2024年5月25日土曜日

 

牧師の日記から(470

519日(日)ペンテコステ合同礼拝。子どもの祝福。エゼキエル書18章と37章の講解説教。エルサレムの陥落を聞いて絶望する捕囚の民に、預言者は「枯骨の谷」の驚くべきイメージを語る。望み得ない状況で、なお主なる神への信頼と希望を語る預言者は、さらに危機的状況の中での個人の倫理を強調する。21世紀の現在、世界の危機と破綻に対して、教会は本当の希望を語らねばならない。礼拝後、「私の愛唱聖句」を石井寛治さんが担当される。研究者としての歩みから示唆に富む証しだった。午後は、ラグビーのテレビの中継を堪能した。

20日(月)午後、キリスト教会館管理組合の委員会にZoomで参加。7階のテナントに空室が出るが、なんとか埋まりそう。3時過ぎ、友人の上垣勝牧師が訪ねてくれる。気のおけない友人との対話は心安らぐ。

21日(火)午前中、神学読書会。並木浩一先生の『ヨブ記を読もう』を、駒込教会の村田重牧師の丁寧な紹介で取り上げる。苦難と不条理の問題について話し合う。午後は読書会「キリスト教と文学」で、倉田百三の『出家とその弟子』が取り上げられる。詩人でもある柴崎聰講師が随所で語る日本語についての知見に教えられることが多い。

22日(水)午前中、日本聖書神学校の神学生久保彩奈さんが来て、卒業論文の相談。講師は退任したが、引き続き二人の卒業論文の指導を託されている。戦時下に教団の式文が形成される過程の研究で、葬儀と結婚式の式文を取り上げるという。考えて見ると、この二つは非キリスト者をも対象とする礼拝で、宣教論的な意味合いがある。特に戦時下なので興味深い。午後、新座市の堀町子さん宅を訪問。蔵書の整理は一段落したが、膨大なファイル類の整理が残っている。日本キリスト教史関係のものだけでも目を通しておきたいと思い、段ボール1箱分を預かる。堀先生の自伝的エッセーや晩年の啓蒙的な講演などを編集し、著作目録や親しかった人々の追想と共に小さな書物にまとめることを考えている。 

23日(木)午後からNCAの運営委員会にZoomで参加。委員長の責任からは降りたが、会館管理などの残務の関係で、委員の一人として残っている。来週の支区宣教研究委員会の準備。北支区年表を作成しているのだが、なかなかはかどらない。集中力が落ちてきているようだ。

24日)金)午前中、散歩。歩きながら説教の構想。4年近く続けて来たルカ福音書の講解が終る。続いて旧約のヨナ書の講解を挟んで、その後何を取り上げるかで苦慮する。まだ取り組んでいないヨハネ黙示録やヨブ記が気になっているのだが…。午後、6月の教会予定(カレンダー)を作成する。各神学校の授業がなくなったので、時間的に余裕があるはずなのに、一向に暇にならない。要するに年を取って仕事量が落ち、当面の仕事や役割を担うことで精一杯ということらしい。(戒能信生)

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