2019年3月2日土曜日


牧師の日記から(203

224日(日)主日礼拝。2月最後の礼拝なので、旧約から申命記301520の講解説教「命を選べ」。エレミヤ書29章の捕囚の民に宛てた預言者の手紙と重ね合わせて取り上げた。礼拝後、この1月に亡くなった竹森靜子さんの記念会。詩篇90篇から短い奨励。出席者全員が一言ずつ靜子さんの想い出を語る。松野俊一名誉牧師夫妻も参加された。『羊の群』に靜子さんが書かれた文章を集めて特集号が発行され、出席できなかったご遺族に記念会の報告と共にお送りする。

25日(月)午前中、東駒形教会での月曜会に出席。深川教会の長尾邦宏牧師の発題で松谷好明著『キリスト者への問い』を取り上げる。大嘗祭を控えて天皇制の問題を鋭く指摘している。特に祭祀王としての天皇の役割が現在も連綿と続いている事実が克明に紹介されて参考になる。しかしこの間のキリスト教界の反ヤスクニ運動についての言及が一切ない。また信条やカテキズムによって天皇制と対峙すべきとしているが、戦時下の教会はそれでは闘えなかった事実を受け止める視点が欠けているように思った。

26日(火)朝9時過ぎの新幹線で京都へ。日本クリスチャン・アカデミーの理事会に出席のため。先週の沖縄出張の疲れが取れていないこともあり、日帰りの京都往復はさすがに応える。ただ車中で柄谷行人の『世界史の実験』(岩波新書)を読了することが出来たのは収穫だった。柳田国男を新たな視点から見ている。

27日(水)朝早くから、金井工務店による会堂の補修工事が進められる。10時半からの聖書を学ぶ会でサムエル記下89章を取り上げる。特に、ダビデ王国とアラム人都市国家との緊張関係について考えさせられた。これは士師やサウロの時代には見られなかったことで、ダビデ王国がイスラエル北部に拡大していたことを示す。午後は、来週の長老会のアジェンダ作り。3月の末に入院・手術になったため、総会資料などを早めに準備しなければならなくなった。

28日(木)10時半からキリスト教会館管理組合委員会。3月末の予算総会に私が入院中で出席できないため、委員の皆さんに役割分担をお願いする。NCAの事務仕事を処理し、3月半ばの神学生交流プログラムの準備をする。今回は各神学校から13名の参加。帰宅後、確定申告の書類作成。直子さんが医療費や書籍費の集計をしてくれる。富坂キリスト教センターから紀要の校正が送られてきたので、急いで手を入れて送り返す。併せて先週の沖縄での講演の原稿もメールで送稿。入院までにしなければならない仕事が山積みになっている。

29日(金)朝一番で税務署に確定申告を提出。毎年これが終るとホッとする。『時の徴』の次号に、NCCヤスクニ委員長の星出卓也牧師に大嘗祭についての原稿依頼を書いて送る。その後は書斎に籠もって、神学生交流プログラムでの講演の準備。「私の歩んできた道」と、「宣教論的視点から見る日本キリスト教史」の二つの講演を準備しなければならないのだ。(戒能信生)

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