2023年3月18日土曜日

 

牧師の日記から(409

3月12日(日)主日礼拝。ルカ福音書161-8の講解説教「不正な管理人の譬」。ブルトマンが「解釈不可能」と匙を投げたとされるこの難解な譬について、タイのハンセン病療養所で働く信徒伝道者浅井重郎さんの経験を紹介する。5人のお子さんたちを現地の公立小中学校に通わせていた浅井さんに、タイ政府は外国人の子弟は私立のインターナショナル・スクールに行けと命じる。カンボジアやラオスからの難民の急増が理由とされる。そんな経済的余裕はないと、当時の首相に嘆願書を出したが、当然のことながら梨の礫。そこにクーデターが起こり、汚職まみれの軍事政権が倒れる。政権を追われるバンヤラチュン首相は、寄せられていた嘆願書に片端からサインをして首相官邸を去ったという。その中に浅井さんの嘆願書も含まれいたのだ。こうして、まさに「不正な管理人の譬」そのままに、浅井さんたちはチェンマイでの活動と生活を続けることができることになった。浅井さんの言葉。「聖書のみ言葉は、私たちの予想を越えて実現することを身をもって経験しました。」礼拝後、オリーブの会で大森意索さんが西中国教区での教会実習の報告を短くしてくれた。午後、ラグビーの中継を見てから散歩。夜は明日の月曜会の準備。

13日(月)午前中、月曜会で東駒形教会へ。堀切教会の真鍋孝之牧師の発題で木原活信著『ジョージ・ミューラーとキリスト教社会福祉の源泉』を取り上げる。午後、近くの料理屋で転任される長尾邦弘牧師の送別会。奥羽の地に赴く長尾先生たちの働きのために祈る。帰宅して3時からNCAの理事会にZoomで出席。2023年度の事業計画について協議した。

14日(火)午前中、神学読書会。武蔵野教会の佐々木潤牧師の発題で、近藤勝彦さんの『キリスト教教義学』の終末論の部分を取り上げる。この大きな教義学を書き上げた著者の労苦を多とするが、この時代に教会が提示する信仰理解としての意味が問われるのではないか。午後、散歩。

15日(水)午前中、散歩。歴史博物館の桜は既に満開、おもちゃ博物館のモクレンが赤紫の大きな花をつけている。午後から第12回神学生交流プログラムがリモートで行なわれる。主題は「コロナ後の教会の可能性」で、各神学校から13名が参加。講師の荒瀬牧彦先生の力のこもった講演をもとに話し合う。夜11時過ぎまで若い新学生たちと交流。

16日(木)朝から夕方4時まで、神学生交流プログラムに参加。反省会で、来年は是非とも二泊三日の対面式でという話が出る。

17日(金)午前中、医科歯科大病院の皮膚科を受診。午後、散歩、夜はエパタ教会に行き、支区宣教研究委員会で「北支区史年表」の検討。堀町子さんから光男先生がこの日救世軍清瀬病院に転院されたとの連絡。

18日(土)午前中、聖書と人間を考える会で長尾有起先生の発題。午後、義円の日記を読む会にZoomで参加。大正6年の日記について取り上げられる。第一次世界大戦への義円の批判を読み解く。(戒能信生)

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