2022年10月8日土曜日

 

牧師の日記から(387

102日(日)主日礼拝。ルカ福音書131-5の講解説教「災難に遭った人々」。ルカ福音書独自の伝承だが、事件や事故に巻き込まれて亡くなった人に罪があったからではないとイエスは断言している。いわゆる因果応報論を断固として否定するのだ。最近マスコミを騒がせているカルト宗教の問題は、この因果応報の考え方がまだ人々の心の奥底に潜んでいる事実を示している。その意味でこのイエスの言葉は現代社会に通じている。

3日(月)今週木曜日にNCA運営委員会があるので、そのアジェンダ作成の作業。夕方、都バスに乗って目白の神学校へ。図書館で調べものをした後、授業。この日は、新島襄について受講生たちのリーディング・レポート。期せずして新島の教派合同反対論が取り上げられる。しかしアメリカに始まった教派(Denomination)の理解は容易ではない。そもそもこの国において、圧倒的少数派であるキリスト教がいくつもの教派に分かれている必然性があるのか。そこに合同教会である日本基督教団の意味がある。

4日(火)午前中は錦糸町の賛育会病院で内科の定期検診。長く待たされたが、チャプレンの山崎正幸牧師が来て待合室で少し話す。糖尿病については経過良好で担当医が外れ、主治医一本の治療に戻る。昼過ぎになって急いで帰宅し、訪ねて来られた青地恵さんと『時の徴』に連載を始めた「高倉徹総幹事日記」の打ち合わせ。どうしても読み取れない箇所の確認や、註や解説の仕方について相談する。夕方から、リモートで北支区教師部例会に参加。コロナ下での千代田教会の現状について短く発題する。堀成美牧師が専門家の立場から感染症対策についてアドバイスしてくれ、当初の混乱期を過ぎて、ワクチンや治療体制が整ってきているにもかかわらず、必要以上に恐れて、合理的でない対策を続けている問題が指摘された。

5日(水)11月に予定されている柏木義円公開講演会の案内を作成し、発題者にメール添付で送って確認してもらう。来週早々この案内の発送作業をしなければならない。午後、小雨の中を少し散歩。また来週の講座「キリスト教史を読む」のレジュメの作成。

6日(木)午前中、小雨の中を徒歩で西早稲田のNCA事務所に行き、いくつかの事務仕事や教区事務所や出版局での所要を済ます。午後、NCA運営委員会。コロナ禍での各プログラムの進行状況について話し合う。

7日(金)午前中の新幹線で久しぶりに京都へ。先ず、長岡京に友人の片野真佐子さんを見舞う。少し体調を崩しておられるのだ。夕方から、修学院のセミナーハウスで、故クラウス・シュペネマン先生の記念会に出席。長くNCA理事長や館長を担ってくださった先生への感謝のスピーチをする。

8日(土)朝早く、美しい自然に囲まれた修学院の近辺を散策。午前中のプログラムに出席し、懐かしい友人たちと再会する。午後、竹中真さんのピアノコンサートの途中で中座して、新幹線で帰京。2年半ぶりに新幹線に乗っての一泊旅行だったが、なんとか体力がもった。(戒能信生)

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