2022年7月2日土曜日

 

牧師の日記から(373

626日(日)主日礼拝。列王記下251-21の講解説教「ユダ王国の滅亡」。バビロニア帝国によってエルサレムは陥落し、ユダ王国は滅亡する。こうして聖書の民の歴史は終焉を迎えたかと思われた時、残された人々の間で、なぜこういう事態になったのかという問いが始まる。それがイスラエルの歴史の検証へとつながり、主なる神との契約に背いて他の神々に心を移した民の罪と過ちへの罪責理解に至る。主なる神は、敵国バビロニアの手を用いて民の罪を裁かれた。つまりヤハウェは、イスラエル民族だけの守護神ではなく、世界を創造された神であるという神観への転換と言える。ここからイスラエルの歴史の新たな編纂が始まる。ヨシュア記から始まり、列王記・歴代誌へと至る旧約の歴史文書が成立する。礼拝後、臨時総会で2022年度の予算案が承認される。その後、『羊の群』82号や週報等の発送作業。らふぁえるの練習。夜、少し暑さが収まってから散歩。

27日(月)午前中、東駒形教会での牧師の勉強会・月曜会に出席。榎本空著『それで君の声はどこにあるんだ』(岩波書店)を真鍋孝幸牧師の発題で取り上げる。その後、長尾邦宏牧師と、深川教会の後任人事のことで相談。招聘委員会から後任候補の推薦を依頼されたのだ。午後帰宅し、日本聖書神学校と農村伝道神学校に人事の依頼。『時の徴』発送の準備。夜、散歩の途中、荒木町のBons-Barに立ち寄る。もう22年も続いているとのこと。浄土真宗の僧侶が経営しており、これが二回目の訪問。ほとんど満席の酔客を相手に、重誓偈を先導して読経し、短い説法をしてくれた。

28日(火)午前中、散歩。午後『時の徴』の編集委員会と発送作業。購読依頼も含めて、約900通の発送作業。酷暑の中で同人7名が集まり、条谷泉さんも来て手伝ってくれた。その後、浦安教会での説教と講演の準備。

29日(水)午前中、大須賀電気が来て、牧師館の古くなったエアコンを新しい機種に取り替えてくれた。随分値引きもしてくれて有り難い。合間を縫って散歩。午後はNCAの講座「キリスト教と文学」をZoomで視聴。山本周五郎の『柳橋物語』が取り上げられる。この作品が敗戦直後に大衆文学として書かれたことに改めて驚く。そこでは江戸下町を舞台に、「世間」の価値観に対して「愛」が語られているのだという。

30日(木)午前中、門前仲町の歯科医で定期検診。午後、共同研究「コロナ後の教会の可能性」の出版について、キリスト新聞社とリモート会議。ウクライナ戦争の影響で印刷経費も15%は値上がりしているとのこと。出版協力費の捻出が課題ではある。

71日(金)午前中、東京医科歯科大学病院の皮膚科を受診。ジンマシンは少しずつ治まってきているとのこと。飲み薬を続けることになる。今日も熱暑。夕方から、市ヶ谷で旧友の神田健次、原誠、岡田仁さんたちと落ち合い、一緒に食事。コロナ禍もあって随分久しぶりで、お互いの歩んで来た道や現在の生活などについて遅くまで話し込む。(戒能信生)

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