰ講を、豊島岡教会の濱田美也子牧師の紹介で取り上げる。実は、この本は今何かと話題になっている深井智朗さんの翻訳。深井さんの事件の真相は私には分らないが、バッシングが過ぎるように感じている。特にその内容に問題がないとされた他の著作まで絶版とか出荷停止という扱いは行き過ぎだと思う。その旨を深井さんにメールして、神学読書会に出席しないかと誘ってみた。今回は出席できないが「深く感謝します」という返事が届いた。午後、雨の中を姉と妹たちが訪ねてくれる。浦安教会の小林順子さんと大野朝男さんも一緒。私の見舞いという意味もあるが、家族と親しく語り合う喜びに感謝する。

22日(水)この日の聖書を学ぶ会はお休み。終日書斎で『時の徴』の校正作業。6月初めにさがみ愛育会創立70年の記念講演を頼まれているので、その準備に手をつける。6月中に4回も講演を引き受けているので、体調がもつか案じている。

23日(木)昼前にNCAの事務所に顔を出し、プログラム印刷などの作業。午後はキリスト教会館管理組合の決算総会に出席。午後3時から運営委員会。新しい企画や来年度の計画の相談。夕方タクシーで帰宅。夜は、NCA運営委員会の記録を作成し、関係各所にメールで送る。このところ足の痛みは薬で抑えられている。

24日(金)6月の教会カレンダー作り。ヨハネ書簡の講解説教が終った後、どの聖書箇所を取り上げるかで悩む。ちょうどペンテコステなので、思い切って「使徒言行録ところどころ」を取り上げることとする。夜は、支区宣教研究委員会でエパタ教会へ。思い切って自転車で行ってみた。(戒能信生)

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